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第6章 灰の反逆
第87話 5F〜ホノラの喧嘩〜sideホノラ①
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マツルは私に感謝の言葉を述べつつ上へと続く階段を登って行った。
「じゃあ始めるか女!......よく見たら女って見てくれでもねぇな......ガキじゃねえか」
主に私の胸とお尻をまじまじと見つめながら小声で呟く目の前の男。
「どこ見て言ってんのよ!! ぶっ飛ばすわよ!?」
なーんて口先では言っているけど、内心ちょっとブチギレているだけよ。ちょっとだけね。
多分あのロック? とかいう私の相手は容姿に関して言われた事で怒りに身を任せて突撃していると思っているでしょうね!
でも私は冷静! グレン師匠から教わったエネルギーのコントロールを完璧にやる! 私が冷静に一撃を叩き込むのを悟られないように......悟っても回避出来ないように、一蹴りで懐へ潜り込む!
「はぁぁぁぁぁッ!!!!」
「あー......一時の激情に身を任せるとこうなるぜ? ROCK IN......」
私の拳は勢いを残したままロックの鳩尾数センチの所で完全に静止していた。
私の瞬間最高速度に反応した上で対策も取れるなんてコイツ! どんな反射神経してるの!?
すぐに距離を取らないと――
私はここで身体に起こる異変に気が付いた。
「ッ!? 体が!?」
体が微塵も動かないのだ。まるで空気に縛り付けられたかのような感覚で身動きが取れない......迂闊だった......これが恐らくロックの魔法ね。
「これがアンタの魔法? か弱い女の子を動けなくするなんていい趣味してるじゃない!」
「女の子にそういう睨むような目で見られるのに俺ァ弱いんだよなぁ......その通り、俺の魔法は【施錠魔法】つってな。物と物を施錠し、くっつけ、固める事ができるんだよ」
「相手の動きを制限できるのは便利ね......特に私みたいな近接特化なタイプはこれだけで何も出来なくなって勝負が決まる......」
「わかってるじゃねえか。それならとっとと降参しておけ。幾ら本気の戦いが好きだと言っても一方的に子供をいたぶる趣味はねぇんだよ。だから――」
「誰が降参なんて言ったの?......誰がこの状況になったら負けって言ったの? この状況が“施錠”によって起きた事象なら、鍵を壊せば良いじゃない!!!!」
全身のエネルギーを高速で巡らせる!! もっと強く!! もっと速く!!
「無駄だぜ......魔法はそう簡単に解けねえから強いんだ。幾らもがこうとしても解けることは無い!」
「うるさい真っ黒サングラス!! 無駄かどうかは私が決める! フングァァァァァァッ!!!!」
次の瞬間、砕けるような音と共に自分の体が自由になるのが分かった。
「はぁっ!?」
ビビり散らかした顔しちゃって、そんなに驚いたのかしらね?
「見たかムキムキサングラス!! これが私よ!! 分かったら大人しく戦いなさい!!」
「ああ......すまなかったホノラ! 俺と一緒に! 最高の時間を過ごそうや!!!!」
【ROCK IN ARM】
ロックのただでさえ太く、剛力を備えていそうな腕が施錠魔法で更に太く、硬くなった。
「筋肉でのタイマンの方がホノラは良さそうな顔してるからな! 拳で戦りあおうじゃねぇか!!」
「ありがとうロック。はぁぁぁぁぁ.......」
集中......
全身に巡るエネルギーを感じて...全てをロックを殴り倒す。その一点のみに注ぐイメージ......
「ハッ!!!!」
出来た? かな? 全身に今までの比じゃないエネルギーが供給されるのを感じる......ようやく形を感じれた気がするわ!“闘気”!!
