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驕った創造主
PHASE-1720【心底ムカつくヤツ】
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ゴロ太救出が難しいと思う俺の側でやる気を見せてくれるガリオンだが、そんなガリオンの――、
「足元に注意だよ」
ミルモンによる警告。
「おう!?」
驚きつつバックステップのガリオン。
早速ゴロ太の力が発揮される。
鳥やワームだけでなく、地面からも小型生物が飛び出してくる。
ミルモンサイズの――、
「モグラかよ!」
「ロングネイルだ」
と、ガリオンからの訂正。
言うだけあって、俺の知っているモグラとは違って爪が異様に長い。
体の半分ほどの長さがある爪を持ったモグラが地面から飛び出してくれば、ご自慢の長い爪でガリオンに襲いかかる。
「小動物の爪なんて届かねえよ」
一心不乱に長い爪を振り回してくるが、オーラアーマーを展開しているガリオンの体には届くことはない。
それでも諦めることなくひたすらに攻め立ててくる。
次から次へと地面から頭をひょっこりと出してくれば、そこから勢いよく飛び出してくるロングネイルなるモグラの集団。
当然、ガリオンだけでなく俺にも襲ってくるのでそれを軽めに籠手で払う。
「モグラたたきじゃなく、モグラはたきだな」
こちらに攻撃をしてくるモグラの群れ。
攻撃してくる以上、こちらも対応はするんだけど……、
「口では加減する余裕はないって言ったけどさ……」
「ねえ……」
「流石に小動物をいたぶるのは心が痛むよミルモン」
「だよね……」
ここに来て愛らしい小動物に力を振るっていくのは忍びないってもんだ。
ジージーは小事を気にしていたら大事に対応できないなんて言っていたけども……。
「ええい……」
まあ、ベルも中々に攻めあぐねているってところ。
可愛らしいのを殺めるなんて難しいよね。
「こいつはいい」
ゼリー内部からの悪そうな声。
次には、
「死ねぃ!」
殺意の籠もりに籠もった水圧カッターとブラストスマッシュ。
「最低だな!」
こちらが攻めあぐねているのをいい事に攻撃してくる。
当然ながら俺たちに襲いかかってくるモグラたちが巻き込まれて犠牲になる。
背後から味方の攻撃を受けても退くことなく攻撃してくるのは、ゴロ太のお願いによるものなんだろう。
恐れを抱くことなく攻撃してくる様はアンデッドのようだった。
「まだまだ撃ち続けるのだ!」
味方である動物たちが犠牲になろうがお構いなしに俺たちへと攻撃を仕掛けるよう指示するバルバダイ。
毒の水に触れれば、直撃じゃなくてもモグラや野鳥たちは力なく地面へと倒れるし、落ちてくる。
鳥たちに至ってはお願いで呼ばれているのに、毒の水を広範囲にばらまかれたせいで、活躍を見せる事も出来ずに地面へと落下。
「まじで止めろ馬鹿野郎が!」
「矮小な頭の分際で私に馬鹿発言とは」
「余裕あるな!」
こっちがモーモーチャーチャーに決定的な一撃を見舞えないことと、小動物に攻めあぐねていることにすっかり気分がよくなっている。
「あいつ本当にムカつくよ!」
左肩からは怒り心頭の声が上がる。
ミルモンみたいに表面に怒りを出してくれるのはまだいいが……、先ほどからベルが無口になっている。
内側に怒りを溜めに溜めまくっているご様子……。
「ああうぜぇ! 勇者なら妙案を出しやがれ!」
ミルモン同様、表面に怒りを出してくれるガリオンからのアイディアの催促。
湖へと移動したモーモーチャーチャー。
ポンプ車の要領で吸い上げ用の触手から湖の水を吸い込み、放出用の触手でこちらへと無尽蔵に水圧カッターを放ってくる。
広間の時よりも隙の無い攻撃。
一本の触手が撃ちきれば、間髪入れずに他の触手が放ってくる。
間断のない攻撃は鬱陶しいことこの上ない。
これを小動物に対応しながらってのが余計に面倒。
