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変転
PHASE-08
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「レインちゃん。それは言ってはいけないと言っただろう」
「ああ、そうだっ――――」
バチンッと激しく高い音。
レインちゃんが笑顔で発言を言い終える前に、局長が掌で頬をはたいた。
痛いというのは、音で十分に理解できる。
「――……ひ……、っひ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
大きな泣き声を上げるレインちゃん。
「何してんですか! 小さな子に!!」
「約束を破るからだよ。親のしつけがなっていないな。その無能な親に代わって私がしつけただけだ。なんの問題もない」
見下すように僕に語るけども、その間もレインちゃんは泣き続けている。泣き声が気に入らないのか、局長は眉根を寄せていく。
「私が喋ってる間くらい静かにしないか。出来の悪い子だ」
「やめてください!」
局長が手をつないでおり、逃げられないレインちゃんに、もう一度、平手を見舞おうとしている。
「フゥ!」
シュパーブ君が強い呼気を一つ行うと、氷の塊が局長の掌に見事に命中する。
「くぅ!」
痛みで顔が歪んで、痛めた手を押さえて膝を付く。
「レインちゃん!」
泣きながらも僕の方に懸命に走ってきて抱きついてきた。
優しく頭を撫でてやる。
「グレーボーイ。でかい手ってのは力を振るうためにあるんじゃねえ。ボーイみたいに、優しく撫でてやるためにあるんだ」
「まったく面倒くさい珍獣を預けたな。氷竜王も!」
汚く罵るように吐き捨てる台詞。これがこの人の本性か。
「貴男は王都の治安のために、クエストを受注しないようにと、ギルドに圧力をかけていた。正義感が強い方だと思ってましたが、違うようですね」
「誰から聞いたのやら。口に戸は立てられんというが、空き巣を容易く入れる戸を持った者がいたようだ」
おうおう、こんなに簡単でいいのかってくらいに口を割ったな。わざわざ休日明けに問いたださなくてもよかったよ。
隠し通す必要もないって事なのかな。
「王都の治安というのは些か語弊がある」
「語弊とは?」
「私は世界の平和の為の守護者になりたいんだ」
「は? 小さな子に手を出して平和の守護者とか。頭が異常をきたしてますね」
「いいんだよ。コレは。それに平和を築くには――――」
分かりきってるよ。いちいち間を作らなくてもいいよ。
「最低限の犠牲はしかたないのだ」
はたして正にな常套句だ。
独裁者然たる発言だよ。
だからこそ、止めなければならない。
「局長。貴男をここで拘束します」
「おやおや、警務局にでも異動するのか」
余裕の笑みだな。シュパーブ君が見舞った氷塊に、未だに痛みを引きずっているみたいだから、常人である事は理解できるんだけど。
レインちゃんもこっちにいるし、人質もいない。有利なのはこっちだと思うけど。
悠然とした笑みが不気味である。
でも、レインちゃんを叩いたあげくに、コレ呼ばわりするおっさんには痛い目を見てもらわないと!
「きついのを撃ち込ませてもらいますよ」
「銃か――――。まったく。ちょっと強い物を手にしたら、自分が強くなったと思い込んで、気が大きくなるのが人間だ。だからこそ愚かしいのだ。だから、戦いは果てなく続くのだ! くだらん!」
語末に進むにつれて荒くなる語調の中、フィンガースナップを行った。
それを合図に、路地裏からぞろぞろと強面の方々が現れる。
――――見た顔もいる。昨日の追跡中に、僕を賭博場に誘おうとした人だ。
人数は――――、局長を入れて九人。シュパーブ君がいれば問題ない人数だ。
僕は素早く、装填していた回復弾を取り出してから、
「お兄さん、怪我しないうちに――――い゛ぃぃぃぃぃ!?」
即装填したのは、僕にとってお馴染みのスタン弾。
まったく、脅し方が常套句なんだよ。流石は局長と一緒に行動してるだけある。
次弾装填。
「ああ、そうだっ――――」
バチンッと激しく高い音。
レインちゃんが笑顔で発言を言い終える前に、局長が掌で頬をはたいた。
痛いというのは、音で十分に理解できる。
「――……ひ……、っひ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
大きな泣き声を上げるレインちゃん。
「何してんですか! 小さな子に!!」
「約束を破るからだよ。親のしつけがなっていないな。その無能な親に代わって私がしつけただけだ。なんの問題もない」
見下すように僕に語るけども、その間もレインちゃんは泣き続けている。泣き声が気に入らないのか、局長は眉根を寄せていく。
「私が喋ってる間くらい静かにしないか。出来の悪い子だ」
「やめてください!」
局長が手をつないでおり、逃げられないレインちゃんに、もう一度、平手を見舞おうとしている。
「フゥ!」
シュパーブ君が強い呼気を一つ行うと、氷の塊が局長の掌に見事に命中する。
「くぅ!」
痛みで顔が歪んで、痛めた手を押さえて膝を付く。
「レインちゃん!」
泣きながらも僕の方に懸命に走ってきて抱きついてきた。
優しく頭を撫でてやる。
「グレーボーイ。でかい手ってのは力を振るうためにあるんじゃねえ。ボーイみたいに、優しく撫でてやるためにあるんだ」
「まったく面倒くさい珍獣を預けたな。氷竜王も!」
汚く罵るように吐き捨てる台詞。これがこの人の本性か。
「貴男は王都の治安のために、クエストを受注しないようにと、ギルドに圧力をかけていた。正義感が強い方だと思ってましたが、違うようですね」
「誰から聞いたのやら。口に戸は立てられんというが、空き巣を容易く入れる戸を持った者がいたようだ」
おうおう、こんなに簡単でいいのかってくらいに口を割ったな。わざわざ休日明けに問いたださなくてもよかったよ。
隠し通す必要もないって事なのかな。
「王都の治安というのは些か語弊がある」
「語弊とは?」
「私は世界の平和の為の守護者になりたいんだ」
「は? 小さな子に手を出して平和の守護者とか。頭が異常をきたしてますね」
「いいんだよ。コレは。それに平和を築くには――――」
分かりきってるよ。いちいち間を作らなくてもいいよ。
「最低限の犠牲はしかたないのだ」
はたして正にな常套句だ。
独裁者然たる発言だよ。
だからこそ、止めなければならない。
「局長。貴男をここで拘束します」
「おやおや、警務局にでも異動するのか」
余裕の笑みだな。シュパーブ君が見舞った氷塊に、未だに痛みを引きずっているみたいだから、常人である事は理解できるんだけど。
レインちゃんもこっちにいるし、人質もいない。有利なのはこっちだと思うけど。
悠然とした笑みが不気味である。
でも、レインちゃんを叩いたあげくに、コレ呼ばわりするおっさんには痛い目を見てもらわないと!
「きついのを撃ち込ませてもらいますよ」
「銃か――――。まったく。ちょっと強い物を手にしたら、自分が強くなったと思い込んで、気が大きくなるのが人間だ。だからこそ愚かしいのだ。だから、戦いは果てなく続くのだ! くだらん!」
語末に進むにつれて荒くなる語調の中、フィンガースナップを行った。
それを合図に、路地裏からぞろぞろと強面の方々が現れる。
――――見た顔もいる。昨日の追跡中に、僕を賭博場に誘おうとした人だ。
人数は――――、局長を入れて九人。シュパーブ君がいれば問題ない人数だ。
僕は素早く、装填していた回復弾を取り出してから、
「お兄さん、怪我しないうちに――――い゛ぃぃぃぃぃ!?」
即装填したのは、僕にとってお馴染みのスタン弾。
まったく、脅し方が常套句なんだよ。流石は局長と一緒に行動してるだけある。
次弾装填。
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