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驕った創造主
PHASE-1691【似た手法】
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ジージーに向けられる視線に不満を漏らすガリオンだったが、
「そんなに目を向けてもらいたいのならば、いかんともしがたい攻撃を相手に見せつければいいだけのことだ」
凛とした声から緩やに流れるせせらぎを思わせる動き。
ガリオンとジージーの力比べにイレギュラーの参戦。
緩やかでありながら捕捉が難しい軌道に、ゴーレム達は頭部を可動させるだけで攻撃を仕掛けられずにいる。
そこへ繰り出すのはショートソードによる――一閃。
剣が軌道を描く数だけ……、
「ストーンゴーレムなのに……石がまるでバターのようだ……」
最強さんは伊達じゃない……。
俺を見ろ! とばかりのガリオンだったが、最強さんが見せるあり得ない剣技に唖然としてぼっ立ち状態。
ガリオンだけでなく、ゴーレムをスクロールにて召喚した私兵達も同様のリアクション。
腕を力なく垂れ下げ、やや猫背の姿勢。口をあんぐりと開いて舞姫の剣舞に魅入っていた。
で――、
「一人で全部、斬り伏せたな……」
ガリオンとジージーが競おうとしたものの、残りはベルが総取り。
俺、参加する事も無く見てるだけ……。
ストーンゴーレムって弱いんだな……。
決してそんな訳ないんだけどな。ベルの前だとただの雑魚敵のようなポジションになってしまっている……。
いや本当……。
浄化の炎を体に纏わせてもいない素の状態。
得物であるレイピアではなく私兵から拝借したショートソードでこういった芸当が出来るんだからな……。
「規格外すぎる……」
「全くだ……」
伸びしろが――などと言っていた俺とガリオン。
その時のように強気な笑みを向け合う事は出来ず、二人揃って苦笑い。
どれだけ励んでも、ベルを超えるというイメージだけは思い浮かべる事が出来ない……。
ジージーとルーフェンスさんにワックさんは剣技に興奮して魅入っており、俺たちとはまた違ったリアクションだった。
俺たちと同様のリアクションとなっているのは――、
「おいおい……。この場にいる時点でおかしいとは思っていたが、まさか舞姫が一番の脅威とは思いもしなかったぞソドンバアム!」
「俺に言うなよ! 俺だって心底に震えてんだからよ……」
私兵達によるやり取りは、完全にこの状況に呑まれきっているもの。
ガリオンを相手にしても気骨ある姿勢だったけども、相手が最強さんとなれば別次元。
規格外の存在が見せる絶技を目にしてしまえば気圧されてもしかたない。
「何が安全に保護だ。俺たちが保護してもらいてえよ!」
「弱気な事ばっかり言ってないで、踏み留まって根性を見せろ!」
「だったらお前も空を飛んでないでさっさと掩護しろってんだ!」
「やってやるから立て直すんだな」
言えばソドンバアムによる急降下。
なんと愚かにもベルへと仕掛けるというね。
「悪いな舞姫!」
手にした手槍をベルへと目がけて投擲するも、
「その程度で謝罪は不要」
簡単に切り払う。
ガリオンが余裕でキャッチするんだから、ベルが対応できないなんて事はありえない。
「本当に悪いな舞姫」
と、先ほどは投擲から急上昇による一撃離脱戦法だったが、今回はそのまま降下。
レッサーワイバーンが口を大きく開き、弧を描くナイフサイズの牙がむき出しとなれば、
「麻痺程度だ」
降下しながらの発言が耳朶に届く。
「ベル! 毒だ!」
フードを持っているコブラタイプの大蛇。
となれば――、
「放て!」
はたして正にで牙部分から吹き出される黄色い毒液。
吹き出したところで急上昇。
ベルへと直撃はしないものの、黄色い毒液が地面に触れると同時に気体へと変わる。
「悪いな舞姫。しばらく動かないでもらう」
「心配して貰わなくても結構だ」
毒霧の中で佇む。
「いくらなんでも余裕ありすぎだろう」
「大丈夫だガリオン」
地龍の勾玉を持っている俺とはまた別の対処法を持っているからな。
浄化の炎にて全身を包む。
「なんだそりゃ!? ますますただの舞姫じゃないな」
投擲も毒も無意味なことに諸手を挙げて正にお手上げ状態となるソドンバアム。
ただでさえ手のつけられない強さを持つ舞姫。
それが体に炎を纏わせる。
明らかなパワーアップに、私兵全員が渋面となっていた。
「おら! 俺に視線が向いている間に用意は出来てんだろう!」
渋面となっている面子に問えば、
「と、当然だ」
ソドンバアムに返し、数人が手にするのはまたしてもスクロール。
「クリエイト」
巻かれたスクロールを開きつつ発する魔法の名前。
崩れ落ち、破壊されたストーンゴーレムが全て元の姿に戻っていく。
「面倒だな」
若干、苛立っているのか、ガリオンの声にその感情が混ざっている。
徒手空拳で破壊は出来ても、ゴーレムと連戦というのは嫌みたいだな。
クリエイトがある限り、消耗戦へと持ち込まれれば無駄に体力を消費するってのは確かだ。
だがしかし――、
「クリエイトか」
以前にもあったな。
クレトス付近にて、希少種であるケーニッヒス・ティーガーを狙っていた山賊がゴーレムをスクロールから召喚して、それを俺がティーガー1で破壊すれば、スクロールに封じたクリエイトで修復していたっけ。
