拝啓、あなた方が荒らした大地を修復しているのは……僕たちです!

FOX4

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トレジャーハントに挑む、三人の公務員

PHASE-31

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「まあ、大公はだからな。それでもその称号が通用するなら、この程度の事は対応しよう」
 まだ、その元ってのを通してるんだ。都合のいい時には元を取るのにな。

「それに、あの蝿にもなれん蛆虫は、私が相手でよかっただろうな。――――そうは思わないかね? ロール・ジャイロスパイク嬢」

「私の名をご存じなんて、恐れ多いです」

「いやいや有名だ。――――略して。その者たちから、女神認定されているのであろう。君に危機が訪れれば、邪神が現れ、大いなる災いを振りまくそうだな」
 大公様のロールさんに対する発言。
 背を向けていたけど、ついついロールさんの方に目を向けてしまう。
 恥ずかしそうに紅潮しながらも、小さく首肯で返していた。
 
 それよりも――――、邪教ってそういう意味だったのか……。
 恒久平和を目指すって、どおりでいい方々が多いわけだ。善人の集まりじゃないか。
 なぜ邪神と目指したいのか? そこは指摘してはいけないんだろうな。
 自分たちでも邪教とか発言してたから、おかしいとは思ってたけども。
 
 本来、邪教ってのは、第三者からの、他宗教を否定する時に使用する発言だからね。
 略して邪教なら、本来の意味する邪教とは違うから、信徒の方々も、自分たちの教団を、邪教って違和感も持たずに口に出来てるわけだ……。
 ややこしい、そしてざっくりした略だ……。

「子爵とのこじれは、私が済ませたが、あの才槌に手を出した事には感化出来んな」
 何なの? その意地悪そうな笑み。
 貴男だったら、憤怒に染まると、命だって奪う勢いでしょうに。
 そもそも、ノムロのおっさんは僕に殴られたより、貴男のドアによる一撃の方が、ダメージ大きかったみたいですけども。
 
 ――――まあ、どうでもいいよ。今更。

「別に、感化してもらわなくても、かまいませんよ」

「ほう――」
 生意気な感じだったかな? 相手は大公様だからな。
 ノムロのおっさんとは天壌の差の地位にいる。
 
 だけども、早い段階で聞き耳たててたんだから、さっさとここに来てくれれば、スムーズに物事も解決してたでしょ? それをせずに窺ってたんだから、性根が悪いね。

「最悪、罷免かな?」
 でしょうね。別にかまわないですよ。それ覚悟で行動しましたから。

「その顔。覚悟していたのか。気に入ったぞ! どうだ、古都に来ないか? その才能と胆力を不死王殿の為に使ってみないか?」

「結構です」
 アンデッドそんなところで働きたくないです。
 カグラさんのところでお世話になりますよ。というかそのつもりだし。
 
 どうにもこうにもイライラが収まらないから、自暴自棄なのか、考えるのも面倒くさくてかなわない。

「ゲイアードさん、ゴートさん、お疲れ様でした。大公様も、一応は魔王軍に所属なんですから、長居もよくないですよ。では、失礼します」

「ふむ、頭が冷えるまで放っておくか」
 大公様の僕に向ける発言を背で受けながら、壊れたドアから退室。
 そんな中で、僕を追いかける足音。

「ピート君……」
 足音に遅れて、弱々しいロールさんの呼び止め。

「なんでしょう?」
 本来ならこんな態度は取りたくない。呼ばれれば手放しで喜ぶもんだ。
 でも、今は冷たい声になってしまう。笑顔なんて作る事も出来ない。

「駄目だよ、暴力は……」

「関係ないですよ」
 更に苛立ちを覚えてしまった。
 これ以上一緒にいると、怒りが爆発しそうだから、足の歩みを早めて、ドア周辺に集まっていた方々を押しのけて進む。
 整備長は僕の憤慨する気配を察したのか、距離を置いてるよ。
 流石は僕との付き合いがこの中で長いだけはあるな。
 この辺の察し方は、時としてありがたいな。とにかく今は一人でいたい気分だ。
 
 視線を受けるのが鬱陶しくて、避難するように隣の応接室に入る。
 
 ――――そしたら、
「ちゃんと話を……」
 って、ロールさんが入ってきた。本当に……、一人になりたいんだよ!

「ねえ、聞いてる?」

「聞いてますよ!」

「あ……ごめん……」
 刺々しく応対してしまう。
 怯えているようで、普段のしっかりしているロールさんとは別人のようだ。

「なんで、そこまで怒ってるの?」
 ――――この発言で、とうとうプチンとキレてしまった。
 本日、二度目だ。
 なんで? どうして? こんな発言をこの状況で耳にしたら、誰だって怒りは大爆発だよ!
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