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公務員が接待するけど私的なら関係ないよねっ
PHASE-10
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「とにかく、お店の場所を教えてください」
「ヤダヤダヤダ! 俺も行く。大体、公務員が接待に参加なんて許されないぞ」
こんな時だけ何をまっとうな事を言っているんだ。普段は許されない事をしている側に近い立ち位置のくせに。
シュパーブ君で黙らせようかとも思ったけども、目が本気だからね。これで強攻策に出たらへそを曲げるだろうからな。
本当にお気に入りの女性のようだ。
はあ……、めんどくせえ…………。
「どうしたんだい? 騒がしいじゃないか」
「あ、局長」
本来、僕はここで貴男に対して、なぜ僕が帰ってきている事を伝えなかったのか。という事を問いただしたいんですけども、今は、局長が来ているのに、ぶれることなくぐずっているおっさんに集中したいんですよね。
「お兄さんが来ていたのか」
「申し訳ありません、仕事中に来てしまって」
顔見知りか。
そうか、ロールさんが案内してるんだから、僕が帰任する前に、ここで顔を合わせていたのかもね。
おっさんはサボタージュだったな。だからお兄様を知らなかったんだな。
「調査員の仕事は捗っていますか?」
「中々に進展しません……」
「そうですか。ご用件は?」
「人を紹介してもらいたくて。ブートガイさんに」
「誰だね。ニーズィー君」
こわっ! 急に声のトーンが落ちたな。だだこねてた整備長が静かになったよ。
「あの、その……」
「何だね? 言いにくい事かな?」
飲み屋のお姉さんなんて言えないよな。不謹慎だと思われるもんね。
でもここは、正直に言ってください。怒られるの覚悟で。なんなら僕が言ってあげましょうか?
「レオニアさんという女性です」
言ってあげたら整備長に睨まれた。
「どういう関係かね?」
えらく食いつくな。
「ただの飲み屋のお客と店員の関係ですよね」
「いや~」
「なんだ、違うのかね?」
なんでそこで背伸びしたがるんですかね……。
おっさん、貴男はただの客なの。
というか、なんでこんな事で話がややこしくなるんだよ。
ただレオニアさんを紹介してもらいたいだけなのに、おっさんが素直じゃないから。局長までなぜか威圧感出してるし。
「繰り返し代弁します。お店の客と、店員の関係です」
「違うって!」
「いや、いい加減に現実を見てください。整備長のお金にしか興味ないんですよ。向こうは!」
「しょ、証拠は!」
「そっくりそのままお返ししますよ。レオニアさんとの仲むつまじい証拠を――――、店でなく外であるかどうかを語ってください」
――……おやおやおや~。
急に黙りこくったよ。お得意の盛った話でもいいんですよ。どうせ直ぐにボロが出るんだから。
「と、局長。僕が言うように、こんな関係です」
「あ……、うん。なんだか申し訳なかったね。中々に言わないものだから、つい私もムキになってしまったよ……」
ペコペコと頭を下げて、ふさぎ込んだ整備長に謝罪してる。
局長、いいんですよ。本当の事を言えない、現実に向き合えないこの人が悪いんですから。
普段温厚な局長が見せた迫力には驚きましたけどね。
――――お! 今日は指輪はしてないんだな。
まあ、仕事中の部下の前では範を示さないといけないから、つけてないんだろう。
――。
「なあ、レオニアちゃんは、俺に興味ないのか? 俺の金だけなのか?」
局長が執務室に戻ると、力なく僕に問いかけてきた。
いや、うん……。そうじゃないですかね。進展してないなら。財布の中だけにご執心だと思いますよ。
けど、この落ち込みよう。局長じゃないけど、申し訳なかったです。
「いやいや! お前は会った事ねえからな。彼女の事を分かってるわけがねえ」
