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1巻 4章~聖なる山とドラゴンと春の精霊と
ホワイトドラゴンと神の包丁
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広間を抜け、狭い通路を小走りに進む。広間に至る通路はヒトひとりがやっと通れるほどの狭さ。100メートルほど緩やかな坂道になっている通路を登り、急に開けた場所に出た!
「すごい広い! それに天井……空が見えるぞ! 」
俺の声に、全員が一斉に上を見上げる。瞬く幾千の様々な星が俺たちの目に飛び込んできた。ずっと雪交じりの日々だったので、晴れたように澄み渡った空を見上げるのは初めてだ!これが昼間ならもっと良かったのにな。
『灯火! 最大限に光り輝け! 』
俺はそう唱えると、包丁から湧き上がった炎を頭上に向けて掃射する。まさに大きな花火とでも言わんばかりに、ヒュー! という音を立てて『灯火』によって作り出された炎の灯りが俺たちの頭上に舞い上がる!
パン!という大きな音を立て、やわらかな陽光のような光が、大きな広間の隅々まで注ぎこむ。
「ここは聖なる山の火口の一角か! こんな広い場所があるなんてな」
ガルムの言う通り、ちょっとした学校グラウンドのトラックくらいの広さはあるんじゃないだろうか。聖なる山、どんだけデカかったんだ!
そして放った炎の光が映し出したもの。広間の奥に鎮座する、静寂そのもののような巨体な白い山のようなものが、優美に動き出す。それが生き物なのだと認識するまで数秒程。
岩盤を削るような爪の音、巨大な鞴が空気を押し出すような呼吸音が鼓膜を圧迫する。接待的な威圧感に心が振るえあがる。
その大きな……あまりにも大きな首の長い生物。体長は10メートルくらいあるんじゃないか。トカゲのような頭が見え、その口の中にはびっしりと尖った歯が生えている。如何なるものをも容易に引き裂けると錯覚するような爪。長く優雅な尻尾。真っ白な体毛に覆われ、睨みつける様な視線を送っている。
俺の喉が渇いたような悲鳴を上げる。
「あ、あれがホワイトドラゴン! なんて大きい……」
フィオナは初めてドラゴンを見るんだろう、怯えるように見上げながら息を吐き出す。
ファンタジー小説やアニメでしか見たことがないような伝説のモンスター! その中でも最大級の力を持つと描写されることが多い。そのドラゴンが目の前にいる。自分の包丁を持つ手が緊張の汗で湿り気を持つのが分かる。
「あの大きさなら中クラスね。ものすごい魔力の威圧を感じるわ。素敵……」
恍惚の表情を浮かべるエレノール。この娘の魔力への頓着って敵、味方関係ないんだな。
ガルムは『粉砕の大斧』を両手に持ち、全身から凄まじい闘気が立ち上る。さっきよりも顔がシャープになってきていないか? 体が少し大きくなっているような気がするし。
え! 顔に長い髭が生えて……いや灰色の体毛が全身を覆ってきているのか!
ガルムの全身が灰色の大きな狼そのものになるかのような変化。顔が面長になり鼻の辺りがぐっと前方に突き出てきている。ミシミシと骨がきしむ音、皮鎧を張り裂かんばかりに膨張していく筋肉。その姿はもはや知っているガルムじゃない。喉の奥から漏れる声は低く、野獣の唸りそのものだった。
「そうか。レンジに、この獣化を見せるのは初めてだな」
ガルムがニヤリと笑う。口の中にびっしりと鋭い牙が生えてきている。その声すらヒトと獣の境界で響いているようだよ。
すごい! 筋肉を脈動させるような能力が使えたのは知っていたけど、こんなことができるなんて……獣人ってみんなこんな変化をするんだろうか!
ガルムは大斧を大きく振りかぶると、そのまま地面に一気に叩きつける! 地面が割れる様な音が周囲に響きわたり、斧が叩きつけられた箇所が大きくえぐれてしまう。
「我が名はガルム・シュトルムヴォルフ! 我が姿を覚えているかホワイトドラゴンよ。仲間たちの恨み、一日たりとも忘れたことはないわ。今ここでその無念を晴らさんと誓う! 力の神ボーディ・マウラックよ。我に恩恵を……」
やばい、これはかなりかっこいいわ!