「おお......それがお前の本気か......先程とは桁違いの威圧感をその小さな体から出して......良い!! 凄く良い!!」
どこか別の世界から聞こえたような爆発音が、私たち二人の戦闘開始の合図となった。
二箇所の床が同時に吹き飛び、拳と拳が激突する。
「じゃあ始めるか女!......よく見たら女って見てくれでもねぇな......ガキじゃねえか」
主に私の胸とお尻をまじまじと見つめながら小声で呟く目の前の男。
「どこ見て言ってんのよ!! ぶっ飛ばすわよ!?」
なーんて口先では言っているけど、内心ちょっとブチギレているだけよ。ちょっとだけね。
多分あのロック? とかいう私の相手は容姿に関して言われた事で怒りに身を任せて突撃していると思っているでしょうね!
でも私は冷静! グレン師匠から教わったエネルギーのコントロールを完璧にやる! 私が冷静に一撃を叩き込むのを悟られないように......悟っても回避出来ないように、一蹴りで懐へ潜り込む!
「はぁぁぁぁぁッ!!!!」
「あー......一時の激情に身を任せるとこうなるぜ? ROCK IN......」
私の拳は勢いを残したままロックの鳩尾数センチの所で完全に静止していた。
私の瞬間最高速度に反応した上で対策も取れるなんてコイツ! どんな反射神経してるの!?
すぐに距離を取らないと――
私はここで身体に起こる異変に気が付いた。
「ッ!? 体が!?」
体が微塵も動かないのだ。まるで空気に縛り付けられたかのような感覚で身動きが取れない......迂闊だった......これが恐らくロックの魔法ね。
「これがアンタの魔法? か弱い女の子を動けなくするなんていい趣味してるじゃない!」
「女の子にそういう睨むような目で見られるのに俺ァ弱いんだよなぁ......その通り、俺の魔法は【施錠魔法】つってな。物と物を施錠し、くっつけ、固める事ができるんだよ」
「相手の動きを制限できるのは便利ね......特に私みたいな近接特化なタイプはこれだけで何も出来なくなって勝負が決まる......」
「わかってるじゃねえか。それならとっとと降参しておけ。幾ら本気の戦いが好きだと言っても一方的に子供をいたぶる趣味はねぇんだよ。だから――」
「誰が降参なんて言ったの?......誰がこの状況になったら負けって言ったの? この状況が“施錠”によって起きた事象なら、鍵を壊せば良いじゃない!!!!」
全身のエネルギーを高速で巡らせる!! もっと強く!! もっと速く!!
「無駄だぜ......魔法はそう簡単に解けねえから強いんだ。幾らもがこうとしても解けることは無い!」
「うるさい真っ黒サングラス!! 無駄かどうかは私が決める! フングァァァァァァッ!!!!」
次の瞬間、砕けるような音と共に自分の体が自由になるのが分かった。
「はぁっ!?」
ビビり散らかした顔しちゃって、そんなに驚いたのかしらね?
「見たかムキムキサングラス!! これが私よ!! 分かったら大人しく戦いなさい!!」
「ああ......すまなかったホノラ! 俺と一緒に! 最高の時間を過ごそうや!!!!」
【ROCK IN ARM】
ロックのただでさえ太く、剛力を備えていそうな腕が施錠魔法で更に太く、硬くなった。
「筋肉でのタイマンの方がホノラは良さそうな顔してるからな! 拳で戦りあおうじゃねぇか!!」
「ありがとうロック。はぁぁぁぁぁ.......」
集中......
全身に巡るエネルギーを感じて...全てをロックを殴り倒す。その一点のみに注ぐイメージ......
「ハッ!!!!」
出来た? かな? 全身に今までの比じゃないエネルギーが供給されるのを感じる......ようやく形を感じれた気がするわ!“闘気”!!
「おお......それがお前の本気か......先程とは桁違いの威圧感をその小さな体から出して......良い!! 凄く良い!!」
どこか別の世界から聞こえたような爆発音が、私たち二人の戦闘開始の合図となった。
二箇所の床が同時に吹き飛び、拳と拳が激突する。
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