ニューハーフ学園

フロイライン

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投与

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いよいよ女性ホルモンの投与が始まった。

注射をする前に、細かい説明と指示があるようで、名前を呼ばれた者から医務室に行くという段取りになっていた。

時間にして、一人当たり約十分ほどかかる。


一番目に名前を呼ばれたのは、あいうえお順ということで、沖原晴翔が指名された。


「沖原さん、それでは医務室の方へ。」


桂木に促され、晴翔は頷いて立ち上がった。


「ハルちゃん、頑張れ」

翼が両拳を握りしめて、晴翔にエールを送った。

光瑠も

「ハル、頑張ってね」

と、言って手を挙げた。


「うん。」

晴翔は、二人に向かって再び頷くと、そのまま教室を出ていった。


医務室のドアをノックし、中に入ると、医師と看護師らしき人が待っていた。

看護師の女性が


「お名前をお願いします」

と、名簿に視線を落としながら、晴翔に言った。


「はい。

沖原晴翔です。」



「沖原晴翔さん…

沖原さんは従来型の女性ホルモンををご希望でしたね。」


「はい、そうです。」

と、晴翔が答えると、看護師は医師の男性に視線を送り、頷いた。


「沖原さん。
女性ホルモンの注射は、筋肉注射となりますので、お尻に打つのが一番いいんです。

そこの診察台にうつ伏せになって、お尻を出していただけますか」


医師は、診察台を指差しながら晴翔に言った。、

晴翔は、お尻か…などと思いながら、少し戸惑った表情で、言われた通りの姿勢でお尻を出した。

「それでは、少し痛いですが我慢してください。」

看護師に声をかけられ、晴翔が頷くと、すぐにアルコール消毒をされ、間髪入れずに、医師が注射針を晴翔の右の尻に突き刺した。

「ぐっ!」

言われた通り、強烈な痛みだったが、すぐに打ち終わり、診察台から降りた。


「では、簡単にご説明しますね。

沖原さんに今投与した注射は、一般的「使用されているエストロゲンで、卵胞ホルモンというものです。
他の方に投与する注射と違い、二週間毎に打つ必要があります。」


「はい。承知しています。」


「一定期間が過ぎると、乳頭痛などの副作用が起きますが、困った事やご不明な点があれば、いつでもご相談下さい。」


「ありがとうございます。」


晴翔は相談先の電話番号などが書かれた用紙を貰い、医務室を後にした。


晴翔に続いて、他の十六名も皆、滞りなく注射を打ち、全員が女性ホルモン剤を体内に取り込んだ事になる。

いわゆる新型が十六名、従来型が一名

のはずが、学園側の策略により、新型のホルモン剤が十七名全員に投与されたのである。
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