いける。ガルムが攻撃して、俺やフィオナがサポート。エレノールが導術を叩きこめば、こんな大きなドラゴンにも勝てるんじゃないか。
俺は腰のベルトケースから包丁を引き抜くと、ホワイトドラゴンに向かって突きだすように構える。さっき食べたロイヒテン・ピルツェのお陰なのか、自分の魔力が充実しているのが分かる。
『炎の剣化!! 』
萌炎が大きく炎を発する。 これは……凍り狼の時よりも更に大きく、明るい炎だ! そして身体の中からゆるりと魔力が抜ける感覚がある。具現化される炎が大きくなったからか、更にかなりの魔力を使うんだな。ロイヒテン・ピルツェのお陰で魔力は満タン以上なんだろうけど、あまり過信はできなそうだ……
その時だ。目の前に立ちはだかる大きなホワイトドラゴンの口がゆっくりと開き、俺を見つめながら言葉を発するのが聞こえた。
『その魔力……心地良い純粋な炎の力を感じる。久しくこれほどの純なる真っ青な炎の魔力は感じたことが無かった……始まりの炎、破壊と再生を司る、神の包丁のうちの一振りか』
萌炎がまるでそのドラゴンの言った言葉を肯定するかのように、ゆるやかな炎を発する。どこか楽し気な、久しぶりの友人と出会った時のような喜びが包丁を持つ手を伝わって、頭の中に直接響いてくるかの様だ。
「神の包丁? おい!グリューンどういうことだ!」
グリューンは俺の肩の上に乗ってとぼける様に笑う。
「おっ? 『神の包丁』って言葉は言っていいのかい……ヴィルクリッヒ!? 」
「グリューン、どうしてそんなに落ち着いているんだ。この旅の最終目的のドラゴンが目の前に居るんだぞ! 」
「相棒、感じねぇか? ホワイトドラゴンの中にいるもう一つの気配。お前たちが春の精霊と呼んでいる存在さ! 」
「ドラゴンの中に春の精霊が……どういうことだよ! 」
その瞬間、空を切るような音がして、ドラゴンが大きな右腕を振りかぶる! 鋭い鍵爪が弧を描き、俺に向かって襲い掛かる! 完全に気を抜いていた俺は全身を固くして全く動けない!
「レンジ! 避けるんだ! 」
ガルムの大声で咄嗟に体が動く! その場から逃げるようにして辛うじて身をかわす。立っていた場所には、大斧でドラゴンの爪を受け止めているガルムの姿があった。
「ホワイトドラゴンよ! 奇襲とは……貴様は恥を知らんのか! 」
大きくガルムが吠える!
肩の上のグリューンがチッチッチと指を左右に振る。
「いや、違うんだ。ホワイトドラゴンが苦しんでいねぇか? 分かんねぇのか? 」
苦しんでいる? そんな、今攻撃をしてきたドラゴンだぞ?
その時俺たちの耳に、はっきりとした子供が無くような声が聞こえる。
『タスケテヨ……ここから出してよ……ツライヨ……』
この声は! 確かこの洞窟の入り口で見た夢の中で聞いた声だ!
「レンジさん! ホワイトドラゴンの心の痛みがわたしには感じます。この場を覆いつくすような悲痛な叫びです。おお、シャウザニークよ……慈悲を」
悲痛な叫びに振り向くと、両手をいつものように組みフィオナが茫然と立ち尽くしているのが見えた。
「レンジ君。二つの気配が視える! ホワイトドラゴンと精霊よ。春の精霊はドラゴンの中に閉じ込められている! 」
黒双樹の杖を構えながら、ホワイトドラゴンに集中しているエレノール。その瞳がより一層、深い緑色の光を発している。
「なんだって! 春の精霊がドラゴンの中に閉じ込められているって……」
その時俺は、ドラゴンの身体……特に足元を覆うような大きなどす黒い、太い鎖のようなものをまざまざと知覚する!
