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第ニ章 運命との戦い
第三十一話 反撃の時
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「クソッ! お前たち劣等種族があたいに勝てると思うなよ!」
ダリラは即座に距離を取り、再び魔法の詠唱を開始する。
「Ω φλόγα! Γίνε η δύναμη που συνθλίβει τους ασεβείς...」
ダリラの周りに魔法陣が浮かんでくるが・・・
「させないぜ! 食らえ!」
「私も魔術で妨害します!」
カインによる弓での攻撃や、エレーヌの無詠唱魔法によって阻まれてしまい、なかなか思うように詠唱できない。
「チィ! さっきからチクチクと・・・ 小賢しいねえ!」
「何だよ、もうネタ切れか?」
カインの煽りが炸裂する。
「ああ!? じゃあお前たちを嬲り殺してやるよ!」
今度は一気に近づいて近接戦闘に持ち込もうとしたが・・・
「俺がさせない!」
回復したレイドが行手を阻む。
「さっきのガキか! だがお前は弱い! 一瞬で殺してやるよ、キィエエエェ!」
「そう簡単にやられるものか!」
ダリラは剣で力一杯に縦に振り下ろした。
(その動きは・・・ さっき見たぞ!)
レイドは予め横へ飛ぶ準備をしており、難なく避けることができた。
初めて見た時は避けるのが精一杯で気がつかなかったが、この攻撃には明らかな隙があった。
「隙ありぃ!」
レイドはその隙を逃さず、ダリラにカウンターを仕掛ける。
「クソッ! 舐めるなよガキが!」
ダリラは自慢の怪力で剣を強引に引き戻し、レイドの攻撃を受ける体勢に入る。
「ガキィィィィィン!」
レイドとダリラの剣が交わる。今回はレイドが圧倒的に優位だった。
ただしダリラの方が力があるので、剣での押し合いは拮抗する。
(これでも、足りないと言うのか・・・?)
レイドはダリラとの力量差に驚愕する。決定打が存在しないのだ。
「大丈夫ですよ、レイド! 私たちがついています! このまま押さえておいてください!」
エレーヌがそう声をかけてきた。
「キャキャキャ! あんたの自慢の大型魔法は使えないだろう! このガキも巻き込んでしまうからな!」
ダリラが勝ち誇った顔をするが、そんなことエレーヌは気にも留めなかった。
「カインさん、例のものをやりましょう」
「おっ! そういうことか! 分かった、やるぞ!」
カインはそうして弓を引き始めた。
「お前の弓なんか、かすり傷にもなりやしないよ!」
「そんなことは分かってる! だからこうするんだよ!」
カインが合図をした後、エレーヌは詠唱を始めた。
「Αυξήστε τη δύναμη ... πέρα από όλα τα φυσικά φαινόμενα!」
だんだんと、弓に魔法陣が浮かび上がってきた。それを見てダリラも、その意図に気付いたようだ。
「・・・増強魔法か!」
「へへへ! これでお前だけに命中するな?」
「止めろ! 止めるんだぁ! おいガキ! その剣をどけろ!」
ダリラの顔はついに焦りへと変わり、レイドの攻撃を解こうと必死になっている。
「いいや! 俺は離さないぞ! 貴様を倒すんだ!」
レイドの意思は確固たるものだった。
「このぉ! ガキがあああああ!」
「準備完了! 発射するぜ!」
カインは弓をダリラ目掛けて射った。
「ビュウゥゥゥゥゥン!」
とんでもない威力で矢は飛んでいき、ダリラの体を貫通する。
「ギャアアアアアアア!」
ダリラは体勢を崩してしまった。レイドに隙を見せてしまう。
「・・・今までのお返しだ! くたばれぇ!」
レイドはそう言ってダリラを一刀両断した。
ダリラは地面に勢いよく倒れた。
「ア・・・・・・ ッァ・・・ 様・・・」
彼女は空を見て、何かぶつぶつと呟いている。
しばらく経った後、ダリラは事切れた。
レイドは剣を振り上げる。
「・・・勝った! 俺たちが勝ったぞ!」
「やったぜ! 全ては俺のおかげだな!」
「いやいや、カインさん。トドメを刺したのはレイドさんですよ?」
3人が喜んでいる中、ロイクがやってきた。
「ふふふ・・・ さっきは助けてくれてありがとう、可愛い妹よ! お礼にハg」
「もういいです! 怪我人はさっさと休んで下さい! 片腕を失ったんですよ!」
エレーヌは半泣きで怒り始めた。ロイクの左腕はもう戻らない・・・
思い雰囲気の中、ロイクが口を開けた。
「大丈夫だよ、エレーヌ。僕は君が無事なだけで幸せなんだ」
「でも、でもっ!」
「僕は生きている。それでいいじゃないか」
「兄さん・・・」
「さあ! 辛い話はやめて、さっさと町の方の援軍に行くぞ! エレーヌ、呪いはどうなった?」
エレーヌははっとなって、腕を捲り上げた。
そこには紋章が跡としてしっかり残っていたが、どうやら効力を発揮しているようには見えなかった。
「・・・もう大丈夫なようです」
エレーヌはほっとした気持ちになったが、ロイクは違ったようだ。
「ああああああああ! エレーヌの美しい肌にっ! #¥%%¥*--¥@」
ロイクは暴れ狂う。
レイドはその様子を見ながら、苦笑いをしているままだった。
レイドは、運命を変えたのだ。
ダリラは即座に距離を取り、再び魔法の詠唱を開始する。
「Ω φλόγα! Γίνε η δύναμη που συνθλίβει τους ασεβείς...」
ダリラの周りに魔法陣が浮かんでくるが・・・
「させないぜ! 食らえ!」
「私も魔術で妨害します!」
カインによる弓での攻撃や、エレーヌの無詠唱魔法によって阻まれてしまい、なかなか思うように詠唱できない。
「チィ! さっきからチクチクと・・・ 小賢しいねえ!」
「何だよ、もうネタ切れか?」
カインの煽りが炸裂する。
「ああ!? じゃあお前たちを嬲り殺してやるよ!」
今度は一気に近づいて近接戦闘に持ち込もうとしたが・・・
「俺がさせない!」
回復したレイドが行手を阻む。
「さっきのガキか! だがお前は弱い! 一瞬で殺してやるよ、キィエエエェ!」
「そう簡単にやられるものか!」
ダリラは剣で力一杯に縦に振り下ろした。
(その動きは・・・ さっき見たぞ!)
レイドは予め横へ飛ぶ準備をしており、難なく避けることができた。
初めて見た時は避けるのが精一杯で気がつかなかったが、この攻撃には明らかな隙があった。
「隙ありぃ!」
レイドはその隙を逃さず、ダリラにカウンターを仕掛ける。
「クソッ! 舐めるなよガキが!」
ダリラは自慢の怪力で剣を強引に引き戻し、レイドの攻撃を受ける体勢に入る。
「ガキィィィィィン!」
レイドとダリラの剣が交わる。今回はレイドが圧倒的に優位だった。
ただしダリラの方が力があるので、剣での押し合いは拮抗する。
(これでも、足りないと言うのか・・・?)
レイドはダリラとの力量差に驚愕する。決定打が存在しないのだ。
「大丈夫ですよ、レイド! 私たちがついています! このまま押さえておいてください!」
エレーヌがそう声をかけてきた。
「キャキャキャ! あんたの自慢の大型魔法は使えないだろう! このガキも巻き込んでしまうからな!」
ダリラが勝ち誇った顔をするが、そんなことエレーヌは気にも留めなかった。
「カインさん、例のものをやりましょう」
「おっ! そういうことか! 分かった、やるぞ!」
カインはそうして弓を引き始めた。
「お前の弓なんか、かすり傷にもなりやしないよ!」
「そんなことは分かってる! だからこうするんだよ!」
カインが合図をした後、エレーヌは詠唱を始めた。
「Αυξήστε τη δύναμη ... πέρα από όλα τα φυσικά φαινόμενα!」
だんだんと、弓に魔法陣が浮かび上がってきた。それを見てダリラも、その意図に気付いたようだ。
「・・・増強魔法か!」
「へへへ! これでお前だけに命中するな?」
「止めろ! 止めるんだぁ! おいガキ! その剣をどけろ!」
ダリラの顔はついに焦りへと変わり、レイドの攻撃を解こうと必死になっている。
「いいや! 俺は離さないぞ! 貴様を倒すんだ!」
レイドの意思は確固たるものだった。
「このぉ! ガキがあああああ!」
「準備完了! 発射するぜ!」
カインは弓をダリラ目掛けて射った。
「ビュウゥゥゥゥゥン!」
とんでもない威力で矢は飛んでいき、ダリラの体を貫通する。
「ギャアアアアアアア!」
ダリラは体勢を崩してしまった。レイドに隙を見せてしまう。
「・・・今までのお返しだ! くたばれぇ!」
レイドはそう言ってダリラを一刀両断した。
ダリラは地面に勢いよく倒れた。
「ア・・・・・・ ッァ・・・ 様・・・」
彼女は空を見て、何かぶつぶつと呟いている。
しばらく経った後、ダリラは事切れた。
レイドは剣を振り上げる。
「・・・勝った! 俺たちが勝ったぞ!」
「やったぜ! 全ては俺のおかげだな!」
「いやいや、カインさん。トドメを刺したのはレイドさんですよ?」
3人が喜んでいる中、ロイクがやってきた。
「ふふふ・・・ さっきは助けてくれてありがとう、可愛い妹よ! お礼にハg」
「もういいです! 怪我人はさっさと休んで下さい! 片腕を失ったんですよ!」
エレーヌは半泣きで怒り始めた。ロイクの左腕はもう戻らない・・・
思い雰囲気の中、ロイクが口を開けた。
「大丈夫だよ、エレーヌ。僕は君が無事なだけで幸せなんだ」
「でも、でもっ!」
「僕は生きている。それでいいじゃないか」
「兄さん・・・」
「さあ! 辛い話はやめて、さっさと町の方の援軍に行くぞ! エレーヌ、呪いはどうなった?」
エレーヌははっとなって、腕を捲り上げた。
そこには紋章が跡としてしっかり残っていたが、どうやら効力を発揮しているようには見えなかった。
「・・・もう大丈夫なようです」
エレーヌはほっとした気持ちになったが、ロイクは違ったようだ。
「ああああああああ! エレーヌの美しい肌にっ! #¥%%¥*--¥@」
ロイクは暴れ狂う。
レイドはその様子を見ながら、苦笑いをしているままだった。
レイドは、運命を変えたのだ。
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