同様の手法にひっかかりを感じるね。
「そんなに目を向けてもらいたいのならば、いかんともしがたい攻撃を相手に見せつければいいだけのことだ」
凛とした声から緩やに流れるせせらぎを思わせる動き。
ガリオンとジージーの力比べにイレギュラーの参戦。
緩やかでありながら捕捉が難しい軌道に、ゴーレム達は頭部を可動させるだけで攻撃を仕掛けられずにいる。
そこへ繰り出すのはショートソードによる――一閃。
剣が軌道を描く数だけ……、
「ストーンゴーレムなのに……石がまるでバターのようだ……」
最強さんは伊達じゃない……。
俺を見ろ! とばかりのガリオンだったが、最強さんが見せるあり得ない剣技に唖然としてぼっ立ち状態。
ガリオンだけでなく、ゴーレムをスクロールにて召喚した私兵達も同様のリアクション。
腕を力なく垂れ下げ、やや猫背の姿勢。口をあんぐりと開いて舞姫の剣舞に魅入っていた。
で――、
「一人で全部、斬り伏せたな……」
ガリオンとジージーが競おうとしたものの、残りはベルが総取り。
俺、参加する事も無く見てるだけ……。
ストーンゴーレムって弱いんだな……。
決してそんな訳ないんだけどな。ベルの前だとただの雑魚敵のようなポジションになってしまっている……。
いや本当……。
浄化の炎を体に纏わせてもいない素の状態。
得物であるレイピアではなく私兵から拝借したショートソードでこういった芸当が出来るんだからな……。
「規格外すぎる……」
「全くだ……」
伸びしろが――などと言っていた俺とガリオン。
その時のように強気な笑みを向け合う事は出来ず、二人揃って苦笑い。
どれだけ励んでも、ベルを超えるというイメージだけは思い浮かべる事が出来ない……。
ジージーとルーフェンスさんにワックさんは剣技に興奮して魅入っており、俺たちとはまた違ったリアクションだった。
俺たちと同様のリアクションとなっているのは――、
「おいおい……。この場にいる時点でおかしいとは思っていたが、まさか舞姫が一番の脅威とは思いもしなかったぞソドンバアム!」
「俺に言うなよ! 俺だって心底に震えてんだからよ……」
私兵達によるやり取りは、完全にこの状況に呑まれきっているもの。
ガリオンを相手にしても気骨ある姿勢だったけども、相手が最強さんとなれば別次元。
規格外の存在が見せる絶技を目にしてしまえば気圧されてもしかたない。
「何が安全に保護だ。俺たちが保護してもらいてえよ!」
「弱気な事ばっかり言ってないで、踏み留まって根性を見せろ!」
「だったらお前も空を飛んでないでさっさと掩護しろってんだ!」
「やってやるから立て直すんだな」
言えばソドンバアムによる急降下。
なんと愚かにもベルへと仕掛けるというね。
「悪いな舞姫!」
手にした手槍をベルへと目がけて投擲するも、
「その程度で謝罪は不要」
簡単に切り払う。
ガリオンが余裕でキャッチするんだから、ベルが対応できないなんて事はありえない。
「本当に悪いな舞姫」
と、先ほどは投擲から急上昇による一撃離脱戦法だったが、今回はそのまま降下。
レッサーワイバーンが口を大きく開き、弧を描くナイフサイズの牙がむき出しとなれば、
「麻痺程度だ」
降下しながらの発言が耳朶に届く。
「ベル! 毒だ!」
フードを持っているコブラタイプの大蛇。
となれば――、
「放て!」
はたして正にで牙部分から吹き出される黄色い毒液。
吹き出したところで急上昇。
ベルへと直撃はしないものの、黄色い毒液が地面に触れると同時に気体へと変わる。
「悪いな舞姫。しばらく動かないでもらう」
「心配して貰わなくても結構だ」
毒霧の中で佇む。
「いくらなんでも余裕ありすぎだろう」
「大丈夫だガリオン」
地龍の勾玉を持っている俺とはまた別の対処法を持っているからな。
浄化の炎にて全身を包む。
「なんだそりゃ!? ますますただの舞姫じゃないな」
投擲も毒も無意味なことに諸手を挙げて正にお手上げ状態となるソドンバアム。
ただでさえ手のつけられない強さを持つ舞姫。
それが体に炎を纏わせる。
明らかなパワーアップに、私兵全員が渋面となっていた。
「おら! 俺に視線が向いている間に用意は出来てんだろう!」
渋面となっている面子に問えば、
「と、当然だ」
ソドンバアムに返し、数人が手にするのはまたしてもスクロール。
「クリエイト」
巻かれたスクロールを開きつつ発する魔法の名前。
崩れ落ち、破壊されたストーンゴーレムが全て元の姿に戻っていく。
「面倒だな」
若干、苛立っているのか、ガリオンの声にその感情が混ざっている。
徒手空拳で破壊は出来ても、ゴーレムと連戦というのは嫌みたいだな。
クリエイトがある限り、消耗戦へと持ち込まれれば無駄に体力を消費するってのは確かだ。
だがしかし――、
「クリエイトか」
以前にもあったな。
クレトス付近にて、希少種であるケーニッヒス・ティーガーを狙っていた山賊がゴーレムをスクロールから召喚して、それを俺がティーガー1で破壊すれば、スクロールに封じたクリエイトで修復していたっけ。
同様の手法にひっかかりを感じるね。
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