「なんだあれは! あの黒く太い鎖……なんて暗い、邪な気配がするぞ! 」
「すごい広い! それに天井……空が見えるぞ! 」
俺の声に、全員が一斉に上を見上げる。瞬く幾千の様々な星が俺たちの目に飛び込んできた。ずっと雪交じりの日々だったので、晴れたように澄み渡った空を見上げるのは初めてだ!これが昼間ならもっと良かったのにな。
『灯火! 最大限に光り輝け! 』
俺はそう唱えると、包丁から湧き上がった炎を頭上に向けて掃射する。まさに大きな花火とでも言わんばかりに、ヒュー! という音を立てて『灯火』によって作り出された炎の灯りが俺たちの頭上に舞い上がる!
パン!という大きな音を立て、やわらかな陽光のような光が、大きな広間の隅々まで注ぎこむ。
「ここは聖なる山の火口の一角か! こんな広い場所があるなんてな」
ガルムの言う通り、ちょっとした学校グラウンドのトラックくらいの広さはあるんじゃないだろうか。聖なる山、どんだけデカかったんだ!
そして放った炎の光が映し出したもの。広間の奥に鎮座する、静寂そのもののような巨体な白い山のようなものが、優美に動き出す。それが生き物なのだと認識するまで数秒程。
岩盤を削るような爪の音、巨大な鞴が空気を押し出すような呼吸音が鼓膜を圧迫する。接待的な威圧感に心が振るえあがる。
その大きな……あまりにも大きな首の長い生物。体長は10メートルくらいあるんじゃないか。トカゲのような頭が見え、その口の中にはびっしりと尖った歯が生えている。如何なるものをも容易に引き裂けると錯覚するような爪。長く優雅な尻尾。真っ白な体毛に覆われ、睨みつける様な視線を送っている。
俺の喉が渇いたような悲鳴を上げる。
「あ、あれがホワイトドラゴン! なんて大きい……」
フィオナは初めてドラゴンを見るんだろう、怯えるように見上げながら息を吐き出す。
ファンタジー小説やアニメでしか見たことがないような伝説のモンスター! その中でも最大級の力を持つと描写されることが多い。そのドラゴンが目の前にいる。自分の包丁を持つ手が緊張の汗で湿り気を持つのが分かる。
「あの大きさなら中クラスね。ものすごい魔力の威圧を感じるわ。素敵……」
恍惚の表情を浮かべるエレノール。この娘の魔力への頓着って敵、味方関係ないんだな。
ガルムは『粉砕の大斧』を両手に持ち、全身から凄まじい闘気が立ち上る。さっきよりも顔がシャープになってきていないか? 体が少し大きくなっているような気がするし。
え! 顔に長い髭が生えて……いや灰色の体毛が全身を覆ってきているのか!
ガルムの全身が灰色の大きな狼そのものになるかのような変化。顔が面長になり鼻の辺りがぐっと前方に突き出てきている。ミシミシと骨がきしむ音、皮鎧を張り裂かんばかりに膨張していく筋肉。その姿はもはや知っているガルムじゃない。喉の奥から漏れる声は低く、野獣の唸りそのものだった。
「そうか。レンジに、この獣化を見せるのは初めてだな」
ガルムがニヤリと笑う。口の中にびっしりと鋭い牙が生えてきている。その声すらヒトと獣の境界で響いているようだよ。
すごい! 筋肉を脈動させるような能力が使えたのは知っていたけど、こんなことができるなんて……獣人ってみんなこんな変化をするんだろうか!
ガルムは大斧を大きく振りかぶると、そのまま地面に一気に叩きつける! 地面が割れる様な音が周囲に響きわたり、斧が叩きつけられた箇所が大きくえぐれてしまう。
「我が名はガルム・シュトルムヴォルフ! 我が姿を覚えているかホワイトドラゴンよ。仲間たちの恨み、一日たりとも忘れたことはないわ。今ここでその無念を晴らさんと誓う! 力の神ボーディ・マウラックよ。我に恩恵を……」
やばい、これはかなりかっこいいわ!
