376 / 604
公務員が接待するけど私的なら関係ないよねっ
PHASE-10
しおりを挟む
「とにかく、お店の場所を教えてください」
「ヤダヤダヤダ! 俺も行く。大体、公務員が接待に参加なんて許されないぞ」
こんな時だけ何をまっとうな事を言っているんだ。普段は許されない事をしている側に近い立ち位置のくせに。
シュパーブ君で黙らせようかとも思ったけども、目が本気だからね。これで強攻策に出たらへそを曲げるだろうからな。
本当にお気に入りの女性のようだ。
はあ……、めんどくせえ…………。
「どうしたんだい? 騒がしいじゃないか」
「あ、局長」
本来、僕はここで貴男に対して、なぜ僕が帰ってきている事を伝えなかったのか。という事を問いただしたいんですけども、今は、局長が来ているのに、ぶれることなくぐずっているおっさんに集中したいんですよね。
「お兄さんが来ていたのか」
「申し訳ありません、仕事中に来てしまって」
顔見知りか。
そうか、ロールさんが案内してるんだから、僕が帰任する前に、ここで顔を合わせていたのかもね。
おっさんはサボタージュだったな。だからお兄様を知らなかったんだな。
「調査員の仕事は捗っていますか?」
「中々に進展しません……」
「そうですか。ご用件は?」
「人を紹介してもらいたくて。ブートガイさんに」
「誰だね。ニーズィー君」
こわっ! 急に声のトーンが落ちたな。だだこねてた整備長が静かになったよ。
「あの、その……」
「何だね? 言いにくい事かな?」
飲み屋のお姉さんなんて言えないよな。不謹慎だと思われるもんね。
でもここは、正直に言ってください。怒られるの覚悟で。なんなら僕が言ってあげましょうか?
「レオニアさんという女性です」
言ってあげたら整備長に睨まれた。
「どういう関係かね?」
えらく食いつくな。
「ただの飲み屋のお客と店員の関係ですよね」
「いや~」
「なんだ、違うのかね?」
なんでそこで背伸びしたがるんですかね……。
おっさん、貴男はただの客なの。
というか、なんでこんな事で話がややこしくなるんだよ。
ただレオニアさんを紹介してもらいたいだけなのに、おっさんが素直じゃないから。局長までなぜか威圧感出してるし。
「繰り返し代弁します。お店の客と、店員の関係です」
「違うって!」
「いや、いい加減に現実を見てください。整備長のお金にしか興味ないんですよ。向こうは!」
「しょ、証拠は!」
「そっくりそのままお返ししますよ。レオニアさんとの仲むつまじい証拠を――――、店でなく外であるかどうかを語ってください」
――……おやおやおや~。
急に黙りこくったよ。お得意の盛った話でもいいんですよ。どうせ直ぐにボロが出るんだから。
「と、局長。僕が言うように、こんな関係です」
「あ……、うん。なんだか申し訳なかったね。中々に言わないものだから、つい私もムキになってしまったよ……」
ペコペコと頭を下げて、ふさぎ込んだ整備長に謝罪してる。
局長、いいんですよ。本当の事を言えない、現実に向き合えないこの人が悪いんですから。
普段温厚な局長が見せた迫力には驚きましたけどね。
――――お! 今日は指輪はしてないんだな。
まあ、仕事中の部下の前では範を示さないといけないから、つけてないんだろう。
――。
「なあ、レオニアちゃんは、俺に興味ないのか? 俺の金だけなのか?」
局長が執務室に戻ると、力なく僕に問いかけてきた。
いや、うん……。そうじゃないですかね。進展してないなら。財布の中だけにご執心だと思いますよ。
けど、この落ち込みよう。局長じゃないけど、申し訳なかったです。
「いやいや! お前は会った事ねえからな。彼女の事を分かってるわけがねえ」
そうですね。でも、整備長の人間性と、大言壮語なところから考察すれば、十分にそこから見えてくるものもあるんですよ。
貴男の財布にしか興味がないって事にね……。
「ヤダヤダヤダ! 俺も行く。大体、公務員が接待に参加なんて許されないぞ」
こんな時だけ何をまっとうな事を言っているんだ。普段は許されない事をしている側に近い立ち位置のくせに。
シュパーブ君で黙らせようかとも思ったけども、目が本気だからね。これで強攻策に出たらへそを曲げるだろうからな。
本当にお気に入りの女性のようだ。
はあ……、めんどくせえ…………。
「どうしたんだい? 騒がしいじゃないか」
「あ、局長」
本来、僕はここで貴男に対して、なぜ僕が帰ってきている事を伝えなかったのか。という事を問いただしたいんですけども、今は、局長が来ているのに、ぶれることなくぐずっているおっさんに集中したいんですよね。
「お兄さんが来ていたのか」
「申し訳ありません、仕事中に来てしまって」
顔見知りか。
そうか、ロールさんが案内してるんだから、僕が帰任する前に、ここで顔を合わせていたのかもね。
おっさんはサボタージュだったな。だからお兄様を知らなかったんだな。
「調査員の仕事は捗っていますか?」
「中々に進展しません……」
「そうですか。ご用件は?」
「人を紹介してもらいたくて。ブートガイさんに」
「誰だね。ニーズィー君」
こわっ! 急に声のトーンが落ちたな。だだこねてた整備長が静かになったよ。
「あの、その……」
「何だね? 言いにくい事かな?」
飲み屋のお姉さんなんて言えないよな。不謹慎だと思われるもんね。
でもここは、正直に言ってください。怒られるの覚悟で。なんなら僕が言ってあげましょうか?
「レオニアさんという女性です」
言ってあげたら整備長に睨まれた。
「どういう関係かね?」
えらく食いつくな。
「ただの飲み屋のお客と店員の関係ですよね」
「いや~」
「なんだ、違うのかね?」
なんでそこで背伸びしたがるんですかね……。
おっさん、貴男はただの客なの。
というか、なんでこんな事で話がややこしくなるんだよ。
ただレオニアさんを紹介してもらいたいだけなのに、おっさんが素直じゃないから。局長までなぜか威圧感出してるし。
「繰り返し代弁します。お店の客と、店員の関係です」
「違うって!」
「いや、いい加減に現実を見てください。整備長のお金にしか興味ないんですよ。向こうは!」
「しょ、証拠は!」
「そっくりそのままお返ししますよ。レオニアさんとの仲むつまじい証拠を――――、店でなく外であるかどうかを語ってください」
――……おやおやおや~。
急に黙りこくったよ。お得意の盛った話でもいいんですよ。どうせ直ぐにボロが出るんだから。
「と、局長。僕が言うように、こんな関係です」
「あ……、うん。なんだか申し訳なかったね。中々に言わないものだから、つい私もムキになってしまったよ……」
ペコペコと頭を下げて、ふさぎ込んだ整備長に謝罪してる。
局長、いいんですよ。本当の事を言えない、現実に向き合えないこの人が悪いんですから。
普段温厚な局長が見せた迫力には驚きましたけどね。
――――お! 今日は指輪はしてないんだな。
まあ、仕事中の部下の前では範を示さないといけないから、つけてないんだろう。
――。
「なあ、レオニアちゃんは、俺に興味ないのか? 俺の金だけなのか?」
局長が執務室に戻ると、力なく僕に問いかけてきた。
いや、うん……。そうじゃないですかね。進展してないなら。財布の中だけにご執心だと思いますよ。
けど、この落ち込みよう。局長じゃないけど、申し訳なかったです。
「いやいや! お前は会った事ねえからな。彼女の事を分かってるわけがねえ」
そうですね。でも、整備長の人間性と、大言壮語なところから考察すれば、十分にそこから見えてくるものもあるんですよ。
貴男の財布にしか興味がないって事にね……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる