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入学式
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わずかばかりに残る桜の花を背景に新しい制服に身を包み、校門前で入学式の看板と共に写真を撮る。両親と並んで静哉くんのスマホから聞こえる連写音。
今日は高校の入学式で、なんと静哉くんも来てくれた。もう婚約発表もお披露目もしたので堂々と一緒にいられるのだ。
中学では卒業式後にお披露目パーティだったので「小太郎の卒業証書授与をこの目で見たかった!」と静哉くんは嘆いていた。
門から入るとすぐにクラス発表の看板が見えるので自分のクラスを確認して生徒は教室、保護者は体育館で説明を受けた後、生徒が体育館に移動してから入学式となる。クラス分けは成績上位者から40人ずつA~Eクラスに振り分けられるので、クラス発表=成績発表になる。ただしオメガだけは専用クラスとして「1組」に固められている。
「あっ拓司の名前あった!2番だって!すごいね!」
「1位とは2点差か。くそ~これは悔しいな。」
実はずっと側に控えていた拓司は名前の横に書かれた点数を悔しそうに見つめていた。拓司は両親とは別行動だ。男子生徒は保護者と写真だけ撮ってさっさと別れる人が多い印象だ。ボクはギリギリまで一緒にいるけどね。
「小太郎はオメガクラスじゃなかったらBクラスだね。すごいじゃないか。」
静哉くんはボクの点数を見て頭を撫でてくれた。ボクはオメガクラスなのでクラス分けは関係ないのだが、合計点数から見ると順位は50番だった。この学校はオメガなら無条件で入れるが、アルファとベータの入試の倍率は高く県内でもトップクラスだ。その中で50番。すごくない!?
この高校でオメガが優遇されるのはぶっちゃけ国から補助金が入るからだ。過去にオメガ差別が横行していた時代もあったが、"オメガ保護法"が成立され、オメガを受け入れた学校や会社に補助金が入る仕組みが確立された。
この法律に賛否はあるものの事実オメガの自殺率は格段に減ったので、この法律は社会で生き辛いオメガの味方にはなっている。
静哉くんたちと別れ拓司と校内に入り、拓司はオメガクラスの場所を確認してから自分の教室へ向かっていった。
教室のドアを開けると花のような香りがふわりと漂ってきた。オメガクラスは20人でその内男子は5人。圧倒的女子率。数人グループで固まって話している女の子たちはみんな華やかで可愛らしい。黒板で指定されている自分の席につくと賑やかな3人組が近付いてきた。
「小太郎くんおはよー!高校でもよろしくね。」
「春休み中にオススメ漫画が増えたからまたプレゼンさせてね。」
「五十嵐くんが次席で驚いちゃったわ。」
中学で同じクラスだったオメガ女子3人組の木村さん、林原さん、森川さんだ。この高校は色々とオメガが優遇される体制が整っているため、よほど行きたいところがない限り皆ここを選ぶ。
卒業式ぶりに会う同級生と話していると勢い良く教室に飛び込んで来たのは雅だった。
「小太郎ー!!何で一緒に来てくれなかったんだよぉー!!」
「おはよう雅。いや、雅も親と一緒に来たでしょ。」
「うちは別々に来たよ!一緒だったら入試順位見られて絶対怒られるじゃないか!」
知らないよ。オメガは成績関係なく入学できるので受験勉強に身が入らないのはわかるけど。
「小太郎が来てくれなかったから⋯来てくれなかったから僕は治安激ヤバの不良上級生に絡まれて酷い目にあったんだからー!うわーん!!」
学校に登校するだけでなぜそんな事件が起こるんだ。
「もう僕の学園生活はおしまいだ!きっとあの不良にカツアゲされてパシられてサンドバッグにされるんだ!!うえーん!!」
「雅、落ち着いて。とりあえずその不良さんの正体を突き止めて対策を立てよう。拓司に言えば調べてもらえるから。」
雅が騒いでいる間に担任の先生が来て会話は強制終了された。
それにしても入学式に不良さんが学校にいるものなのかな?
*****************************
静哉は後方保護者面彼氏。
今日は高校の入学式で、なんと静哉くんも来てくれた。もう婚約発表もお披露目もしたので堂々と一緒にいられるのだ。
中学では卒業式後にお披露目パーティだったので「小太郎の卒業証書授与をこの目で見たかった!」と静哉くんは嘆いていた。
門から入るとすぐにクラス発表の看板が見えるので自分のクラスを確認して生徒は教室、保護者は体育館で説明を受けた後、生徒が体育館に移動してから入学式となる。クラス分けは成績上位者から40人ずつA~Eクラスに振り分けられるので、クラス発表=成績発表になる。ただしオメガだけは専用クラスとして「1組」に固められている。
「あっ拓司の名前あった!2番だって!すごいね!」
「1位とは2点差か。くそ~これは悔しいな。」
実はずっと側に控えていた拓司は名前の横に書かれた点数を悔しそうに見つめていた。拓司は両親とは別行動だ。男子生徒は保護者と写真だけ撮ってさっさと別れる人が多い印象だ。ボクはギリギリまで一緒にいるけどね。
「小太郎はオメガクラスじゃなかったらBクラスだね。すごいじゃないか。」
静哉くんはボクの点数を見て頭を撫でてくれた。ボクはオメガクラスなのでクラス分けは関係ないのだが、合計点数から見ると順位は50番だった。この学校はオメガなら無条件で入れるが、アルファとベータの入試の倍率は高く県内でもトップクラスだ。その中で50番。すごくない!?
この高校でオメガが優遇されるのはぶっちゃけ国から補助金が入るからだ。過去にオメガ差別が横行していた時代もあったが、"オメガ保護法"が成立され、オメガを受け入れた学校や会社に補助金が入る仕組みが確立された。
この法律に賛否はあるものの事実オメガの自殺率は格段に減ったので、この法律は社会で生き辛いオメガの味方にはなっている。
静哉くんたちと別れ拓司と校内に入り、拓司はオメガクラスの場所を確認してから自分の教室へ向かっていった。
教室のドアを開けると花のような香りがふわりと漂ってきた。オメガクラスは20人でその内男子は5人。圧倒的女子率。数人グループで固まって話している女の子たちはみんな華やかで可愛らしい。黒板で指定されている自分の席につくと賑やかな3人組が近付いてきた。
「小太郎くんおはよー!高校でもよろしくね。」
「春休み中にオススメ漫画が増えたからまたプレゼンさせてね。」
「五十嵐くんが次席で驚いちゃったわ。」
中学で同じクラスだったオメガ女子3人組の木村さん、林原さん、森川さんだ。この高校は色々とオメガが優遇される体制が整っているため、よほど行きたいところがない限り皆ここを選ぶ。
卒業式ぶりに会う同級生と話していると勢い良く教室に飛び込んで来たのは雅だった。
「小太郎ー!!何で一緒に来てくれなかったんだよぉー!!」
「おはよう雅。いや、雅も親と一緒に来たでしょ。」
「うちは別々に来たよ!一緒だったら入試順位見られて絶対怒られるじゃないか!」
知らないよ。オメガは成績関係なく入学できるので受験勉強に身が入らないのはわかるけど。
「小太郎が来てくれなかったから⋯来てくれなかったから僕は治安激ヤバの不良上級生に絡まれて酷い目にあったんだからー!うわーん!!」
学校に登校するだけでなぜそんな事件が起こるんだ。
「もう僕の学園生活はおしまいだ!きっとあの不良にカツアゲされてパシられてサンドバッグにされるんだ!!うえーん!!」
「雅、落ち着いて。とりあえずその不良さんの正体を突き止めて対策を立てよう。拓司に言えば調べてもらえるから。」
雅が騒いでいる間に担任の先生が来て会話は強制終了された。
それにしても入学式に不良さんが学校にいるものなのかな?
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静哉は後方保護者面彼氏。
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