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ITADAKI-頂-
PHASE-48
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「どうしてボクのお供に?」
「小生、未だ実戦は皆無。貴女の側で磨き上げたいのです。自分の腕を」
「それならボクじゃなくても」
「いえ、貴女の強さと思いやり、それを学びたいのです。側にいさせてください」
なんだよ、側にいさせてくださいってさ! プロポーズみたいな発言しやがって! ふざけんな、僕はそんなパーティーは認めないぞ!!
「よかったじゃねえか。仲間が出来て」
黙れ整備長! 寝っ転がったまま言うなよ! ぶっ飛ばすぞ!!
「だったら、あたいも」
はあ? なに言ってんの。この小麦色の天真爛漫自然児は!!
「じゃあ、俺も」
はあ? なに言ってんの。この褐色スキンヘッドオヤジは!!
「いやいや、その子はともかく。あんたは妻子いるだろ」
ようやく起こした体で正論を言ったよ。
整備長。まったくもってその言やよし!
勇者御一行になるなんて、安定した収入じゃないんだよ。
ずっとクエストをこなしてればデカい金額も入ってくるだろうけど、旅に出るとなると、奥さんと娘さんはどうすればいいのさ。
「やめておいた方がいいです。ボクと行動するのは」
う……、一気に暗い表情になった。
嫌な思い出がフラッシュバックだ。
未だに一億九千ほどの違反金を抱えてるからね。
その原因がパーティーメンバーだったわけだし、裏切りを心に深く刻まれたからね。抵抗はあるに決まっている。
「あのね、皆さん。簡単にパーティーとか言いますけど、責任持てます?」
サージャスさんに変わって、僕が威圧しつつ言ってみるけども、当人たちに僕の思いは通じなかったようで、
「俺は理由知ってるからな。それでもかまわねえよ」
ああ……、一番、話を理解してくれそうな、まともな年長者がまともじゃなくなってる。
「ですが、額が額ですから、一緒になるとご迷惑が」
「気にすんなよ。一緒に行動すれば、今まで一人で出来なかった高額のクエストだって挑戦出来るぜ」
「う……」
稼ぎが大きくなるのは魅力的なようだ。断ろうとしている決心が逡巡している。
「俺もさ、傭兵業ばっかりだったからな。もっと世のためになる仕事をやりたくてよ」
だったらその筋肉を活かして、真面目に働けばいいだろうに――――。
サージャスさんは妻子を心配しているようだけども、ドレークさん、そこそこの蓄えはあるという事と、嫁は出来たヤツだから蓄えを上手くやりくりして娘を育てられるし、クエストの報酬を仕送りすれば更に問題はないと言い張り、パーティーに入れてくれと、剃り上がった頭を深く下げている。
ハハハ――――。こいつぁ、本腰入れてパーティーを作ろうとしてやがりますよ。
「小生は全く問題ない。金もいらん。サージャス殿の下で経験が積めれば、握り飯だけあれば問題ない」
それ、以前のサージャスさんの前で言ってたら、僕が間違いなく貴男の頬を殴ってますよ。
握り飯だけとか、とんだ贅沢発言ですわ。
「それに今大会で多額の賞金も得た。金銭の問題はござらん」
そうじゃん! 刀ばっかりに皆の視線が集まってたけど、副賞扱いの金額も凄いものだったはずだ。
いっそそれを違反金の返済に充てるのもいいかもしれない。ムッツリ氏とのパーティーは反対だけど。
「やめましょう。ボクと行動すると不幸が訪れます」
うわ~い……。久しぶりのネガティブモードだ。
オドオド、ビクビク。勇者様にはほど遠い姿だよ。
違令管理課のゲイアードさんはここにはいませんよ。
「ならないよ! だってサージャスの事、大好きだもん」
おい、それは百合的な感じかね? ザイオン氏。
それは――――、存外悪くないな。
がっしりとしがみついて離さないって感じだ。
なんか、エロく見えてきた――――。
「お試しで俺たちと行動してみないか? その間に決めてくれればいい。クエストとかこなしていこうぜ」
ズイッとサージャスさんに近づいて、ドレークさんしつこく言い寄る。
僕としてはこんな暑苦しいのより、女性限定だと嬉しいんだけどな。
「でも、不幸に――――」
「――ならないってば! あたいがサージャスをずっと笑顔でいさせてやるから」
出会って日も浅いのに、随分とご執心なことだ。
なぜにそこまでこだわるのか――――。
「小生、未だ実戦は皆無。貴女の側で磨き上げたいのです。自分の腕を」
「それならボクじゃなくても」
「いえ、貴女の強さと思いやり、それを学びたいのです。側にいさせてください」
なんだよ、側にいさせてくださいってさ! プロポーズみたいな発言しやがって! ふざけんな、僕はそんなパーティーは認めないぞ!!