そうですね。でも、整備長の人間性と、大言壮語なところから考察すれば、十分にそこから見えてくるものもあるんですよ。
貴男の財布にしか興味がないって事にね……。
「ヤダヤダヤダ! 俺も行く。大体、公務員が接待に参加なんて許されないぞ」
こんな時だけ何をまっとうな事を言っているんだ。普段は許されない事をしている側に近い立ち位置のくせに。
シュパーブ君で黙らせようかとも思ったけども、目が本気だからね。これで強攻策に出たらへそを曲げるだろうからな。
本当にお気に入りの女性のようだ。
はあ……、めんどくせえ…………。
「どうしたんだい? 騒がしいじゃないか」
「あ、局長」
本来、僕はここで貴男に対して、なぜ僕が帰ってきている事を伝えなかったのか。という事を問いただしたいんですけども、今は、局長が来ているのに、ぶれることなくぐずっているおっさんに集中したいんですよね。
「お兄さんが来ていたのか」
「申し訳ありません、仕事中に来てしまって」
顔見知りか。
そうか、ロールさんが案内してるんだから、僕が帰任する前に、ここで顔を合わせていたのかもね。
おっさんはサボタージュだったな。だからお兄様を知らなかったんだな。
「調査員の仕事は捗っていますか?」
「中々に進展しません……」
「そうですか。ご用件は?」
「人を紹介してもらいたくて。ブートガイさんに」
「誰だね。ニーズィー君」
こわっ! 急に声のトーンが落ちたな。だだこねてた整備長が静かになったよ。
「あの、その……」
「何だね? 言いにくい事かな?」
飲み屋のお姉さんなんて言えないよな。不謹慎だと思われるもんね。
でもここは、正直に言ってください。怒られるの覚悟で。なんなら僕が言ってあげましょうか?
「レオニアさんという女性です」
言ってあげたら整備長に睨まれた。
「どういう関係かね?」
えらく食いつくな。
「ただの飲み屋のお客と店員の関係ですよね」
「いや~」
「なんだ、違うのかね?」
なんでそこで背伸びしたがるんですかね……。
おっさん、貴男はただの客なの。
というか、なんでこんな事で話がややこしくなるんだよ。
ただレオニアさんを紹介してもらいたいだけなのに、おっさんが素直じゃないから。局長までなぜか威圧感出してるし。
「繰り返し代弁します。お店の客と、店員の関係です」
「違うって!」
「いや、いい加減に現実を見てください。整備長のお金にしか興味ないんですよ。向こうは!」
「しょ、証拠は!」
「そっくりそのままお返ししますよ。レオニアさんとの仲むつまじい証拠を――――、店でなく外であるかどうかを語ってください」
――……おやおやおや~。
急に黙りこくったよ。お得意の盛った話でもいいんですよ。どうせ直ぐにボロが出るんだから。
「と、局長。僕が言うように、こんな関係です」
「あ……、うん。なんだか申し訳なかったね。中々に言わないものだから、つい私もムキになってしまったよ……」
ペコペコと頭を下げて、ふさぎ込んだ整備長に謝罪してる。
局長、いいんですよ。本当の事を言えない、現実に向き合えないこの人が悪いんですから。
普段温厚な局長が見せた迫力には驚きましたけどね。
――――お! 今日は指輪はしてないんだな。
まあ、仕事中の部下の前では範を示さないといけないから、つけてないんだろう。
――。
「なあ、レオニアちゃんは、俺に興味ないのか? 俺の金だけなのか?」
局長が執務室に戻ると、力なく僕に問いかけてきた。
いや、うん……。そうじゃないですかね。進展してないなら。財布の中だけにご執心だと思いますよ。
けど、この落ち込みよう。局長じゃないけど、申し訳なかったです。
「いやいや! お前は会った事ねえからな。彼女の事を分かってるわけがねえ」
そうですね。でも、整備長の人間性と、大言壮語なところから考察すれば、十分にそこから見えてくるものもあるんですよ。
貴男の財布にしか興味がないって事にね……。
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