123 / 604
叙勲の日
PHASE-11
しおりを挟む
生き生きしてるね。なんの催し物だろうか? 名前的にイベントものみたいだし、てっぺん狙う感じだね。
「ITADAKI-頂-はワギョウで十年に一度開催される剣術試合です」
「へ~優勝すれば何かもらえるんですか?」
サージャスさんとしては、お金がもらえれば文句なしにいいんだろうけども。
「優勝者にはなんと! サボ・セレクが打った最上業物の二振り、【雪風】と【時雨】が贈られます」
へ~。ようわからけども、この喜び用からするに、相当に凄い刀のようだね。
和刀はこの大陸でも人気があるからな~。切れ味もだし、繊細な作りは芸術品としても高い評価を受けて、高額で売買されてるからね。
勇者の中にも和刀を愛用している方もいるというし。エルンさんのところフィットさんも元は侍だったっけ。あの方もワギョウの出なのかな?
――副賞で高額のお金も出るそうだ。
本来は伝統を重んじていたそうだけど、世界から人を集めて試合の層を厚くしたいという事から、名刀と賞金を優勝者に与えることで、広く募集をしているそうだ。
そもそもの剣術試合の名前は-頂-だったそうだけど、今後のグローバル化も視野に入れてITADAKI-頂-に変更したらしい。
「でも、ワギョウって鎖国でしょ? そう簡単に入れるんですか」
グローバル化を考えてはいるようだけども、基本的にワギョウは国交を大陸とは行っておらず、独自の文化を発展させている。
一部のトップの頭が硬いから、開国も遅れてるのかな? と、思うけども、独自の文化発展は外からの人間からしたら神秘的でもあるから、このままでもいいんじゃないのかとも思ってしまう。
一部にだけ開国を認めていて、国交を行い、そこからワギョウの文化なんかが、王都にも入ってくるって感じ。
バッカスのお座敷や蕎麦なんかも、そうやって入ってきた文化だ。
「最近は入国手形さえ持っていれば問題ないみたいですから。特に試合に出場目的の者には寛容にもなるそうですよ」
まあ、層を厚くしたいんだから、寛容にもなるだろうけどね。
「じゃあ、サージャスさんはこれから――」
「ワギョウに赴いて、剣術の見聞を広めつつ、ITADAKI-頂-で頂点を目指したいです。魔法はクリネア、剣はワギョウ。後者を、剣もクリネアに変えて見せますよ」
豪語したね。強気になっている。
少し前までは、公務員に対して支払いからの恐怖で、覇気もなかったのに。
立派な装備を纏うようになったら、それが自信にも繋がってくれたようだ。
よかった。もう、春を鬻ぐとか言わないでくれるだろう。
笑顔がとても素敵な美少女ボクッ子勇者様として、世界に名を轟かせてもらいたい。
――まあ、装備しているのは、砂漠オオトカゲのゲロだけども……。
この事だけは、絶対に言わないでいてあげよう。
自信を失ってしまうかもしれないから。
「で――ですね」
ずいっと僕に急接近。もの凄く接近してます。お互いの鼻頭がくっつきそうな距離だ。鼓動が早くなる。
「何でしょう!?」
最近はよく女性とも交流するし、何より眼前の子とは食事も一緒にした仲ではあるんだけども、まだまだ、免疫が出来上がっていない僕の声は見事に裏返る。
そして、ここは仕事場だ。
書類とにらめっこで、些か暇な状況ではあるけども、仕事はしている。
もちろん、周りでは今でも働いている同僚がいるわけだけども、僕に至近している美少女のこれからの行動に釘付けの模様。
キスでも始まるのかなんて感じで見てるけどさ。本当に、どうなるの? 唇を突き出してた方がいいの。
アグレッシブな子だな。じゃなきゃ勇者は出来ないってか。
「応援に来てもらえたり出来ますか?」
「ふぁ?」
それだけの事を言うために、こんなに顔を近くに寄せてきたの。
周囲も、なんだと、安堵の表情。仕事に戻った。
これ、もし、キスなんてイベントだったら。この後、僕は同僚たちにしばき回されたかもしれない。
残念半分。安堵半分。
「ダメですか?」
なぜにそんなに悲しい顔をするのか。
そもそも、二ヶ月後の予定もね~。基本、僕、仕事だし。
まあ、その試合が休みの日ならいけない事もないけども、それも行われる場所が、目と鼻の先ならである。
ワギョウでしょ? この大陸から海を越えての島国ですよ?
