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第167話 空を駆る白き鳥
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白い鳥。
古文書が記す通り、確かにそれは真っ白な鳥のような姿をした神殿だった。
どういう理屈で浮かんでいるのかさっぱり分からない白い石の地面。鳥の骨のような形をしたその地面の上、頭や胴体や翼に位置する場所に地面と同じ材質で造られた建物が建っている。
地面には地上と同じように草木が生え、そよぐ風に穏やかに揺れている。
道の脇には水路があり、透明な水が流れている。そうしたいとは思わないが、飲んでも大丈夫そうな澄んだ水だ。
そして、まるで此処に棲んでいることを主張するかのように──
空の上故に穏やかな天候であるにも拘らず、様々な種類のスプライトが漂っていた。
「此処が、天空神殿……」
クレハは台座から降りて、地面が途切れているところまで歩いていった。
腰に手を当てて遠くにある建物を見つめ、感嘆の声を漏らす。
「遂に来たんやなぁ……感無量や。生きてる間にこんな綺麗なもんが見られるなんて思ってなかったで」
確かにクレハが言う通り、この景色は今までに見たどんな景色よりも美しいと思った。
これが世界を滅ぼす古代の破壊兵器だなんてにわかには信じ難い。
僕はシャーリーンさんをちらりと見た。
彼女は、真面目な面持ちで建物の方を見つめていた。
彼女からすれば、思うところが色々とあるのだろう。
僕はシャーリーンさんの隣に立った。
「遂に来たけど……これからどうするつもりなんだ?」
「神殿の中枢に向かいます」
こちらに振り向きもせず、シャーリーンさんは答えた。
「神殿の中枢に、神殿を制御するための装置があります。それを掌握します」
何でも、天空神殿を兵器として機能させるための制御装置が建物の中にあるらしい。
そこまで行くためには、まずはこの神殿全体に点在している動力装置を動かす必要があるとのこと。
その動力装置を動かすのに必要なのが、僕が持っているマナの指輪なのだという。
「シルカさん、付いて来て下さいますね?」
「……此処まで来ちゃったし、今更嫌だとは言わないよ」
僕は頭を掻いた。
「ところで……此処には魔物っているのか? スプライトが飛んでるのは見えるんだけど」
「魔物はいませんが、防衛用の番人としてゴーレムが配置されています。今も動いているかどうかは分かりませんが」
ゴーレム……ゼルニウス遺跡にいたあれか。
あいつ、見てくれの割に頑丈だから嫌なんだよな。
「近付かなければ動くことはありませんから、そんなに警戒しなくても大丈夫だと思います」
わざわざ近付きたいなんて思わないって、あんな危なっかしいものに。
「では、行きましょう」
目的の場所は分かっているようで、迷わずに道を進んでいくシャーリーンさん。
僕ははしゃいでいるクレハとキクに行くぞと声を掛けて、彼女の後を追った。
古文書が記す通り、確かにそれは真っ白な鳥のような姿をした神殿だった。
どういう理屈で浮かんでいるのかさっぱり分からない白い石の地面。鳥の骨のような形をしたその地面の上、頭や胴体や翼に位置する場所に地面と同じ材質で造られた建物が建っている。
地面には地上と同じように草木が生え、そよぐ風に穏やかに揺れている。
道の脇には水路があり、透明な水が流れている。そうしたいとは思わないが、飲んでも大丈夫そうな澄んだ水だ。
そして、まるで此処に棲んでいることを主張するかのように──
空の上故に穏やかな天候であるにも拘らず、様々な種類のスプライトが漂っていた。
「此処が、天空神殿……」
クレハは台座から降りて、地面が途切れているところまで歩いていった。
腰に手を当てて遠くにある建物を見つめ、感嘆の声を漏らす。
「遂に来たんやなぁ……感無量や。生きてる間にこんな綺麗なもんが見られるなんて思ってなかったで」
確かにクレハが言う通り、この景色は今までに見たどんな景色よりも美しいと思った。
これが世界を滅ぼす古代の破壊兵器だなんてにわかには信じ難い。
僕はシャーリーンさんをちらりと見た。
彼女は、真面目な面持ちで建物の方を見つめていた。
彼女からすれば、思うところが色々とあるのだろう。
僕はシャーリーンさんの隣に立った。
「遂に来たけど……これからどうするつもりなんだ?」
「神殿の中枢に向かいます」
こちらに振り向きもせず、シャーリーンさんは答えた。
「神殿の中枢に、神殿を制御するための装置があります。それを掌握します」
何でも、天空神殿を兵器として機能させるための制御装置が建物の中にあるらしい。
そこまで行くためには、まずはこの神殿全体に点在している動力装置を動かす必要があるとのこと。
その動力装置を動かすのに必要なのが、僕が持っているマナの指輪なのだという。
「シルカさん、付いて来て下さいますね?」
「……此処まで来ちゃったし、今更嫌だとは言わないよ」
僕は頭を掻いた。
「ところで……此処には魔物っているのか? スプライトが飛んでるのは見えるんだけど」
「魔物はいませんが、防衛用の番人としてゴーレムが配置されています。今も動いているかどうかは分かりませんが」
ゴーレム……ゼルニウス遺跡にいたあれか。
あいつ、見てくれの割に頑丈だから嫌なんだよな。
「近付かなければ動くことはありませんから、そんなに警戒しなくても大丈夫だと思います」
わざわざ近付きたいなんて思わないって、あんな危なっかしいものに。
「では、行きましょう」
目的の場所は分かっているようで、迷わずに道を進んでいくシャーリーンさん。
僕ははしゃいでいるクレハとキクに行くぞと声を掛けて、彼女の後を追った。
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