湖で鎌首を上げているワームの群れは小動物より強力な存在だからか、バルバダイは自分を守らせるかのようにモーモーチャーチャーの周囲に侍らせている。
巨大クラゲの能力だけでなく、守るように待機する大型ワーム達。
しかも足場のない湖に移動されればこちらとしては面倒この上ない。
ジージーが頼りだが、そのジージーも毒気の及んでいない空で野鳥の群れ包囲されている。
地面に立つ俺たちに襲いかかってくる野鳥たちは水圧カッターの副産物である毒気によって動けなくなっているが、ジージーとの空中戦となれば本領を遺憾なく発揮していた。
そんな鳥たちに対し、ジージーは俺たちとはまた違った思考の持ち主なので容赦なく屠っていく。
多彩な羽根が空で舞い散る光景。
それでも減ることのない圧倒的な鳥の数。
ジージー自体にはダメージはないようだけども、周りを取り囲まれて動きを妨げられている。
そこをモーモーチャーチャーに迎撃されるわけにもいかないので、
「気分いいだろうな。一方的って感じでさ!」
「最高だぞ勇者! どうだ、今からでもこの私に忠誠を誓うなら魔王様の元で励ませてやるぞ」
「死んでもやだね!」
「ならば死ね!」
口車に乗せやすいのは本当に助かる。
俺へと向けられる攻撃。
その度にロングネイルなるモグラたちが犠牲になるが、俺は足を止めることなく湖へと駆ける。
「なんだ? わざわざこちらのテリトリーへと来てくれるのか?」
「おうよ!」
「馬鹿めが! いや、まさかの飛翔魔法か!」
と、警戒してくれる。
「そんな魔法が使える分けねえだろう! 出来るなら端っから使ってるっての! 根性みせてんだよ!」
「窮したようだな!」
肩越しにベルへと目配せ、口数は少なくなっているけども小さな頷きが返ってくる。
俺のこれからの行動を理解してくれたご様子。
こちらへと合わせるようにベルも湖へと足を向かわせれば、渋面になりながらガリオンも続く。
「ミルモン」
呟けば、
「あの距離くらいまでなら息を止めることは問題ないよ」
「そうか」
言わずとも理解してくるミルモン。そして俺から離れないという強い意思が愛らしい小悪魔から伝わってくる。
「足元に注意だよ」
ミルモンによる警告。
「おう!?」
驚きつつバックステップのガリオン。
早速ゴロ太の力が発揮される。
鳥やワームだけでなく、地面からも小型生物が飛び出してくる。
ミルモンサイズの――、
「モグラかよ!」
「ロングネイルだ」
と、ガリオンからの訂正。
言うだけあって、俺の知っているモグラとは違って爪が異様に長い。
体の半分ほどの長さがある爪を持ったモグラが地面から飛び出してくれば、ご自慢の長い爪でガリオンに襲いかかる。
「小動物の爪なんて届かねえよ」
一心不乱に長い爪を振り回してくるが、オーラアーマーを展開しているガリオンの体には届くことはない。
それでも諦めることなくひたすらに攻め立ててくる。
次から次へと地面から頭をひょっこりと出してくれば、そこから勢いよく飛び出してくるロングネイルなるモグラの集団。
当然、ガリオンだけでなく俺にも襲ってくるのでそれを軽めに籠手で払う。
「モグラたたきじゃなく、モグラはたきだな」
こちらに攻撃をしてくるモグラの群れ。
攻撃してくる以上、こちらも対応はするんだけど……、
「口では加減する余裕はないって言ったけどさ……」
「ねえ……」
「流石に小動物をいたぶるのは心が痛むよミルモン」
「だよね……」
ここに来て愛らしい小動物に力を振るっていくのは忍びないってもんだ。
ジージーは小事を気にしていたら大事に対応できないなんて言っていたけども……。
「ええい……」
まあ、ベルも中々に攻めあぐねているってところ。
可愛らしいのを殺めるなんて難しいよね。
「こいつはいい」
ゼリー内部からの悪そうな声。
次には、
「死ねぃ!」
殺意の籠もりに籠もった水圧カッターとブラストスマッシュ。
「最低だな!」
こちらが攻めあぐねているのをいい事に攻撃してくる。
当然ながら俺たちに襲いかかってくるモグラたちが巻き込まれて犠牲になる。