いける。ガルムが攻撃して、俺やフィオナがサポート。エレノールが導術を叩きこめば、こんな大きなドラゴンにも勝てるんじゃないか。
俺は腰のベルトケースから包丁を引き抜くと、ホワイトドラゴンに向かって突きだすように構える。さっき食べたロイヒテン・ピルツェのお陰なのか、自分の魔力が充実しているのが分かる。
『炎の剣化!! 』
萌炎が大きく炎を発する。 これは……凍り狼の時よりも更に大きく、明るい炎だ! そして身体の中からゆるりと魔力が抜ける感覚がある。具現化される炎が大きくなったからか、更にかなりの魔力を使うんだな。ロイヒテン・ピルツェのお陰で魔力は満タン以上なんだろうけど、あまり過信はできなそうだ……
その時だ。目の前に立ちはだかる大きなホワイトドラゴンの口がゆっくりと開き、俺を見つめながら言葉を発するのが聞こえた。
『その魔力……心地良い純粋な炎の力を感じる。久しくこれほどの純なる真っ青な炎の魔力は感じたことが無かった……始まりの炎、破壊と再生を司る、神の包丁のうちの一振りか』
萌炎がまるでそのドラゴンの言った言葉を肯定するかのように、ゆるやかな炎を発する。どこか楽し気な、久しぶりの友人と出会った時のような喜びが包丁を持つ手を伝わって、頭の中に直接響いてくるかの様だ。
「神の包丁? おい!グリューンどういうことだ!」
グリューンは俺の肩の上に乗ってとぼける様に笑う。
「おっ? 『神の包丁』って言葉は言っていいのかい……ヴィルクリッヒ!? 」
「グリューン、どうしてそんなに落ち着いているんだ。この旅の最終目的のドラゴンが目の前に居るんだぞ! 」
「相棒、感じねぇか? ホワイトドラゴンの中にいるもう一つの気配。お前たちが春の精霊と呼んでいる存在さ! 」
「ドラゴンの中に春の精霊が……どういうことだよ! 」
その瞬間、空を切るような音がして、ドラゴンが大きな右腕を振りかぶる! 鋭い鍵爪が弧を描き、俺に向かって襲い掛かる! 完全に気を抜いていた俺は全身を固くして全く動けない!
「レンジ! 避けるんだ! 」
ガルムの大声で咄嗟に体が動く! その場から逃げるようにして辛うじて身をかわす。立っていた場所には、大斧でドラゴンの爪を受け止めているガルムの姿があった。
「ホワイトドラゴンよ! 奇襲とは……貴様は恥を知らんのか! 」
大きくガルムが吠える!
肩の上のグリューンがチッチッチと指を左右に振る。
「いや、違うんだ。ホワイトドラゴンが苦しんでいねぇか? 分かんねぇのか? 」
苦しんでいる? そんな、今攻撃をしてきたドラゴンだぞ?
その時俺たちの耳に、はっきりとした子供が無くような声が聞こえる。
『タスケテヨ……ここから出してよ……ツライヨ……』
この声は! 確かこの洞窟の入り口で見た夢の中で聞いた声だ!
「レンジさん! ホワイトドラゴンの心の痛みがわたしには感じます。この場を覆いつくすような悲痛な叫びです。おお、シャウザニークよ……慈悲を」
悲痛な叫びに振り向くと、両手をいつものように組みフィオナが茫然と立ち尽くしているのが見えた。
「レンジ君。二つの気配が視える! ホワイトドラゴンと精霊よ。春の精霊はドラゴンの中に閉じ込められている! 」
黒双樹の杖を構えながら、ホワイトドラゴンに集中しているエレノール。その瞳がより一層、深い緑色の光を発している。
「なんだって! 春の精霊がドラゴンの中に閉じ込められているって……」
その時俺は、ドラゴンの身体……特に足元を覆うような大きなどす黒い、太い鎖のようなものをまざまざと知覚する!
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