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第2ゲーム
リストと1つの嘘
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報酬のリストには全部で7つの選択肢があった。
・自分以外の参加者を消滅させる権利
・自身の存在をなかったことにする権利
・デスゲームから抜け出す権利
・記憶を抹消する権利
・気に入らない参加者を自由に殺す権利
・みんな仲良く死ぬ権利
・自由の権利
この7つの選択肢をしゃべりながら紙に書きだした。
「この中から俺はさっきも言ったように自由の権利を選択したんだ」
「「『普通デスゲームか抜け出すだろ!?』」」
「死ぬことが抜け出すという意味でもか?」
つまりはそういうことだ。
俺がほかの報酬を選ばずにこの報酬にしたのはどれもこれも何らかの形で死ぬからだ。
記憶を抹消する権利は、命は失わない代わりに自分が誰なのかも忘れる。これじゃ死んでるのと変わらない。
だから唯一まともだと思える自由の権利を選んだ。
ここまで説明したらもう十分だとでも言いたげな顔で全員がこちらを見ていた。
だがまだ終わってない。
「自由の権利。この報酬がどういうものなのか、最初はわからなかった。だけどここにくる過程でその答えが分かった。この報酬は、他のみんなができないことができる。ルールに縛られない自由。もちろんゲームからは抜け出せないし、次のゲームのルールには従わなければならないと思うけどな」
これで、終わりだ。
え、この沈黙辛いんですけど?
・・・よし。学校戻るか。
「そんじゃ俺、学校に戻るか、ら・・・」
視界が暗転して意識が遠のいていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次に目を開けた時には、真っ白な空間に1人で立っていた。
『ねぇ、ねぇねぇねぇ!なんで嘘ついたの?』
『君が嘘をつく理由なんて、なかったとおもうのですが・・・』
「JとGだな?嘘をついた理由、か。・・・すぐにわかるさ」
そう言って、見えてるかわからないが笑っておく。
『それもそうだね!それに、よく考えたらここで聞いても面白くないもんね!』
『そうですね。それでは、楽しみにしていますよ?』
再び暗転して、意識を失った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目を開けると目の前に奈々の顔があった。
うん、近い。近いよ。なんで?いや嬉しいけどさ。
そういや頭に柔らかい感触が・・・ん?柔らかい感触で、顔が近いってことは・・・膝枕?
頭を動かすと進高の制服が視界いっぱいに映し出された。
確認、そうだ、今からする行為は確認のためだ。
誰とも分からない人に言い訳しながら腹部と思われる所に手を回した。
そう、まるで抱き枕を抱きしめるかのように。
「ねえ、祐介。それは怒られたいの?それともまたビンタされたいの?」
「どっちでもない」
「んっ。ちょっと、顔を埋めたまま喋らないで。くすぐったいから」
これ以上やってるとマジで怒られそうだから渋々起きた瞬間の体勢に戻った。
「起き上がる気はないの?」
「もうちょいこのままじゃダメか?」
「いいけど、恥ずかしいから目は瞑ってて」
「断る。顔見たい」
最後なんだ。ワガママを言ってでも目に焼き付けておきたい。
「もう、しょうがないなぁ。祐介はいつもそうだね」
「これで最後だから」
「いっつもそう言って私が押し切られるんだよね~」
今回は本当に最後だと思うけどな。
しばらくの間、他愛ない話をしながらコロコロと変わる表情の1つ1つを目に焼き付けていった。
・自分以外の参加者を消滅させる権利
・自身の存在をなかったことにする権利
・デスゲームから抜け出す権利
・記憶を抹消する権利
・気に入らない参加者を自由に殺す権利
・みんな仲良く死ぬ権利
・自由の権利
この7つの選択肢をしゃべりながら紙に書きだした。
「この中から俺はさっきも言ったように自由の権利を選択したんだ」
「「『普通デスゲームか抜け出すだろ!?』」」
「死ぬことが抜け出すという意味でもか?」
つまりはそういうことだ。
俺がほかの報酬を選ばずにこの報酬にしたのはどれもこれも何らかの形で死ぬからだ。
記憶を抹消する権利は、命は失わない代わりに自分が誰なのかも忘れる。これじゃ死んでるのと変わらない。
だから唯一まともだと思える自由の権利を選んだ。
ここまで説明したらもう十分だとでも言いたげな顔で全員がこちらを見ていた。
だがまだ終わってない。
「自由の権利。この報酬がどういうものなのか、最初はわからなかった。だけどここにくる過程でその答えが分かった。この報酬は、他のみんなができないことができる。ルールに縛られない自由。もちろんゲームからは抜け出せないし、次のゲームのルールには従わなければならないと思うけどな」
これで、終わりだ。
え、この沈黙辛いんですけど?
・・・よし。学校戻るか。
「そんじゃ俺、学校に戻るか、ら・・・」
視界が暗転して意識が遠のいていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次に目を開けた時には、真っ白な空間に1人で立っていた。
『ねぇ、ねぇねぇねぇ!なんで嘘ついたの?』
『君が嘘をつく理由なんて、なかったとおもうのですが・・・』
「JとGだな?嘘をついた理由、か。・・・すぐにわかるさ」
そう言って、見えてるかわからないが笑っておく。
『それもそうだね!それに、よく考えたらここで聞いても面白くないもんね!』
『そうですね。それでは、楽しみにしていますよ?』
再び暗転して、意識を失った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目を開けると目の前に奈々の顔があった。
うん、近い。近いよ。なんで?いや嬉しいけどさ。
そういや頭に柔らかい感触が・・・ん?柔らかい感触で、顔が近いってことは・・・膝枕?
頭を動かすと進高の制服が視界いっぱいに映し出された。
確認、そうだ、今からする行為は確認のためだ。
誰とも分からない人に言い訳しながら腹部と思われる所に手を回した。
そう、まるで抱き枕を抱きしめるかのように。
「ねえ、祐介。それは怒られたいの?それともまたビンタされたいの?」
「どっちでもない」
「んっ。ちょっと、顔を埋めたまま喋らないで。くすぐったいから」
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「起き上がる気はないの?」
「もうちょいこのままじゃダメか?」
「いいけど、恥ずかしいから目は瞑ってて」
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最後なんだ。ワガママを言ってでも目に焼き付けておきたい。
「もう、しょうがないなぁ。祐介はいつもそうだね」
「これで最後だから」
「いっつもそう言って私が押し切られるんだよね~」
今回は本当に最後だと思うけどな。
しばらくの間、他愛ない話をしながらコロコロと変わる表情の1つ1つを目に焼き付けていった。
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