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王都潜入
PHASE-12
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「さて、やるか」
淡々としてる。余裕の表れなんだろうか。
左手に纏った雷の鞭を振れば、波打ちながら、ドレークさんの方へと勢いよく迫る。
後方に下がれば、先ほどまで立っていた位置に鞭が当たる。バシンッと電撃の音を響かせて石畳を抉る。
「当たればただじゃすまねえな……」
眼前の一撃に脅威を植え付けられたのか、ドレークさんの頬には汗が伝っている。
「最悪、紫電を」
「やめとけ、補助魔法も回復魔法も使えない状況だと、もし外せばその後が戦えなくなる」
刹那の奥義は使わず、二人で対処する事を選択。
レンショウに仕掛けようと考えているようだけど、自在に動く雷の鞭のせいで、間合いに踏み込めないでいる。
――――戦闘は全体でも動いている。
双方が目抜き通りから、民家の密集する方へと徐々に移動しはじめる。
導線を引きつつ――――。
可能ならば民家付近での戦闘は避けてもらえると、復興時には助かるとは考えてしまうけども、そんな事を言っている状況じゃないので、建物被害が出ても、顔には出せない。
また困った事に、この近くにはロールさんの住む多層型共同住宅もある。
被害が出ない事を祈ろう。
「どうした、移動しているだけで攻めてこないのか?」
「攻めたくてもどうすりゃいいのか困ってんだよ」
「そうか」
返すと、鞭で仕掛ける。
「やりずれえ」
「確かに……。物理的な鞭と違いますからね」
困り果てた二人。
従来の鞭なら、一振りの後に手元に戻すところで隙が生じるけども、この魔法の鞭は蛇みたいな動きで自由自在、手元に戻る事もないので隙が生まれにくいようだ。
「そら」
二人にはお構いなしに振られる鞭。
必死に躱して、一人を狙ったところで残った方がそこから攻撃に転じると考えても、直ぐに二撃目が迫り、そう容易く接近させてくれない。
――鞭により砕ける石壁。
その破片を手にとって、ドレークさんがレンショウに向かって投擲。
「ふ」
鼻で笑えば、高速で飛んでくる石を、鞭で包むようにキャッチ。
「精密に動くんだな」
攻撃力も高く、器用に動く。ますます攻めづらいと言ったところだ。
とはいえ、優勢なのかと思えば、レンショウも深くは二人に切り込まない。
慎重派なのか、二人の動きが散漫になるのを狙っているようだ。
――――互いに隙を探し出す膠着状態。
――。
その間に、他にも目を向ける。
亡者の軍勢に怯まない二王さんの軍勢。
導線を引き続け、爆弾を設置して、新たな導線が増える。
これを繰り返しつつ、亡者に決定打を加える事の出来る能力を持った方々が迎撃。
大通りから小路に移れば、普通の相手なら建物や道を利用して、大軍を一気に相手にする事なく戦えるんだけども、幽体である亡者は、壁があろうとも通り抜けてくるのが問題。
「こりゃきりがないな」
炎の息を吐き出しすぎて息の上がっているアクシャイさんが、減らしても減らしても、次から次へと迫ってくる亡者に煩わしさを感じている。
「弱音じゃなく、炎を吐くニャ!」
「分かってるけども、これ連続だとしんどいんだぞ……」
「殲滅力は、アクシャイが頼りだからな」
シナンさんとロウさんは、手にチャクラを纏っての徒手空拳。
炎で一気に殲滅できるアクシャイさんの存在は大きいと期待すれば、調子に乗るタイプだからね。頼られると、やる気が出るのがアクシャイさん。
今までで、一番の炎を口から放った。
眼前の亡者だけでなく、木造の家が勢いよく燃え上がる。
やっちまったが仕方がない。ここの住人の方には、王都からの全面援助を行わせていただこう……。
しかしこのままだと、王都再建設は、財政難に陥りそうだな……。
そんな事はお構いなしと、亡者の軍勢が攻め立てる。
こんな状況で何も出来ずに、王都の今後ばかり考えて、見守っているだけの自分が情けない。
「やはり物量というのは、相手の精神を削り取るのに有効だな」
迫ってくる亡者に対して、何とも冷静にいまの現状を、第三者の目線にてメモに記入しつつ、今後に活かすつもりの百人長。
「ちょっといいですか――――」
メモする百人長の前にゆらりと立ち、勢いよく迫ってくる亡者の軍勢に右手を振り出せば、青白い光の帯が放たれ、前方の亡者が一掃された。
「お……おお…………」
とてつもないチャクラの一撃。鎧袖一触とは正にこの事。
大仰にチャクラを放てる事が出来るのはただ一人。サージャスさんだ。
ミッシェルとの戦闘中、百人長の前を通りかかったから、行きがけの駄賃とばかりに放った一撃だった。
淡々としてる。余裕の表れなんだろうか。
左手に纏った雷の鞭を振れば、波打ちながら、ドレークさんの方へと勢いよく迫る。
後方に下がれば、先ほどまで立っていた位置に鞭が当たる。バシンッと電撃の音を響かせて石畳を抉る。
「当たればただじゃすまねえな……」
眼前の一撃に脅威を植え付けられたのか、ドレークさんの頬には汗が伝っている。
「最悪、紫電を」
「やめとけ、補助魔法も回復魔法も使えない状況だと、もし外せばその後が戦えなくなる」
刹那の奥義は使わず、二人で対処する事を選択。
レンショウに仕掛けようと考えているようだけど、自在に動く雷の鞭のせいで、間合いに踏み込めないでいる。
――――戦闘は全体でも動いている。
双方が目抜き通りから、民家の密集する方へと徐々に移動しはじめる。
導線を引きつつ――――。
可能ならば民家付近での戦闘は避けてもらえると、復興時には助かるとは考えてしまうけども、そんな事を言っている状況じゃないので、建物被害が出ても、顔には出せない。
また困った事に、この近くにはロールさんの住む多層型共同住宅もある。
被害が出ない事を祈ろう。
「どうした、移動しているだけで攻めてこないのか?」
「攻めたくてもどうすりゃいいのか困ってんだよ」
「そうか」
返すと、鞭で仕掛ける。
「やりずれえ」
「確かに……。物理的な鞭と違いますからね」
困り果てた二人。
従来の鞭なら、一振りの後に手元に戻すところで隙が生じるけども、この魔法の鞭は蛇みたいな動きで自由自在、手元に戻る事もないので隙が生まれにくいようだ。
「そら」
二人にはお構いなしに振られる鞭。
必死に躱して、一人を狙ったところで残った方がそこから攻撃に転じると考えても、直ぐに二撃目が迫り、そう容易く接近させてくれない。
――鞭により砕ける石壁。
その破片を手にとって、ドレークさんがレンショウに向かって投擲。
「ふ」
鼻で笑えば、高速で飛んでくる石を、鞭で包むようにキャッチ。
「精密に動くんだな」
攻撃力も高く、器用に動く。ますます攻めづらいと言ったところだ。
とはいえ、優勢なのかと思えば、レンショウも深くは二人に切り込まない。
慎重派なのか、二人の動きが散漫になるのを狙っているようだ。
――――互いに隙を探し出す膠着状態。
――。
その間に、他にも目を向ける。
亡者の軍勢に怯まない二王さんの軍勢。
導線を引き続け、爆弾を設置して、新たな導線が増える。
これを繰り返しつつ、亡者に決定打を加える事の出来る能力を持った方々が迎撃。
大通りから小路に移れば、普通の相手なら建物や道を利用して、大軍を一気に相手にする事なく戦えるんだけども、幽体である亡者は、壁があろうとも通り抜けてくるのが問題。
「こりゃきりがないな」
炎の息を吐き出しすぎて息の上がっているアクシャイさんが、減らしても減らしても、次から次へと迫ってくる亡者に煩わしさを感じている。
「弱音じゃなく、炎を吐くニャ!」
「分かってるけども、これ連続だとしんどいんだぞ……」
「殲滅力は、アクシャイが頼りだからな」
シナンさんとロウさんは、手にチャクラを纏っての徒手空拳。
炎で一気に殲滅できるアクシャイさんの存在は大きいと期待すれば、調子に乗るタイプだからね。頼られると、やる気が出るのがアクシャイさん。
今までで、一番の炎を口から放った。
眼前の亡者だけでなく、木造の家が勢いよく燃え上がる。
やっちまったが仕方がない。ここの住人の方には、王都からの全面援助を行わせていただこう……。
しかしこのままだと、王都再建設は、財政難に陥りそうだな……。
そんな事はお構いなしと、亡者の軍勢が攻め立てる。
こんな状況で何も出来ずに、王都の今後ばかり考えて、見守っているだけの自分が情けない。
「やはり物量というのは、相手の精神を削り取るのに有効だな」
迫ってくる亡者に対して、何とも冷静にいまの現状を、第三者の目線にてメモに記入しつつ、今後に活かすつもりの百人長。
「ちょっといいですか――――」
メモする百人長の前にゆらりと立ち、勢いよく迫ってくる亡者の軍勢に右手を振り出せば、青白い光の帯が放たれ、前方の亡者が一掃された。
「お……おお…………」
とてつもないチャクラの一撃。鎧袖一触とは正にこの事。
大仰にチャクラを放てる事が出来るのはただ一人。サージャスさんだ。
ミッシェルとの戦闘中、百人長の前を通りかかったから、行きがけの駄賃とばかりに放った一撃だった。
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