拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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公務員が発掘冒険とか……

PHASE-07

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「ハイ」
「いいんですか?」
「うん」
「これって、手作りですよね?」
 だとしたら最高だぞ!

「嫌かな?」

「そんなわけ無いじゃないですか!」
 やったぜ! 一緒に通勤して、お昼にはロールさんの手作りを食べられるなんて。
 
 可愛らしいお弁当箱の中には、ミニオムレツにミートボールなどなど、どれをいただこうか。

「どれでもいいよ」
 迷ってたら、優しい笑顔で僕にお弁当箱を近づけてくれる。
 ここで蘇る、周囲からの舌打ちと痛く冷たい視線。
 流石に美人様の手作りを食べる行為は許せないようである。
 でも、平気。
 幸せ結界グリュック・シルトが全てを弾くから。


「ウィザースプーン君」
 ああん! んだ! この素敵なランチタイムを邪魔する不届き者は!!
 常闇の奈落へと叩き落とすぞ!!!!

「あ……局長……」
 くそ、トップだった……。

「ちょっと、いいかな」
 いや、あの……。ミートボールが、まん丸一口サイズの、ロールさんの手でこねられたミートボールがね。
 トップの手招きより、ロールさんの手ごねの方を選択したい……。
 これが整備長ならガン無視きめこむんだけども。

「行ってきなよ」

「はい……」
 もう、なんだよ! 僕のお土産に喜んでたじゃん。
 なんでそんな横一文字の口元で強張ってるの?
 僕、何かやらかしたかな?

 ――。

「失礼します」
 入室してカチャリとドアを閉める。
 二人きりだ。
 局長が職務をこなす机の前には、応対用のソファーとテーブル。
 どちらに座るかで僕の立ち位置も変わるってもんだ。
 局長はブラインドを下げて、外部からの視線を遮断。
 隔絶された室内が出来上がる……。
 なに、この重苦しい空気は……、免職なのか!? それとも、ここに来て一年もたってないけど、真面目に励んだ実績で昇進なのか!? 頑張り屋なところが認められたのかな。
 局長。そこんとこちゃんと見てくれてたのかな。
 僕の中では局長って、いるかどうかも直ぐ忘れてしまう空気のような存在なのに……。
 前者と後者どっちだ! 後者であれ!! 
 
 ――――よし! ソファの方に腰掛けたぞ。
 これが職務の方の椅子だったら、僕は立たされたままだ。
 そうだった場合、何かしらの職務での失態を咎められる事が、そこから想像出来る。
 でも、ソファだ。これは僕も座れるから、叱責を受ける事はない思う。

「ゆっくりして」
 予想通り、向かいのソファに誘導してくれる。やはりお褒めのやつと考えていいようだな。
 脳内の天秤が吉報の方に傾いてる。
 高価な切子グラスを買ってよかったよ。

「失礼します」
 一礼して着席。
 憶測の域だけど、悪い話じゃないと思えると、気分も軽くなる。

「君にとっては、悪い話なんだが……」
 ――…………悪い話だった……。
 脳内天秤が凶報にカシャーンと勢いよく傾いて、吉報が彼方に飛んでった……。 
 
 なに!? なんなのさ! 僕が何かしたのかな! 
 ちくしょうめ! ソファに座らせてもらったから、大丈夫だと薄っぺらい推理して阿呆みたいだった。

「何でしょうか?」
 よし、存外、落ち着いてるぞ僕。声も裏返ってなかったし。
 冷静に対応だ。大物を装うのだ。それがたとえ張り子の虎であろうとも。
 折角ロールさんと一緒に、楽しいお昼を出来る間柄にまで進展したんだ。
 今後もそれを堪能したいんだよ!
 あれか? ワギョウで美人に囲まれて幸せいっぱいだったからか?
 後でとんでもない大返しがあるんじゃないか? とも考えたけども。
 まさか、本当にその考えが具現化するとでもいうのか……。

「叙勲式を覚えてるかね?」
 覚えてるけども、僕が何かしたの?
 
 ――……したね……。
 
 なんちゃら男爵様に対して、生意気な態度だったもんね。
 だって、男爵様のご子息様キッズが生意気で可愛くなかったんだもの……。
 でもさ、それは大公様が取り成してくれたし。
 僕と大公様が面識ある関係だと知った事で、むしろ男爵様は僕に一目置くような感じがしたんだけどな。
 僕と大公様の会話に入りたそうにもしてたし。あのなんちゃら男爵様。

「あの時の避難誘導が問題になってね…………」

「はぁ……」
 あれね。誰も避難しないっていうね……。
 観戦モードだったもんね……。
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