拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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ITADAKI-頂-

PHASE-50

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「いいですか。サージャスさんはね、それはそれは個人で支払うには途方もない程の違反金を支払い続けているわけです」

「それは承知。ならば小生の賞金を充ててもらってもよい」
 無欲で剣の道を歩みたい。殊勝な考えである。

「お金は人を変える。そのせいでサージャスさんに傷を負わせたクズは逃げだし、本来は払わなくていいものを背負い込むことになった」

「何が言いたいのさ! はっきり言ってよ。あたいは頭よくないから」
 自覚はしてたのか…………。

「ピートよ、俺もお嬢ちゃんに賛成だ」
 と、ドレークさんも何が言いたいのかと僕に催促だ。

「もしもですよ。前パーティーと同じような事を行ってみてください。僕はね――――公務員のあらん限りの権力を清濁関係なく使用し、全力で貴方方を潰しますからね。謂われのない罪状もでっち上げて、徹底的に潰しますよ。その為なら、他の勇者御一行に裏稼業の方々、果ては魔王軍幹部の力もお借りして潰します。サージャスさんを悲しませたら、次の日には炎竜王さんが貴方たちの前に現れると思ってください。有無も言わさず灰燼の道を歩んでもらいます」
 

 ――…………いや~。やっちまったな……。
 こんな発言したら、僕が免職の道を歩む事になるのに。
 喋々とした発言をしてしまったけどさ、後悔は――――――、している……。
 うん……、ちょっと、いや……、相当に暴走してしまった感はある。
 職権乱用を公で、しかも他国のお偉いさんの前で口にしてしまった。
 免職どころか、独房行きも待ったなしだ。
 くそ! 整備長め! ニヤニヤと僕を見て笑ってやがる。
 弱みを掴んだと思っているのか。
 ロールさんはやれやれと、首を左右に振っている。
 平地の行き届いた人生が……。
 
 ――――でも、そこだけは分かってほしいわけですよ。
 サージャスさんと行動する。
 彼女が一人で背負っているとしても、こちらサイドはパーティー全体での支払いを期待してしまいますからね。
 支払い義務がなくても、それを課す気は満々ですから。
 
 そうなれば、違反金の回収になるような物はガンガンと差し押さえて行くわけですよ。
 先ほどムツ氏は賞金を充てるとも言ってましたが、充ててもらいますよ。
 それどころか大会で手に入れた、雪風と時雨の二振りも差し押さえ対象になるかもしれませんよ。
 その覚悟はありますか? 簡単にパーティー立ち上げるとか言ってますけど、サージャスさんと組むという事は、普通のパーティーと違って、多大な負担を背負う事になりますからね。
 ねえ、サージャスさん――。
 ――――なんか凄く顔が真っ赤だ。
 あれかな? 僕がどんな手を使ってでも悲しませた相手を成敗な内容だったのが嬉しかったのかな? 
 悲しませるのは許さない発言がポイント高かったようだ。

「俺は問題ない。世のために強くなりたいっていう向上心は燻っちゃいねえ。仕送り分だけあれば、残りは我らが勇者様の違反金に回したら」

「あたいも! 正直、お金は普段から使ってないし」

「高みを目指すための障害として越えていこう」
 ドレークさんにザイオン氏、ムツ氏と覚悟の上とばかりの目ですよ――――。
 で、どうしますか? 嬉しそうに頬を赤らめてるサージャスさん。

「サージャスさん?」

「はい!」
 なんか有頂天だな。声が裏返ってるし。
 まいったな~。僕って本当に好かれてるね。
 なんて、喜びを抱いている場合じゃない。

「再度聞きます。パーティーを組んでみますか?」
 ――――自分の前に立つ三人の一人一人に目を合わせていく。
 前パーティーがクズだった分、抵抗はあるだろうけど、まあ、いいと思いますよ。
 この三人なら。
 
 凛とした表情に変わると、
「まだまだ若輩な存在ですが、よろしくお願いします」
 典雅な一礼と発言を、肯定であると判断した三人は、ほっと息を漏らしながら笑みだ。
 ザイオン氏にいたっては、飛び跳ねてからドレークさんとムツ氏にハグして喜んでいる。
 いいね~。柔肌を堪能出来て――――。
 僕にもハグしに来ていいんだよ。
 
 ウィザースプーンの胸板ここ、空いてますよ。
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