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ウィザースプーン、ヴィン海域に行ったてよ
PHASE-33
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「「「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ」」」」
これは、見れない……。無理だ…………。
目を強く閉じて、耳も塞ぐ。
閉じる前に一瞬見えた、黒紫の雨に触れると、体から紫色の煙が立ち上がって、瞬時に鎧や皮膚が溶け出した……。
塞いでも聞こえてくる断末魔。
――…………それがなくなったところで、勇気を出して、恐る恐る目を開く。
形容しがたい……、したくもないけども、毒々しい色をしたシチュー的なものが、岩肌の上に出来上がっていた……。
目にする僕は、ヴィン海域に来て、久しぶりに、大いに胃の内容物を戻した。
「大丈夫ですか!? ピート様」
と、冒険者さんのドロドロシチューを作り出した張本人が心配してくれる。
その心配する気持ちが、本気の感情なんだよね……。
優しさと、平然と命を奪える思考が表裏一体なのが、完全にサイコパスじゃないですか……。
「ピートさん、よくぞ誘い出してくれました」
誘い出したとか……。なにかにつけて、僕が活躍しているかのように扱うのをやめていただけませんか。ナイゼルさん。
僕への配慮で、冒険者サイドにとって絶好の位置にて油断してしまったイスキさん。そんな大精霊様にクレイモアを振り下ろすナイゼルさん。
「当たるわけがないでしょう」
発言通りに、岩肌に切っ先がふれ、岩を抉る。
「そんな事は知っている。追い込みたいだけだ。雷矢」
手にしたクレイモアに埋め込まれた黄色いタリスマンが輝き、ナイゼルさんの左手には鋭利でいびつな稲妻。矢というより槍サイズである魔法を、勢いよく投擲。
「かふ……」
イスキさんの腹部を貫くと――――、
「あぁあぁぁぁあああぁあぁぁ」
断末魔……。
素早く耳を塞ぎながらも見る。
体中に電撃が走っているようで、痛みと熱に襲われ、美しい金色の目や耳などから煙が上がり、藍色のウェーブからなる長い髪が逆立っている。
「いまだ!」
ナイゼルさんの指示で、マリアンさんのパーティーが中心となって、一斉にカラフルなエクスペンダブルズをイスキさんの頭上に放り投げた。
魔法――。
魔法――――。
魔法――――――。
マリアンさん達が四方八方より、水系と炎系を避けた、主に雷系を中心にした魔法を、イスキさんの周囲に点在するエクスペンダブルズ唱える。
魔法がソレに触れると反応し、爆発の連続。
大地に、空気が震えて、粉塵と煙が舞い上がり空を覆う。
通常魔法が、エクスペンダブルズによって強化され、それが間断なく唱え続けられた。
――。
パリパリと、雷系の魔法の余韻が残る中、それ以外は静寂。
煙が濛々と立ち籠める方向を注視している。
これは……、イスキさんも流石に無事じゃないだろう……。
ナイゼルさんが腕を振ると、突風が発生し、粉塵や煙を払いのけた。
同時に注視から切り替えるように、油断はしないと、多様な利器を構え、魔法を唱える準備を整え、攻撃態勢の冒険者の面々。
視界を妨げる物が完全に消え去る――――。
「ひっ!」
総毛立ってしまった……。
美しい顔は崩れ、右腕は肩から欠損、両足も吹き飛び、腹部の傷も大きく、青い肌よりも薄色の美しかったドレスはボロボロになり、半裸な状態。
「ヒュュュュ、ヒュュュュ……」
弱々しい呼吸。
呼吸をする度に、吐血もしている……。
あんな姿でも命を落とさない。人間ならとっくに絶命している。
四大精霊様だからか。
人間を圧倒する生命力を有しているからこそなんだろうけど、あれで死ぬ事が出来ないとなると、地獄だ……。
崩れた顔は右側が完全に潰れ、残った左の金目は、真っ赤に染まっている。
それでもまだ戦えると、周囲を睨み付けている。
睨みに気圧される面々。
冒険者に向かって、尺取虫のように這いずって接近するイスキさん。
「くどい。醜い。美しい者は、美しいまま死ね」
白刃が煌めくと、イスキさんの首が宙に舞う。
ナイゼルさんの無慈悲なとどめ――――。いや、苦しみからの解放ともとれるのかな。
こんな風に考えられるようになった僕も、ここに馴染んできたな…………。
「よし! Yを占拠だ。旗を立てろ」
剣と杖、弓が交わるようなデザインからなる、深紅の旗がはためく。冒険者の旗だ。
それを満足そうに目にしつつ、クレイモアを腕に挟んでから、剣身についた血を拭っている。誤って自分の腕を切り落とさないでくださいね。
「ウンディーネを引きつけて、隙を作ったピートさんこそ功績第一位だ」
クレイモアを鞘に収めると、開口一番での発言。
やめろ! 僕としては、心配してくれたイスキさんが、それが原因でやられた事に、申し訳ないと思っているんだからな。
蘇ったら、謝らないとな。
これは、見れない……。無理だ…………。
目を強く閉じて、耳も塞ぐ。
閉じる前に一瞬見えた、黒紫の雨に触れると、体から紫色の煙が立ち上がって、瞬時に鎧や皮膚が溶け出した……。
塞いでも聞こえてくる断末魔。
――…………それがなくなったところで、勇気を出して、恐る恐る目を開く。
形容しがたい……、したくもないけども、毒々しい色をしたシチュー的なものが、岩肌の上に出来上がっていた……。
目にする僕は、ヴィン海域に来て、久しぶりに、大いに胃の内容物を戻した。
「大丈夫ですか!? ピート様」
と、冒険者さんのドロドロシチューを作り出した張本人が心配してくれる。
その心配する気持ちが、本気の感情なんだよね……。
優しさと、平然と命を奪える思考が表裏一体なのが、完全にサイコパスじゃないですか……。
「ピートさん、よくぞ誘い出してくれました」
誘い出したとか……。なにかにつけて、僕が活躍しているかのように扱うのをやめていただけませんか。ナイゼルさん。
僕への配慮で、冒険者サイドにとって絶好の位置にて油断してしまったイスキさん。そんな大精霊様にクレイモアを振り下ろすナイゼルさん。
「当たるわけがないでしょう」
発言通りに、岩肌に切っ先がふれ、岩を抉る。
「そんな事は知っている。追い込みたいだけだ。雷矢」
手にしたクレイモアに埋め込まれた黄色いタリスマンが輝き、ナイゼルさんの左手には鋭利でいびつな稲妻。矢というより槍サイズである魔法を、勢いよく投擲。
「かふ……」
イスキさんの腹部を貫くと――――、
「あぁあぁぁぁあああぁあぁぁ」
断末魔……。
素早く耳を塞ぎながらも見る。
体中に電撃が走っているようで、痛みと熱に襲われ、美しい金色の目や耳などから煙が上がり、藍色のウェーブからなる長い髪が逆立っている。
「いまだ!」
ナイゼルさんの指示で、マリアンさんのパーティーが中心となって、一斉にカラフルなエクスペンダブルズをイスキさんの頭上に放り投げた。
魔法――。
魔法――――。
魔法――――――。
マリアンさん達が四方八方より、水系と炎系を避けた、主に雷系を中心にした魔法を、イスキさんの周囲に点在するエクスペンダブルズ唱える。
魔法がソレに触れると反応し、爆発の連続。
大地に、空気が震えて、粉塵と煙が舞い上がり空を覆う。
通常魔法が、エクスペンダブルズによって強化され、それが間断なく唱え続けられた。
――。
パリパリと、雷系の魔法の余韻が残る中、それ以外は静寂。
煙が濛々と立ち籠める方向を注視している。
これは……、イスキさんも流石に無事じゃないだろう……。
ナイゼルさんが腕を振ると、突風が発生し、粉塵や煙を払いのけた。
同時に注視から切り替えるように、油断はしないと、多様な利器を構え、魔法を唱える準備を整え、攻撃態勢の冒険者の面々。
視界を妨げる物が完全に消え去る――――。
「ひっ!」
総毛立ってしまった……。
美しい顔は崩れ、右腕は肩から欠損、両足も吹き飛び、腹部の傷も大きく、青い肌よりも薄色の美しかったドレスはボロボロになり、半裸な状態。
「ヒュュュュ、ヒュュュュ……」
弱々しい呼吸。
呼吸をする度に、吐血もしている……。
あんな姿でも命を落とさない。人間ならとっくに絶命している。
四大精霊様だからか。
人間を圧倒する生命力を有しているからこそなんだろうけど、あれで死ぬ事が出来ないとなると、地獄だ……。
崩れた顔は右側が完全に潰れ、残った左の金目は、真っ赤に染まっている。
それでもまだ戦えると、周囲を睨み付けている。
睨みに気圧される面々。
冒険者に向かって、尺取虫のように這いずって接近するイスキさん。
「くどい。醜い。美しい者は、美しいまま死ね」
白刃が煌めくと、イスキさんの首が宙に舞う。
ナイゼルさんの無慈悲なとどめ――――。いや、苦しみからの解放ともとれるのかな。
こんな風に考えられるようになった僕も、ここに馴染んできたな…………。
「よし! Yを占拠だ。旗を立てろ」
剣と杖、弓が交わるようなデザインからなる、深紅の旗がはためく。冒険者の旗だ。
それを満足そうに目にしつつ、クレイモアを腕に挟んでから、剣身についた血を拭っている。誤って自分の腕を切り落とさないでくださいね。
「ウンディーネを引きつけて、隙を作ったピートさんこそ功績第一位だ」
クレイモアを鞘に収めると、開口一番での発言。
やめろ! 僕としては、心配してくれたイスキさんが、それが原因でやられた事に、申し訳ないと思っているんだからな。
蘇ったら、謝らないとな。
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