背後から味方の攻撃を受けても退くことなく攻撃してくるのは、ゴロ太のお願いによるものなんだろう。
恐れを抱くことなく攻撃してくる様はアンデッドのようだった。
「まだまだ撃ち続けるのだ!」
味方である動物たちが犠牲になろうがお構いなしに俺たちへと攻撃を仕掛けるよう指示するバルバダイ。
毒の水に触れれば、直撃じゃなくてもモグラや野鳥たちは力なく地面へと倒れるし、落ちてくる。
鳥たちに至ってはお願いで呼ばれているのに、毒の水を広範囲にばらまかれたせいで、活躍を見せる事も出来ずに地面へと落下。
「まじで止めろ馬鹿野郎が!」
「矮小な頭の分際で私に馬鹿発言とは」
「余裕あるな!」
こっちがモーモーチャーチャーに決定的な一撃を見舞えないことと、小動物に攻めあぐねていることにすっかり気分がよくなっている。
「あいつ本当にムカつくよ!」
左肩からは怒り心頭の声が上がる。
ミルモンみたいに表面に怒りを出してくれるのはまだいいが……、先ほどからベルが無口になっている。
内側に怒りを溜めに溜めまくっているご様子……。
「ああうぜぇ! 勇者なら妙案を出しやがれ!」
ミルモン同様、表面に怒りを出してくれるガリオンからのアイディアの催促。
湖へと移動したモーモーチャーチャー。
ポンプ車の要領で吸い上げ用の触手から湖の水を吸い込み、放出用の触手でこちらへと無尽蔵に水圧カッターを放ってくる。
広間の時よりも隙の無い攻撃。
一本の触手が撃ちきれば、間髪入れずに他の触手が放ってくる。
間断のない攻撃は鬱陶しいことこの上ない。
これを小動物に対応しながらってのが余計に面倒。
湖で鎌首を上げているワームの群れは小動物より強力な存在だからか、バルバダイは自分を守らせるかのようにモーモーチャーチャーの周囲に侍らせている。
巨大クラゲの能力だけでなく、守るように待機する大型ワーム達。
しかも足場のない湖に移動されればこちらとしては面倒この上ない。
ジージーが頼りだが、そのジージーも毒気の及んでいない空で野鳥の群れ包囲されている。
地面に立つ俺たちに襲いかかってくる野鳥たちは水圧カッターの副産物である毒気によって動けなくなっているが、ジージーとの空中戦となれば本領を遺憾なく発揮していた。
そんな鳥たちに対し、ジージーは俺たちとはまた違った思考の持ち主なので容赦なく屠っていく。
多彩な羽根が空で舞い散る光景。
それでも減ることのない圧倒的な鳥の数。
ジージー自体にはダメージはないようだけども、周りを取り囲まれて動きを妨げられている。
そこをモーモーチャーチャーに迎撃されるわけにもいかないので、
「気分いいだろうな。一方的って感じでさ!」
「最高だぞ勇者! どうだ、今からでもこの私に忠誠を誓うなら魔王様の元で励ませてやるぞ」
「死んでもやだね!」
「ならば死ね!」
口車に乗せやすいのは本当に助かる。
俺へと向けられる攻撃。
その度にロングネイルなるモグラたちが犠牲になるが、俺は足を止めることなく湖へと駆ける。
「なんだ? わざわざこちらのテリトリーへと来てくれるのか?」
「おうよ!」
「馬鹿めが! いや、まさかの飛翔魔法か!」
と、警戒してくれる。
「そんな魔法が使える分けねえだろう! 出来るなら端っから使ってるっての! 根性みせてんだよ!」
「窮したようだな!」
肩越しにベルへと目配せ、口数は少なくなっているけども小さな頷きが返ってくる。
俺のこれからの行動を理解してくれたご様子。
こちらへと合わせるようにベルも湖へと足を向かわせれば、渋面になりながらガリオンも続く。
「ミルモン」
呟けば、
「あの距離くらいまでなら息を止めることは問題ないよ」
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言わずとも理解してくるミルモン。そして俺から離れないという強い意思が愛らしい小悪魔から伝わってくる。
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