長めの休暇取らないと、行く事は難しいからね。有休使えば問題なしだけども。
「いいんじゃねえの」
書類を丸めて、肩に当てながらの登場は整備長じゃないですか。
いいとか言われても、貴男にその権限は――――、ああ、あるのか。整備長だったね。
行けるなら見てみたいよね~。
「私も行きたいな~」
更に、横からロールさんが、紅茶をカップに入れて登場。
これは、俄然行きたくなってきたんですが。
紅茶をいただくサージャスさん。ごめんなさいね。うちのは違令管理課に比べたら、業務用のお安いやつですけど。
ロールさんが入れてくれてるから、味は最高にいいですよ。
一口、口にしての表情で、それは理解出来た。
「ボク、ピートさんに応援してもらえれば、頑張れそうな気がして」
発言で、仕事に戻っていた同僚たちがざわめく。
そして、怨嗟の目が向けられてきている。
【美少女勇者と、なにお近づきになってるんだ! ふざけんな新人!!】てな声が、聞こえてくるような気がします。
僕、これから、仕事場でいじめなんかに合わないよね?
「!?」
ロールさん! なんだろうか、何かを纏っているような。
分かりきっている。それは嫉妬。まったく、ロールさんってば、僕の事を完全に特別な目で見るようになったんだね。
正直、この嫉妬の表情を見る事が僕にとっては嬉しいわけで。
いままで、女性にこんな態度なんてとってもらった事ないし、シナンさんに、アズナさん。それに、サージャスさんまで僕に好意を持っているみたいなんだもの。うれしくてたまらない。
そこに、憧れのロールさんと来たなら、天にも昇る気分だ。
「じゃあ、皆で応援に行きましょうよ」
とりあえず、当たり障りの無い発言で、場を取り繕ってみる。
ワギョウは温泉の宝庫で、混浴という素晴らしき習慣も有るそうな。
女性だけでなく、最近は男性も気にする美容健康。
ワギョウの食は健康にも、美肌にもいい食べ物も多いと聞く。有給とって、たまにはのんびりってのもいいよね。
「乗った!」
うん――。貴男は乗らなくていいんですよ整備長。僕はね、女性陣と行きたいの。混浴とかある宿を全力で探すからね。
そもそも、三人も有給を同時にとったらダメでしょう。
なので、頑張ってください。普段、頑張ってないんだから。
「ITADAKI-頂-はワギョウで十年に一度開催される剣術試合です」
「へ~優勝すれば何かもらえるんですか?」
サージャスさんとしては、お金がもらえれば文句なしにいいんだろうけども。
「優勝者にはなんと! サボ・セレクが打った最上業物の二振り、【雪風】と【時雨】が贈られます」
へ~。ようわからけども、この喜び用からするに、相当に凄い刀のようだね。
和刀はこの大陸でも人気があるからな~。切れ味もだし、繊細な作りは芸術品としても高い評価を受けて、高額で売買されてるからね。
勇者の中にも和刀を愛用している方もいるというし。エルンさんのところフィットさんも元は侍だったっけ。あの方もワギョウの出なのかな?
――副賞で高額のお金も出るそうだ。
本来は伝統を重んじていたそうだけど、世界から人を集めて試合の層を厚くしたいという事から、名刀と賞金を優勝者に与えることで、広く募集をしているそうだ。
そもそもの剣術試合の名前は-頂-だったそうだけど、今後のグローバル化も視野に入れてITADAKI-頂-に変更したらしい。
「でも、ワギョウって鎖国でしょ? そう簡単に入れるんですか」
グローバル化を考えてはいるようだけども、基本的にワギョウは国交を大陸とは行っておらず、独自の文化を発展させている。
一部のトップの頭が硬いから、開国も遅れてるのかな? と、思うけども、独自の文化発展は外からの人間からしたら神秘的でもあるから、このままでもいいんじゃないのかとも思ってしまう。
一部にだけ開国を認めていて、国交を行い、そこからワギョウの文化なんかが、王都にも入ってくるって感じ。
バッカスのお座敷や蕎麦なんかも、そうやって入ってきた文化だ。
「最近は入国手形さえ持っていれば問題ないみたいですから。特に試合に出場目的の者には寛容にもなるそうですよ」
まあ、層を厚くしたいんだから、寛容にもなるだろうけどね。
「じゃあ、サージャスさんはこれから――」
「ワギョウに赴いて、剣術の見聞を広めつつ、ITADAKI-頂-で頂点を目指したいです。魔法はクリネア、剣はワギョウ。後者を、剣もクリネアに変えて見せますよ」
豪語したね。強気になっている。
少し前までは、公務員に対して支払いからの恐怖で、覇気もなかったのに。
立派な装備を纏うようになったら、それが自信にも繋がってくれたようだ。
よかった。もう、春を鬻ぐとか言わないでくれるだろう。
笑顔がとても素敵な美少女ボクッ子勇者様として、世界に名を轟かせてもらいたい。
――まあ、装備しているのは、砂漠オオトカゲのゲロだけども……。
この事だけは、絶対に言わないでいてあげよう。
自信を失ってしまうかもしれないから。
「で――ですね」
ずいっと僕に急接近。もの凄く接近してます。お互いの鼻頭がくっつきそうな距離だ。鼓動が早くなる。
「何でしょう!?」
最近はよく女性とも交流するし、何より眼前の子とは食事も一緒にした仲ではあるんだけども、まだまだ、免疫が出来上がっていない僕の声は見事に裏返る。
そして、ここは仕事場だ。
書類とにらめっこで、些か暇な状況ではあるけども、仕事はしている。
もちろん、周りでは今でも働いている同僚がいるわけだけども、僕に至近している美少女のこれからの行動に釘付けの模様。
キスでも始まるのかなんて感じで見てるけどさ。本当に、どうなるの? 唇を突き出してた方がいいの。
アグレッシブな子だな。じゃなきゃ勇者は出来ないってか。
「応援に来てもらえたり出来ますか?」
「ふぁ?」
それだけの事を言うために、こんなに顔を近くに寄せてきたの。
周囲も、なんだと、安堵の表情。仕事に戻った。
これ、もし、キスなんてイベントだったら。この後、僕は同僚たちにしばき回されたかもしれない。
残念半分。安堵半分。
「ダメですか?」
なぜにそんなに悲しい顔をするのか。
そもそも、二ヶ月後の予定もね~。基本、僕、仕事だし。
まあ、その試合が休みの日ならいけない事もないけども、それも行われる場所が、目と鼻の先ならである。
ワギョウでしょ? この大陸から海を越えての島国ですよ?
長めの休暇取らないと、行く事は難しいからね。有休使えば問題なしだけども。
「いいんじゃねえの」
書類を丸めて、肩に当てながらの登場は整備長じゃないですか。
いいとか言われても、貴男にその権限は――――、ああ、あるのか。整備長だったね。
行けるなら見てみたいよね~。
「私も行きたいな~」
更に、横からロールさんが、紅茶をカップに入れて登場。
これは、俄然行きたくなってきたんですが。
紅茶をいただくサージャスさん。ごめんなさいね。うちのは違令管理課に比べたら、業務用のお安いやつですけど。
ロールさんが入れてくれてるから、味は最高にいいですよ。
一口、口にしての表情で、それは理解出来た。
「ボク、ピートさんに応援してもらえれば、頑張れそうな気がして」
発言で、仕事に戻っていた同僚たちがざわめく。
そして、怨嗟の目が向けられてきている。
【美少女勇者と、なにお近づきになってるんだ! ふざけんな新人!!】てな声が、聞こえてくるような気がします。
僕、これから、仕事場でいじめなんかに合わないよね?
「!?」
ロールさん! なんだろうか、何かを纏っているような。
分かりきっている。それは嫉妬。まったく、ロールさんってば、僕の事を完全に特別な目で見るようになったんだね。
正直、この嫉妬の表情を見る事が僕にとっては嬉しいわけで。
いままで、女性にこんな態度なんてとってもらった事ないし、シナンさんに、アズナさん。それに、サージャスさんまで僕に好意を持っているみたいなんだもの。うれしくてたまらない。
そこに、憧れのロールさんと来たなら、天にも昇る気分だ。
「じゃあ、皆で応援に行きましょうよ」
とりあえず、当たり障りの無い発言で、場を取り繕ってみる。
ワギョウは温泉の宝庫で、混浴という素晴らしき習慣も有るそうな。
女性だけでなく、最近は男性も気にする美容健康。
ワギョウの食は健康にも、美肌にもいい食べ物も多いと聞く。有給とって、たまにはのんびりってのもいいよね。
「乗った!」
うん――。貴男は乗らなくていいんですよ整備長。僕はね、女性陣と行きたいの。混浴とかある宿を全力で探すからね。
そもそも、三人も有給を同時にとったらダメでしょう。
なので、頑張ってください。普段、頑張ってないんだから。
0
あなたにおすすめの小説
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる