異世界ハードモード!〜持ってるチートスキルが使えなくても強くなれる剣士として努力を続けようと思います!〜

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第6章 灰の反逆

第98話 創世神 誕生

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「貴様等のゲームに勝者は現れない!! 何故なら! この私が貴様等を殺すからだッ!!!!【血液魔法 ジャック・ブラッドレイ】!!!!」

 視界を埋め尽くす無数の血の刃ッ!! 躱せない受けれないなら!

「突っ込むっきゃねぇよな!!」

 細かい血の刃だから一つ一つの傷は浅い!! このまま突っ切って斬る!

「ハハハハハ!! 私の血で傷が付きましたね!?【血液魔法 操血・茨マリオネット・ブラッドルーン】」

 傷を負った所から赤黒い棘が生えてきた!? 

「ぐあ......くっ!」

「どうですか? 私の血の味は!! 傷を負い身体に染み込んだ私の血を棘に変質させました......全身を針の塊が這い回る様な痛みでしょう?」

「こんなもんで足を止めるかァァァ!!」

 痛い! 痛いけど傷口から無数の棘が生えただけ!! 次の地面を踏み締めろ! 刀を突き出せ! 身体を斬れ!!

「ヴァァァァァァッ!【我流”斬術“雲蒸龍変うんじょうりゅうへん・咆哮の突我】」

「何――――!?」

 俺の刀は龍の如き雲を纏い確実に胴と首を両断した。双方の断面から血が噴き出している。

「ッッ!? 血が......」

 なんだ......噴き出した血が繋がって首を戻していく!?

「驚いた......ええ、本当に驚きましたとも......でも私、首が撥ねられた位では死にません」

「じゃあ俺がもう一度斬って――――」

「――じゃあ繋がる前に俺がその鬱陶しい頭を殴り潰すとしよう」

 レオノラが俺の背中をジャンプ台にして飛び込んで繋がりかけた頭を殴り飛ばした。

「アギッ......!」

 とても情けない弱々しい叫びをあげてニシュラブの頭は潰れた。すり潰すように殴り続けミンチにしてしまったのだ。

 レオノラの前面は返り血に染まり真っ赤になっている。

「オマケだ」

 なんだ? 急に周囲に灰を撒き始めたぞ......?

 そこに......水の魔法?

【”合技“灰燼赫灼熱波プロミネンス・カイゼルバーン

 灰に水が触れた瞬間、莫大な熱の塊が俺とニシュラブを押し潰した。

「ア゛ッズァァァァァァ!!!!」

 ニシュラブだったものは、跡形もなく蒸発してしまった。

「――トドメは俺だな」

「はァ!? 俺がやろうとしてた所を横取りしただけだろ!? だいたい最後のアレ! 俺も一緒に蒸発する所だったぞ!!」

「負け惜しみを......」

「負け惜しみじゃ......」

 あれ......? なんか視界がグラつく.......

「なんだ......? 急に目眩が......」

 レオノラも同じ感じか!? 何が......

「ようやく貴様等にも効果が出てきたようだな......私の血の真の効力が」

「ニシュラブ......!?――お前頭を潰されて......」

「私は肉体の欠片と少量の血さえあれば幾らでも肉体を再構築出来るのだ......油断したな」

 ニシュラブは体が思うように動かない俺の腹を蹴り飛ばし頭を踏みつけた。

「体が......動かないっ......」

 レオノラもうつ伏せに転がり呻く事しか出来ない......なんなんだこれ

「何が起こったのか分からないと言うの顔ですね......誰が貴様等に私の崇高な魔法を教えるものか!!」

『多分ニシュラブの血はニシュラブ以外には猛毒なんだよ......だから血の刃で傷を負ったマツル君や返り血を大量に浴びたレオノラ君は動けなくなったんだ』

「――――ですが、貴様等がまだ辛うじて生きているのは都合が良い......私の新しい力の実験台になって死ねる事を光栄に思いなさい!」

......新しい力?

「よく見ておきなさい!! 私が”創世神“に成るその瞬間を!!」
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