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ウィザースプーン、ヴィン海域に行ったてよ
PHASE-50
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「――――強いですね。ドーナさん」
「ドレッドノート、イスキに次いでの実力者ですから。船上戦を好んでいて、コンクエストは裏方にまわり、模擬海戦で本領発揮です」
氷竜王軍の三番手か。どうりで強いわけだ。
バロニアさんを仕留め。怪我を負って動きがぎこちなくなっているザンデさん。
実質、マリアンさん一人での戦いになるな。
「さあ、おチビちゃん。詰んじゃったかな~」
お互いのポールウエポンがぶつかり合い、距離を置いては、また打ち合う。
――――数十合。大粒のたくさんの汗が顎から伝うマリアンさん。
対して、軽快な足取りで息切れもしていないドーナさん。
先にドーナさんが動く。
狭い船上を軽快に疾駆して、船端を蹴り、高い跳躍から十三歳の頭上を狙う。
「させないよ!」
膝を突いたザンデさんが腕だけを動かして、ロングナイフ数本をドーナさんへと向かわせる。
「はいはい」
標的を自分に迫る利器に変更して、叩き落とすと、
「がっ……」
甲板へ着地と同時に、お返しと、ざっくり腹部を抉るようにポールウエポンの三爪で刺し、そのまま斬り上げる。
背中の怪我で動きが鈍くなっていたザンデさんは、凶爪から逃げる事が出来ず、事切れてしまった……。
「ふぅ……」
見慣れてきた光景ではあるけど、しんどいよ本当に……。見慣れてきたって発想がもはや一般社会に戻れそうにない思考だけども……。
眼界は死のオンパレードだよ。
「ドーナ!」
「ハッ!」
横では、怒気を冷気として体に纏うシズクさん。
呼ばれて直立で冷や汗をかき、先ほどまでの飄々さが消え失せるドーナさん。
「殺すにしてもエレガントに! 先ほどからの貴女の屠り方で、ピート様が不快になっているの! 現世で大紅蓮を体験させるわよ! ですよね!」
ありがたいですけど、僕の事を理解しているみたいな表情で、僕を見ないでくださいよ。お互いをわかり合えるほど関係は深くないですよ。
だいたい一喝した理由が、エレガントに殺害って……。
まったくもって、僕の事を理解してないですよ。
不快になるんですよ。命を軽く見てる発言と行動が。
「申し訳ありませんでしたピート様。以後は気をつけ、華麗に殺します」
殺しに華麗も不器用もないよ。あるのは無残な結果だけだよ。
でもって貴女が今現在――――、気をつけないといけないのは、背後ですよ。
「二人の仇!」
グレイブの柄を手の中で滑らせての刺突。
横に体を捻り躱す。
避けられた切っ先を甲板にそのまま突き刺すと、棒高跳びの要領で、軽量のマリアンさんが跳ぶと、蹴撃がドーナさんを捉える。
「くそ!」
軽量の蹴撃はダメージはなかったみたいだけど、見舞われた事が不愉快なようだ。
お互いが指呼の距離。
ポールウエポン同士の戦い故に、このまま振り回したところで、柄が当たるだけの決定打に繋がらないものだ。手を離して、徒手空拳に頼る距離だな。
足に鋭利な猛禽の爪を持っているドーナさんが有利になるかな?
「蹴りってのはこうするのよ!」
はたして正にで、ドーナさんの鋭い爪がマリアンさんの顔に迫る。
小柄なマリアンさんは背を低くし今以上に小さくなると、甲板に突き刺したグレイブの柄を捻る。
――――カチンと金属音がすると、柄が外れ、グレイブから、剣鉈に――――、ポールウエポンサイズが、刀剣サイズへと姿を変える。
剣鉈を諸手で掴み、下方から斜に斬り上げる。
「!? くぁぁあぁぁぁぁああぁ」
おう……。鋭い爪による蹴撃を放ったはずの猛禽の足が、舞っている……。
「とどめ!」
鮮血を纏う剣鉈。
血振りで付着した血を飛ばした後に、突如、片足となりバランスを取るのに意識を傾倒したドーナさんの首に目がけて横一閃。
「くっそ……」
命を優先してしまい、その横一閃を躱すために、禁止行為である飛翔を行ってしまうドーナさん。
「卑怯!」
と、怒号を飛ばすマリアンさんだけど、すぐさまドーナさんは甲板に落ちてくる。
羽ばたく翼の自由を奪われたからだ。
――――原因は……、シズクさん。
翼が重々しい氷塊で覆われてしまった。
「お許しを……」
慈悲を請うも、
「無様、幹部として恥よ――――貴女」
拇指で首を掻ききるポーズを行うと、そのままサムズダウンをマリアンさんに見せる。
理解したと、首肯で返して、再度剣鉈による横一閃。
美しきセイレーンの首が、ライトグリーンの長い髪をなびかせながら宙を舞い、甲板に転がった……。
「ドレッドノート、イスキに次いでの実力者ですから。船上戦を好んでいて、コンクエストは裏方にまわり、模擬海戦で本領発揮です」
氷竜王軍の三番手か。どうりで強いわけだ。
バロニアさんを仕留め。怪我を負って動きがぎこちなくなっているザンデさん。
実質、マリアンさん一人での戦いになるな。
「さあ、おチビちゃん。詰んじゃったかな~」
お互いのポールウエポンがぶつかり合い、距離を置いては、また打ち合う。
――――数十合。大粒のたくさんの汗が顎から伝うマリアンさん。
対して、軽快な足取りで息切れもしていないドーナさん。
先にドーナさんが動く。
狭い船上を軽快に疾駆して、船端を蹴り、高い跳躍から十三歳の頭上を狙う。
「させないよ!」
膝を突いたザンデさんが腕だけを動かして、ロングナイフ数本をドーナさんへと向かわせる。
「はいはい」
標的を自分に迫る利器に変更して、叩き落とすと、
「がっ……」
甲板へ着地と同時に、お返しと、ざっくり腹部を抉るようにポールウエポンの三爪で刺し、そのまま斬り上げる。
背中の怪我で動きが鈍くなっていたザンデさんは、凶爪から逃げる事が出来ず、事切れてしまった……。
「ふぅ……」
見慣れてきた光景ではあるけど、しんどいよ本当に……。見慣れてきたって発想がもはや一般社会に戻れそうにない思考だけども……。
眼界は死のオンパレードだよ。
「ドーナ!」
「ハッ!」
横では、怒気を冷気として体に纏うシズクさん。
呼ばれて直立で冷や汗をかき、先ほどまでの飄々さが消え失せるドーナさん。
「殺すにしてもエレガントに! 先ほどからの貴女の屠り方で、ピート様が不快になっているの! 現世で大紅蓮を体験させるわよ! ですよね!」
ありがたいですけど、僕の事を理解しているみたいな表情で、僕を見ないでくださいよ。お互いをわかり合えるほど関係は深くないですよ。
だいたい一喝した理由が、エレガントに殺害って……。
まったくもって、僕の事を理解してないですよ。
不快になるんですよ。命を軽く見てる発言と行動が。
「申し訳ありませんでしたピート様。以後は気をつけ、華麗に殺します」
殺しに華麗も不器用もないよ。あるのは無残な結果だけだよ。
でもって貴女が今現在――――、気をつけないといけないのは、背後ですよ。
「二人の仇!」
グレイブの柄を手の中で滑らせての刺突。
横に体を捻り躱す。
避けられた切っ先を甲板にそのまま突き刺すと、棒高跳びの要領で、軽量のマリアンさんが跳ぶと、蹴撃がドーナさんを捉える。
「くそ!」
軽量の蹴撃はダメージはなかったみたいだけど、見舞われた事が不愉快なようだ。
お互いが指呼の距離。
ポールウエポン同士の戦い故に、このまま振り回したところで、柄が当たるだけの決定打に繋がらないものだ。手を離して、徒手空拳に頼る距離だな。
足に鋭利な猛禽の爪を持っているドーナさんが有利になるかな?
「蹴りってのはこうするのよ!」
はたして正にで、ドーナさんの鋭い爪がマリアンさんの顔に迫る。
小柄なマリアンさんは背を低くし今以上に小さくなると、甲板に突き刺したグレイブの柄を捻る。
――――カチンと金属音がすると、柄が外れ、グレイブから、剣鉈に――――、ポールウエポンサイズが、刀剣サイズへと姿を変える。
剣鉈を諸手で掴み、下方から斜に斬り上げる。
「!? くぁぁあぁぁぁぁああぁ」
おう……。鋭い爪による蹴撃を放ったはずの猛禽の足が、舞っている……。
「とどめ!」
鮮血を纏う剣鉈。
血振りで付着した血を飛ばした後に、突如、片足となりバランスを取るのに意識を傾倒したドーナさんの首に目がけて横一閃。
「くっそ……」
命を優先してしまい、その横一閃を躱すために、禁止行為である飛翔を行ってしまうドーナさん。
「卑怯!」
と、怒号を飛ばすマリアンさんだけど、すぐさまドーナさんは甲板に落ちてくる。
羽ばたく翼の自由を奪われたからだ。
――――原因は……、シズクさん。
翼が重々しい氷塊で覆われてしまった。
「お許しを……」
慈悲を請うも、
「無様、幹部として恥よ――――貴女」
拇指で首を掻ききるポーズを行うと、そのままサムズダウンをマリアンさんに見せる。
理解したと、首肯で返して、再度剣鉈による横一閃。
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