320 / 340
妊娠篇
真相
しおりを挟む
俺は、会社に行くなり、美奈に検査の結果を聞こうと思ったが、さすがに他の人の前では聞く事ができなかった。
だが、昼休みになると、美奈の方から
「ご飯行こ」
と、誘ってきた。
行きたくないけど行きたい心境のまま、俺は美奈の後ろについて会社を出た。
しばらく歩き、会社からある程度離れたところで、俺は周りを見回し、知っている人間がいない事を確認した。
そして
「あの…」
「ん…
どうしたの?」
俺が話しかけると、美奈は表情一つ変えず、振り返ってじっと見つめてきた。
「あ、あの…
いや、検査の結果がどうだったかなって…」
「あー、その事ね。」
美奈は、ようやく笑みを漏らした。
沈黙
いや、間…
なんだか、わかんないけど、美奈と俺の間に変な間が出来てしまった。
この時間が、俺にとっては何時間にも感じられ、精神をすり減らした。
「出来てたわ。」
…
?
「えっ」
「だから、妊娠してたわ。」
「妊娠…してた…」
「えっ、何かおかしい事言った?
私は愁が初めての男性で、もちろんあなたとしかしてないわ。
で、妊娠した。
素晴らしい事じゃない?」
「あ、いや、えっ?」
「世の中には、子供が欲しくても全然出来ない人がいるのに、私は簡単に出来てしまった。
私にとっては素晴らしい事だけど、皮肉なもんだよね。
夫婦共に望んでいる人にはできなくて、お父さんになる人が真っ青な顔になるようなワケ有りなカップルには、こうも簡単に出来てしまうなんて。」
美奈は、楽しそうに笑って言った。
だが、昼休みになると、美奈の方から
「ご飯行こ」
と、誘ってきた。
行きたくないけど行きたい心境のまま、俺は美奈の後ろについて会社を出た。
しばらく歩き、会社からある程度離れたところで、俺は周りを見回し、知っている人間がいない事を確認した。
そして
「あの…」
「ん…
どうしたの?」
俺が話しかけると、美奈は表情一つ変えず、振り返ってじっと見つめてきた。
「あ、あの…
いや、検査の結果がどうだったかなって…」
「あー、その事ね。」
美奈は、ようやく笑みを漏らした。
沈黙
いや、間…
なんだか、わかんないけど、美奈と俺の間に変な間が出来てしまった。
この時間が、俺にとっては何時間にも感じられ、精神をすり減らした。
「出来てたわ。」
…
?
「えっ」
「だから、妊娠してたわ。」
「妊娠…してた…」
「えっ、何かおかしい事言った?
私は愁が初めての男性で、もちろんあなたとしかしてないわ。
で、妊娠した。
素晴らしい事じゃない?」
「あ、いや、えっ?」
「世の中には、子供が欲しくても全然出来ない人がいるのに、私は簡単に出来てしまった。
私にとっては素晴らしい事だけど、皮肉なもんだよね。
夫婦共に望んでいる人にはできなくて、お父さんになる人が真っ青な顔になるようなワケ有りなカップルには、こうも簡単に出来てしまうなんて。」
美奈は、楽しそうに笑って言った。
12
あなたにおすすめの小説
W-score
フロイライン
恋愛
男に負けじと人生を仕事に捧げてきた山本 香菜子は、ゆとり世代の代表格のような新入社員である新開 優斗とペアを組まされる。
優斗のあまりのだらしなさと考えの甘さに、閉口する香菜子だったが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる