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公務員が接待するけど私的なら関係ないよねっ
PHASE-21
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「しかし、その話が本当のことな――――」
「本当なんだよぉぉぉぉぉぉぉ」
お兄様を遮って、バイジャンさんの大音声。
他のお客さんは何事かとこちらを睨んでくる。静かに楽しむ場で騒ぐな! とのことだろう。
ぺこりと頭を下げて皆さんに謝罪する、しらふな面々。
「官権の行使は許されないよ」
遮られた部分をちゃんと言い切るお兄様。
僕たち公務員は耳が痛くなる発言だ。
ロールさんと二人、姿勢を正してしまう。
「ふぃ~ロールちゃ~ん」
「これ以上は駄目だ」
当店、過剰なタッチは禁止させてもらっております。とばかりに、先ほど吸気を行っていたシュパーブ君が、ブレスをバイジャンさんに見舞う。
凍りつくことはなかったけども、
「ひぃぃぃぃぃぃ……」
寒さに耐えきれずに、体を丸めて床に倒れ込んだ。
――――大収穫だな。圧力を行使した人物も特定できたし。
酔った席だから適当な発言と言ってしまえばそれまでだけど、僕に向けた据わった視線は、内容が真実だからと考えたい。
「まほろばガール。俺ちゃんにバーボン、ロックで」
「はい」
早速、膝の上に乗ったな。ストレートじゃなくて、今日はロックなんだな。
こっちが真剣に考えている時にこのチビドラゴンは……。
「ピート君もミートパイ」
「あ~ん♪」
僕にもサービスがあるからいいけどさ。
床で寒がってるバイジャンさんには悪いことをしたな。この人も上からの指示だったんだし。その上の方も、局長の圧力を受けたんだろうし。
僕としてもロールさんに甘えてほしくなかったとはいえ、シュパーブ君のこの仕打ちは些か可哀想である。
願わくば、酔いが原因で、次の日には忘れていてほしいね。
「すみません、なにか羽織る物を」
この寒がり様を目にすると、心が痛いからね。
「優しいなボーイ」
だろ。だからアハト・アハトを枕にしないでくれるかな!
羨ましいんだよね!!
――――。
「さて、どう切り出すか」
「直接、言えばいいんだよ」
「う~ん。お茶を濁されても困るしね~」
銀色の髪の兄妹が話し合う。
僕とシュパーブ君はそれを眺めている。シュパーブ君はロールさんの膝の上じゃないから不機嫌だ。
酔いつぶれたというか、寒さでダウンしたバイジャンさんをレオニアさん達にまかせて、僕たちは中央公園の噴水周りに腰かけている。
星の光が見えないほどに街灯が煌めいているのが王都だね~。
こういう所にお金をかけられるのが、予算に余裕のある証拠だな。
夜の中央公園は、足下に気をつけなければいけないという心配がない。
歓楽街に比べると、落ち着いた光である。
「ん?」
兄妹だけで話しているから、僕はそれに耳を向けるだけで、目は広場の景観を見る事に傾倒している。
街灯の一つが明かりを失っているのを確認。
魔石が破損したか、魔石への魔力供給に支障が出ているのかもしれない。
明日は修復作業だな。こういう地味な仕事が本来の僕たちの仕事なんだよね。
地味に作業して、報告書や発注書なんかを書くのが幸せな仕事。
戦闘でど派手に破壊された大地を修復するのがメインじゃない。こういう地味なのが僕には丁度いい。
そう考えると、局長の気持ちも理解できるってもんだよ。
やり方は大仰だけども。
「こうやって圧力をかけられる存在なら、裏の力を有している可能性もあるな」
「偏見だよ。堂々と問いただせばいいんだよ」
「疑うのは大事だ。もしもの事を考えて行動しないと」
先ほどから堂々巡りのやりとりが続いている。
直談判のロールさんと、慎重なお兄様。
兄妹だけども、考え方は正反対である。
「本当なんだよぉぉぉぉぉぉぉ」
お兄様を遮って、バイジャンさんの大音声。
他のお客さんは何事かとこちらを睨んでくる。静かに楽しむ場で騒ぐな! とのことだろう。
ぺこりと頭を下げて皆さんに謝罪する、しらふな面々。
「官権の行使は許されないよ」
遮られた部分をちゃんと言い切るお兄様。
僕たち公務員は耳が痛くなる発言だ。
ロールさんと二人、姿勢を正してしまう。
「ふぃ~ロールちゃ~ん」
「これ以上は駄目だ」
当店、過剰なタッチは禁止させてもらっております。とばかりに、先ほど吸気を行っていたシュパーブ君が、ブレスをバイジャンさんに見舞う。
凍りつくことはなかったけども、
「ひぃぃぃぃぃぃ……」
寒さに耐えきれずに、体を丸めて床に倒れ込んだ。
――――大収穫だな。圧力を行使した人物も特定できたし。
酔った席だから適当な発言と言ってしまえばそれまでだけど、僕に向けた据わった視線は、内容が真実だからと考えたい。
「まほろばガール。俺ちゃんにバーボン、ロックで」
「はい」
早速、膝の上に乗ったな。ストレートじゃなくて、今日はロックなんだな。
こっちが真剣に考えている時にこのチビドラゴンは……。
「ピート君もミートパイ」
「あ~ん♪」
僕にもサービスがあるからいいけどさ。
床で寒がってるバイジャンさんには悪いことをしたな。この人も上からの指示だったんだし。その上の方も、局長の圧力を受けたんだろうし。
僕としてもロールさんに甘えてほしくなかったとはいえ、シュパーブ君のこの仕打ちは些か可哀想である。
願わくば、酔いが原因で、次の日には忘れていてほしいね。
「すみません、なにか羽織る物を」
この寒がり様を目にすると、心が痛いからね。
「優しいなボーイ」
だろ。だからアハト・アハトを枕にしないでくれるかな!
羨ましいんだよね!!
――――。
「さて、どう切り出すか」
「直接、言えばいいんだよ」
「う~ん。お茶を濁されても困るしね~」
銀色の髪の兄妹が話し合う。
僕とシュパーブ君はそれを眺めている。シュパーブ君はロールさんの膝の上じゃないから不機嫌だ。
酔いつぶれたというか、寒さでダウンしたバイジャンさんをレオニアさん達にまかせて、僕たちは中央公園の噴水周りに腰かけている。
星の光が見えないほどに街灯が煌めいているのが王都だね~。
こういう所にお金をかけられるのが、予算に余裕のある証拠だな。
夜の中央公園は、足下に気をつけなければいけないという心配がない。
歓楽街に比べると、落ち着いた光である。
「ん?」
兄妹だけで話しているから、僕はそれに耳を向けるだけで、目は広場の景観を見る事に傾倒している。
街灯の一つが明かりを失っているのを確認。
魔石が破損したか、魔石への魔力供給に支障が出ているのかもしれない。
明日は修復作業だな。こういう地味な仕事が本来の僕たちの仕事なんだよね。
地味に作業して、報告書や発注書なんかを書くのが幸せな仕事。
戦闘でど派手に破壊された大地を修復するのがメインじゃない。こういう地味なのが僕には丁度いい。
そう考えると、局長の気持ちも理解できるってもんだよ。
やり方は大仰だけども。
「こうやって圧力をかけられる存在なら、裏の力を有している可能性もあるな」
「偏見だよ。堂々と問いただせばいいんだよ」
「疑うのは大事だ。もしもの事を考えて行動しないと」
先ほどから堂々巡りのやりとりが続いている。
直談判のロールさんと、慎重なお兄様。
兄妹だけども、考え方は正反対である。
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