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59. 未来変えちゃおうかなぁ?
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59. 未来変えちゃおうかなぁ?
花火大会2日前。オレはオシャレなカフェに来ていた。隣には聖菜さん。今日も夏らしい可愛い格好をしている。しかし、いつもなら凄くうれしいのだが、今日はいつもと違った。
「ご注文はいかがいたしますか?」
「アイスコーヒー3つで」
店員さんは頭を下げてカウンターの方に戻っていった。そう。オレの目の前には隣のクラスの関原拓也がいた。
そう。事の始まりは昨日に遡る。オレのスマホに知らない番号から連絡がきたのだ。その相手が関原。こいつはバスケットボール部だから春人からオレの連絡先を聞いていたそうだ。
で。こいつはオレじゃなくて聖菜さんに頼みごとがあるらしく、オレが仲介役になったのだ。
「本当にごめん。2人のデートの時間奪っちゃって!」
「本当だぞ」
「こらこら。気にしないで関原君。私の誕生日に『した』からさ」
『した』を強調する聖菜さん。この振りに乗ればまたからかわれるのだが……聖菜さんの相方、パートナーとしては乗らざるおえない。というよく分からない感情が無意識に言葉を紡ぐ。
「それデートのことだよね」
「うん。他に何かあるのかな?」
聖菜さんもオレの意図を読み取ったようで、さらに挑発してくる。
「あの日は優斗君がお花をくれて……」
「関原。本題はなんなんだ?」
「そのまま、おめかしバッチリの私をいきなり……」
「関原!本題!本題!」
「え?あー。その……実はさ。ボク……西城さんのことが好きなんだよね。それでさ!2人に協力してほしくて!」
「あー胸が好きなんだな関原は」
「違うよ!?」
「でも彩音ちゃんは胸だよね?」
いやいや、聖菜さんは友達なんだからそんなこと言わないであげてください。
「とにかく協力してほしいんだよ。今度の花火大会で告白しようと思ってて……」
「で。お前の想いを伝えるためにオレたちに協力しろと?」
「お願いできないかな?」
関原は本気のようだし、協力はしてやりたいが。すると聖菜さんが話し始める。
「いいんじゃない?協力くらいしてあげるよ。2人きりとかにしてあげればいいのかな?」
「いいの聖菜さん?」
「決めるのは彩音ちゃんだし」
「まぁそれもそうか」
「それに彩音ちゃんはああ見えて恋愛には一番真面目だから」
「なんとなく聖菜さんの言ってることは分かる気がする。西城さんは意外ときちんとしてそう。付き合わないとキスとかしなさそうだしな。」
「……ずいぶん彩音ちゃんのこと詳しいんだね?」
「いや。そんなことないでしょ」
聖菜さんはジト目で見てくる。なんかこれ最近のお決まりパターンになってない?それを見た関原が言ってくる。
「なんか。夫婦漫才みたいに仲がいいんだね。羨ましい。」
「ふふ。夫婦だって旦那様?」
「はいはい。良かったな奥様」
「あー。今の全然愛が感じられなかったぁ。……未来変えちゃおうかなぁ?」
「それは絶対ダメだぞ聖菜さん!」
それは禁句だよ?一番やっちゃいけないやつだから!
「でもさ終わり良ければすべて良しだよね?」
「あれ知らなかった?最初から最後まで幸せのほうがより幸せなんだよ」
「かの有名な哲学者は言っていたよ。『本当の幸せは不幸のその先にあるものだ』と。良かったね優斗君。本当の幸せを見つけられてさ」
「ごめんなさい」
「ふふ。仕方ないなぁ。許してあげよう。感謝したまえ優斗君!」
「うわー。これがラブコメ展開?すごい……羨ましい!」
関原は関心している。聖菜さんは満足そうに微笑む。まぁ……こんなやり取りも嫌いではないけど。こうしてオレと聖菜さんは関原の頼みを聞いてあげることになったのだった。
花火大会2日前。オレはオシャレなカフェに来ていた。隣には聖菜さん。今日も夏らしい可愛い格好をしている。しかし、いつもなら凄くうれしいのだが、今日はいつもと違った。
「ご注文はいかがいたしますか?」
「アイスコーヒー3つで」
店員さんは頭を下げてカウンターの方に戻っていった。そう。オレの目の前には隣のクラスの関原拓也がいた。
そう。事の始まりは昨日に遡る。オレのスマホに知らない番号から連絡がきたのだ。その相手が関原。こいつはバスケットボール部だから春人からオレの連絡先を聞いていたそうだ。
で。こいつはオレじゃなくて聖菜さんに頼みごとがあるらしく、オレが仲介役になったのだ。
「本当にごめん。2人のデートの時間奪っちゃって!」
「本当だぞ」
「こらこら。気にしないで関原君。私の誕生日に『した』からさ」
『した』を強調する聖菜さん。この振りに乗ればまたからかわれるのだが……聖菜さんの相方、パートナーとしては乗らざるおえない。というよく分からない感情が無意識に言葉を紡ぐ。
「それデートのことだよね」
「うん。他に何かあるのかな?」
聖菜さんもオレの意図を読み取ったようで、さらに挑発してくる。
「あの日は優斗君がお花をくれて……」
「関原。本題はなんなんだ?」
「そのまま、おめかしバッチリの私をいきなり……」
「関原!本題!本題!」
「え?あー。その……実はさ。ボク……西城さんのことが好きなんだよね。それでさ!2人に協力してほしくて!」
「あー胸が好きなんだな関原は」
「違うよ!?」
「でも彩音ちゃんは胸だよね?」
いやいや、聖菜さんは友達なんだからそんなこと言わないであげてください。
「とにかく協力してほしいんだよ。今度の花火大会で告白しようと思ってて……」
「で。お前の想いを伝えるためにオレたちに協力しろと?」
「お願いできないかな?」
関原は本気のようだし、協力はしてやりたいが。すると聖菜さんが話し始める。
「いいんじゃない?協力くらいしてあげるよ。2人きりとかにしてあげればいいのかな?」
「いいの聖菜さん?」
「決めるのは彩音ちゃんだし」
「まぁそれもそうか」
「それに彩音ちゃんはああ見えて恋愛には一番真面目だから」
「なんとなく聖菜さんの言ってることは分かる気がする。西城さんは意外ときちんとしてそう。付き合わないとキスとかしなさそうだしな。」
「……ずいぶん彩音ちゃんのこと詳しいんだね?」
「いや。そんなことないでしょ」
聖菜さんはジト目で見てくる。なんかこれ最近のお決まりパターンになってない?それを見た関原が言ってくる。
「なんか。夫婦漫才みたいに仲がいいんだね。羨ましい。」
「ふふ。夫婦だって旦那様?」
「はいはい。良かったな奥様」
「あー。今の全然愛が感じられなかったぁ。……未来変えちゃおうかなぁ?」
「それは絶対ダメだぞ聖菜さん!」
それは禁句だよ?一番やっちゃいけないやつだから!
「でもさ終わり良ければすべて良しだよね?」
「あれ知らなかった?最初から最後まで幸せのほうがより幸せなんだよ」
「かの有名な哲学者は言っていたよ。『本当の幸せは不幸のその先にあるものだ』と。良かったね優斗君。本当の幸せを見つけられてさ」
「ごめんなさい」
「ふふ。仕方ないなぁ。許してあげよう。感謝したまえ優斗君!」
「うわー。これがラブコメ展開?すごい……羨ましい!」
関原は関心している。聖菜さんは満足そうに微笑む。まぁ……こんなやり取りも嫌いではないけど。こうしてオレと聖菜さんは関原の頼みを聞いてあげることになったのだった。
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