オレ、母になる

フロイライン

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一年半の修行の末

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晃に、女になると宣言した祐希は、大学を休学して、ニューハーフとなり、少しでも女性らしくなろうと、日々努力し、ここまで来た。

だが、誰が見ても完璧な女子になった祐希だったが、晃に会って、もう一度告白するという強い意志がグラグラと揺れ動くようになっていった。

そして、諦める決心がつきかけたその時、思いがけない、瑛太からの告白を受けてしまった。


瑛太は、祐希とずっと親友でいてくれて、大学を休んでニューハーフになっていく彼女を優しく見守ってくれた、たった一人の理解者だった。

そんな彼からの告白


祐希は、驚きはしたが、やはり嬉しかった。

そして、自分を女として見てくれる瑛太の気持ちに応えようと思った…


が、結局は返事が出来ず、保留してしまった。


なぜか、祐希の中で、また晃への想いが再燃したからである。


悔いのない人生を送りたい


そう思った祐希は、晃に告白する事を心に決めたのだった。


今はもう、晃は、真希と入籍を済まし、正真正銘の夫婦になっている。

この盤石の二人に自分が割り込む余地はあるのか?

いや、そんなもの無くとも、正面からぶつかり、自分の想いを伝えなければならない。


祐希は、鏡に映る自分の顔を見つめ、両手で頬を叩き、気合いを入れ直した。
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