「よかったじゃねえか。仲間が出来て」
黙れ整備長! 寝っ転がったまま言うなよ! ぶっ飛ばすぞ!!
「だったら、あたいも」
はあ? なに言ってんの。この小麦色の天真爛漫自然児は!!
「じゃあ、俺も」
はあ? なに言ってんの。この褐色スキンヘッドオヤジは!!
「いやいや、その子はともかく。あんたは妻子いるだろ」
ようやく起こした体で正論を言ったよ。
整備長。まったくもってその言やよし!
勇者御一行になるなんて、安定した収入じゃないんだよ。
ずっとクエストをこなしてればデカい金額も入ってくるだろうけど、旅に出るとなると、奥さんと娘さんはどうすればいいのさ。
「やめておいた方がいいです。ボクと行動するのは」
う……、一気に暗い表情になった。
嫌な思い出がフラッシュバックだ。
未だに一億九千ほどの違反金を抱えてるからね。
その原因がパーティーメンバーだったわけだし、裏切りを心に深く刻まれたからね。抵抗はあるに決まっている。
「あのね、皆さん。簡単にパーティーとか言いますけど、責任持てます?」
サージャスさんに変わって、僕が威圧しつつ言ってみるけども、当人たちに僕の思いは通じなかったようで、
「俺は理由知ってるからな。それでもかまわねえよ」
ああ……、一番、話を理解してくれそうな、まともな年長者がまともじゃなくなってる。
「ですが、額が額ですから、一緒になるとご迷惑が」
「気にすんなよ。一緒に行動すれば、今まで一人で出来なかった高額のクエストだって挑戦出来るぜ」
「う……」
稼ぎが大きくなるのは魅力的なようだ。断ろうとしている決心が逡巡している。
「俺もさ、傭兵業ばっかりだったからな。もっと世のためになる仕事をやりたくてよ」
だったらその筋肉を活かして、真面目に働けばいいだろうに――――。
サージャスさんは妻子を心配しているようだけども、ドレークさん、そこそこの蓄えはあるという事と、嫁は出来たヤツだから蓄えを上手くやりくりして娘を育てられるし、クエストの報酬を仕送りすれば更に問題はないと言い張り、パーティーに入れてくれと、剃り上がった頭を深く下げている。
ハハハ――――。こいつぁ、本腰入れてパーティーを作ろうとしてやがりますよ。
「小生は全く問題ない。金もいらん。サージャス殿の下で経験が積めれば、握り飯だけあれば問題ない」
それ、以前のサージャスさんの前で言ってたら、僕が間違いなく貴男の頬を殴ってますよ。
握り飯だけとか、とんだ贅沢発言ですわ。
「それに今大会で多額の賞金も得た。金銭の問題はござらん」
そうじゃん! 刀ばっかりに皆の視線が集まってたけど、副賞扱いの金額も凄いものだったはずだ。
いっそそれを違反金の返済に充てるのもいいかもしれない。ムッツリ氏とのパーティーは反対だけど。
「やめましょう。ボクと行動すると不幸が訪れます」
うわ~い……。久しぶりのネガティブモードだ。
オドオド、ビクビク。勇者様にはほど遠い姿だよ。
違令管理課のゲイアードさんはここにはいませんよ。
「ならないよ! だってサージャスの事、大好きだもん」
おい、それは百合的な感じかね? ザイオン氏。
それは――――、存外悪くないな。
がっしりとしがみついて離さないって感じだ。
なんか、エロく見えてきた――――。
「お試しで俺たちと行動してみないか? その間に決めてくれればいい。クエストとかこなしていこうぜ」
ズイッとサージャスさんに近づいて、ドレークさんしつこく言い寄る。
僕としてはこんな暑苦しいのより、女性限定だと嬉しいんだけどな。
「でも、不幸に――――」
「――ならないってば! あたいがサージャスをずっと笑顔でいさせてやるから」
出会って日も浅いのに、随分とご執心なことだ。
なぜにそこまでこだわるのか――――。
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