1,861 / 1,861
視線は南へ
PHASE-1861【陸と空から】
しおりを挟む
――先頭の高順氏と肩を並べて知者二人が大暴れするという光景。
「やっぱり幻獣って特別な強さだな」
二人を乗せて暴れ回るヒッポグリフの強さたるや。
以前はゴンドラを前足で掴んでゴブリン達を乗せて俺たちに対して攻撃を加えてきたけども、その時よりもより強力な力を発揮してくれている。
あの時はゴンドラを前脚で掴んでいたことで攻撃力もだけど、ゴンドラの重さ分、高速での飛行能力も削がれていたから真の力を発揮できていなかったんだろう。
ゴブリン弓兵を運ぶよりも単体で襲ってきた方が俺たちにとっては脅威だったかもしれない。
そう思わせてくれるほどにヒッポグリフの力というのは絶大だった。
王都ではザジーさんが中心になって大切に世話をしてたんだろう。
その世話もあるからこそ、戦いとなれば十全の力を出してくれる。
貴重な幻獣種であり、そのブランド力に見合うだけの力を俺たちに見せつけてくれた。
ツッカーヴァッテもそうだけど、巨体ってのはそれだけで強みだからな。
的が大きかろうとも圧倒的な力で狙われる前に仕留める。
鷲の頭部からなる猛禽の目に睨まれれば相手は恐怖で動けなくもなるってもんだ。
でもまあ、
「無理はさせられないよね」
こちらの頭脳である二人が同じ場所にいるってのもどうなのか? と、ツッコみたくもなるし、前線で暴れ回るのもどうかしている。
「いくぞダイフク!」
横腹は蹴らず、手綱を振って言うだけで内の名馬は言うことを聞いてくれる。
迎え撃とうとしている連中が槍をこちらへと向けたところでダイフクを恐れさせるなんて無理。
何よりも、
「こちらの進撃に恐れ戦くがいい!」
「ならばその恐れを与える役目は私が!」
「よろしくどうぞ!」
目立つための派手な攻撃と言えば、こっちサイドは一人しかいない。
「ファイヤーボール!」
何度も耳にした言葉。何度も目にしてきた光景。
ただ違うのは回数をこなすたびにコクリコの火力が上がっていくということ。
アドンとサムソンからも同時に放たれ、三つのバランスボールサイズの火球は迎え撃つ連中の頭上を飛び越えて――ドゴォォォォォォォン! と大気を震わせる巨大な爆発と爆煙を着弾地点から発生させる。
着弾地点は俺たちが目指している砦の一つ。
その砦の屋上に設けられた胸壁部分が大きく破壊されると、下にある部屋の内部がわずかに見えた。
初弾は見事に命中。
瓦礫と爆煙が背後で起こることで迎撃姿勢の者達が浮き足立つ。
そこを見逃すことはなく、
「銘々、姑娘に続け」
高順氏の指示を騎兵全体へと伝えるのはロンゲルさんの角笛。
弦音が一つに聞こえるほどに揃った騎射は、朝霧がまだ残る薄暗い空を一瞬だが濃くする。
曲射による矢は放物線を描いて次々と落下地点で構える者達の体に突き刺さる。
針鼠のような姿となってバタバタと倒れる者達とは違い、巨大な体で巨大な盾を装備したトロール達はそれらを防ぎ、その下にいる者達も恩恵を受けていた。
矢だけでなく多彩な魔法も相手へと向かって放つ。
着弾するのもあれば、障壁魔法によって防がれもする。
「即座に崩れないのは見事と言っておこう」
高順氏が褒める。
でももう遅いってところか。
騎射と魔法で相手の遠距離攻撃を妨害しながら距離を詰め、本格的な接近戦へと移行する。
相手は遠距離からの攻撃は防いでみせたけども、ワーグ騎獣隊を突破されて接近を許してしまえば手の打ちようがない。
なんたって――、
「順来来だからな」
俺がそう言ったところで高順氏のワーグが低い姿勢で駆けていたところから一気に跳躍。
迎撃態勢の連中の中でも背の高いトロール連中の頭上すらも飛び越えるほどの跳躍力はあと少しで砦の屋上にまで届きそうな勢いだった。
トロールの頭上を飛び越えるところで高速の刺突が三回。
この三回で隊伍を組んでいた三人のトロールの頭部が貫かれる。
鋼鉄製の兜をかぶっていても、再生能力をもっていたとしても、高順氏の槍を防ぐことは無理だったようで、巨体が重い音と共に倒れ、矢の脅威からは難を逃れていたトロールの足下にいた連中が今度は恩恵を受けていた巨体の下敷きとなってしまう。
「我々も続くぞっ!」
発しつつ角笛も響かせるロンゲルさん。
声と音に従う騎兵達が崩れた部分からなだれ込み、槍と馬甲による体当たりにて敵集団の陣形を深く抉っていく。
「これは痛快! こんな人物と敵対していたのかと思えば肝も冷えますな叔父上」
「ですが今は心強い味方ですよ」
高順氏と指揮する騎兵の強さに荀攸さんが畏敬の念を口にする。
これは負けてられない。
「出遅れた感が否めないが俺たちも行くぞ!」
「よっしゃぁぁぁあ!」
気合い十分とミルモンが呼応。
騎兵達と一緒に守勢に回っている敵の中を突撃。
残火を抜いて容赦なく斬っていく。
振るのではなく刀は横へと寝かせるだけ。ダイフクの駿足を利用することでズバズバと斬っていけるので効率がいい。
火龍の鱗を素材としてワックさんが生み出してくれた残火だから出来る芸当。
敵を薙ぎ倒しながら空を見れば、無事だった屋上部分からこちらへ鏃や杖を向けてくる連中がいるけども、
「更にその上」
直情ではワイバーンとリレントレス・アウルによる手槍の投擲。
下方へと攻撃を仕掛けてこようとしている連中は、更に下方へと攻撃を仕掛けてくれる方々によって倒されていく。
その中でも際立つのが、
「チンゼイハチロウよ御照覧あれ!」
いつものごとく発せば、十人張りによる弓から放たれる矢が見舞われる。
貫かれた一人の体が……、
「うわぁぁ……」
俺の気持ちを代弁してくれてありがとうミルモン。
派手に吹っ飛んじまってまあ……。
ミンチよりひでぇよ……。
「やっぱり幻獣って特別な強さだな」
二人を乗せて暴れ回るヒッポグリフの強さたるや。
以前はゴンドラを前足で掴んでゴブリン達を乗せて俺たちに対して攻撃を加えてきたけども、その時よりもより強力な力を発揮してくれている。
あの時はゴンドラを前脚で掴んでいたことで攻撃力もだけど、ゴンドラの重さ分、高速での飛行能力も削がれていたから真の力を発揮できていなかったんだろう。
ゴブリン弓兵を運ぶよりも単体で襲ってきた方が俺たちにとっては脅威だったかもしれない。
そう思わせてくれるほどにヒッポグリフの力というのは絶大だった。
王都ではザジーさんが中心になって大切に世話をしてたんだろう。
その世話もあるからこそ、戦いとなれば十全の力を出してくれる。
貴重な幻獣種であり、そのブランド力に見合うだけの力を俺たちに見せつけてくれた。
ツッカーヴァッテもそうだけど、巨体ってのはそれだけで強みだからな。
的が大きかろうとも圧倒的な力で狙われる前に仕留める。
鷲の頭部からなる猛禽の目に睨まれれば相手は恐怖で動けなくもなるってもんだ。
でもまあ、
「無理はさせられないよね」
こちらの頭脳である二人が同じ場所にいるってのもどうなのか? と、ツッコみたくもなるし、前線で暴れ回るのもどうかしている。
「いくぞダイフク!」
横腹は蹴らず、手綱を振って言うだけで内の名馬は言うことを聞いてくれる。
迎え撃とうとしている連中が槍をこちらへと向けたところでダイフクを恐れさせるなんて無理。
何よりも、
「こちらの進撃に恐れ戦くがいい!」
「ならばその恐れを与える役目は私が!」
「よろしくどうぞ!」
目立つための派手な攻撃と言えば、こっちサイドは一人しかいない。
「ファイヤーボール!」
何度も耳にした言葉。何度も目にしてきた光景。
ただ違うのは回数をこなすたびにコクリコの火力が上がっていくということ。
アドンとサムソンからも同時に放たれ、三つのバランスボールサイズの火球は迎え撃つ連中の頭上を飛び越えて――ドゴォォォォォォォン! と大気を震わせる巨大な爆発と爆煙を着弾地点から発生させる。
着弾地点は俺たちが目指している砦の一つ。
その砦の屋上に設けられた胸壁部分が大きく破壊されると、下にある部屋の内部がわずかに見えた。
初弾は見事に命中。
瓦礫と爆煙が背後で起こることで迎撃姿勢の者達が浮き足立つ。
そこを見逃すことはなく、
「銘々、姑娘に続け」
高順氏の指示を騎兵全体へと伝えるのはロンゲルさんの角笛。
弦音が一つに聞こえるほどに揃った騎射は、朝霧がまだ残る薄暗い空を一瞬だが濃くする。
曲射による矢は放物線を描いて次々と落下地点で構える者達の体に突き刺さる。
針鼠のような姿となってバタバタと倒れる者達とは違い、巨大な体で巨大な盾を装備したトロール達はそれらを防ぎ、その下にいる者達も恩恵を受けていた。
矢だけでなく多彩な魔法も相手へと向かって放つ。
着弾するのもあれば、障壁魔法によって防がれもする。
「即座に崩れないのは見事と言っておこう」
高順氏が褒める。
でももう遅いってところか。
騎射と魔法で相手の遠距離攻撃を妨害しながら距離を詰め、本格的な接近戦へと移行する。
相手は遠距離からの攻撃は防いでみせたけども、ワーグ騎獣隊を突破されて接近を許してしまえば手の打ちようがない。
なんたって――、
「順来来だからな」
俺がそう言ったところで高順氏のワーグが低い姿勢で駆けていたところから一気に跳躍。
迎撃態勢の連中の中でも背の高いトロール連中の頭上すらも飛び越えるほどの跳躍力はあと少しで砦の屋上にまで届きそうな勢いだった。
トロールの頭上を飛び越えるところで高速の刺突が三回。
この三回で隊伍を組んでいた三人のトロールの頭部が貫かれる。
鋼鉄製の兜をかぶっていても、再生能力をもっていたとしても、高順氏の槍を防ぐことは無理だったようで、巨体が重い音と共に倒れ、矢の脅威からは難を逃れていたトロールの足下にいた連中が今度は恩恵を受けていた巨体の下敷きとなってしまう。
「我々も続くぞっ!」
発しつつ角笛も響かせるロンゲルさん。
声と音に従う騎兵達が崩れた部分からなだれ込み、槍と馬甲による体当たりにて敵集団の陣形を深く抉っていく。
「これは痛快! こんな人物と敵対していたのかと思えば肝も冷えますな叔父上」
「ですが今は心強い味方ですよ」
高順氏と指揮する騎兵の強さに荀攸さんが畏敬の念を口にする。
これは負けてられない。
「出遅れた感が否めないが俺たちも行くぞ!」
「よっしゃぁぁぁあ!」
気合い十分とミルモンが呼応。
騎兵達と一緒に守勢に回っている敵の中を突撃。
残火を抜いて容赦なく斬っていく。
振るのではなく刀は横へと寝かせるだけ。ダイフクの駿足を利用することでズバズバと斬っていけるので効率がいい。
火龍の鱗を素材としてワックさんが生み出してくれた残火だから出来る芸当。
敵を薙ぎ倒しながら空を見れば、無事だった屋上部分からこちらへ鏃や杖を向けてくる連中がいるけども、
「更にその上」
直情ではワイバーンとリレントレス・アウルによる手槍の投擲。
下方へと攻撃を仕掛けてこようとしている連中は、更に下方へと攻撃を仕掛けてくれる方々によって倒されていく。
その中でも際立つのが、
「チンゼイハチロウよ御照覧あれ!」
いつものごとく発せば、十人張りによる弓から放たれる矢が見舞われる。
貫かれた一人の体が……、
「うわぁぁ……」
俺の気持ちを代弁してくれてありがとうミルモン。
派手に吹っ飛んじまってまあ……。
ミンチよりひでぇよ……。
1
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(588件)
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
サバイバル能力に全振りした男の半端仙人道
コアラ太
ファンタジー
年齢(3000歳)特技(逃げ足)趣味(採取)。半仙人やってます。
主人公は都会の生活に疲れて脱サラし、山暮らしを始めた。
こじんまりとした生活の中で、自然に触れていくと、瞑想にハマり始める。
そんなある日、森の中で見知らぬ老人から声をかけられたことがきっかけとなり、その老人に弟子入りすることになった。
修行する中で、仙人の道へ足を踏み入れるが、師匠から仙人にはなれないと言われてしまった。それでも良いやと気楽に修行を続け、正式な仙人にはなれずとも。足掛け程度は認められることになる。
それから何年も何年も何年も過ぎ、いつものように没頭していた瞑想を終えて目開けると、視界に映るのは密林。仕方なく周辺を探索していると、二足歩行の獣に捕まってしまう。言葉の通じないモフモフ達の言語から覚えなければ……。
不死になれなかった半端な仙人が起こす珍道中。
記憶力の無い男が、日記を探して旅をする。
メサメサメサ
メサ メサ
メサ メサ
メサ メサ
メサメサメサメサメサ
メ サ メ サ サ
メ サ メ サ サ サ
メ サ メ サ ササ
他サイトにも掲載しています。
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
まぁ、トールも一応?『御大将』だからなぁ(´∀`)
演習1500年とかやってないけどいいんじゃないかな(笑)
主人公の少年漫画感がすごい。
それもひと昔前の。
感想ありがとうございます。
主人公は現在主流のカンスト系ではなく、成長するタイプで書かせてもらっています。
一昔前の主人公というのも正しいです。
書いている私が子供の頃に影響を受けたジャンプの三大原則である友情、努力、勝利の思考に染まっているので、古いタイプの主人公となっております。
能力は強力ですが、あえて初手でスパルタ軍人を二人召喚することで、能力に頼らせないように制限をかけております。
67話まで読みました。とてもおもしろいです。
主人公とキャラクター達の関係がとても心地いいです。