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サヨナラ東京
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引っ越しの荷造りを一週間でやってしまい、業者に全て運び出してもらった。
心は、東京での生活を今日で終え、いよいよ愛の元へ帰る事となった。
帰るからといって、女装をやめるわけではなく、スカートを履き、バッチリメイクをして、完璧に女子の姿になった。
今やおっぱいがあって、体の他のパーツもほとんど女性化してしまっているので、女の服装をしない方をしていない方が逆に違和感がある。
女装を始め、女性ホルモンの投与を開始し、脱毛に通い、そしてタマ抜きの手術を行い、女性化への道に突き進んできた。
三年余りで、自分の事を男だと見破る者がいないレベルに到達し、心の変身はほぼ成し遂げられたと言っても過言ではなかった。
女性ホルモンの副作用として、心が自覚しているものとしては、情緒不安定、鬱、足が攣りやすくなった、ホットフラッシュ、頭痛、眠気、睡眠障害、やる気が起きない、イライラする、思考力の低下などがある。
それでも、自分が求めていた体を手に入れる事が出来、満足感は大きかった。
だが、一人で気ままに女性としての生活を楽しんでいた日々は終わってしまった。
今乗っている新幹線から降りた瞬間、これまでの生活が一変するのだ。
そう考えると、心は、落ち込まずにはいられなかった。
それでも、愛との暮らしに戻ると約束したのは自分であり、今後の人生は、贖罪のためにあるといえた。
(あれ、もう着いちゃった…)
心は荷物棚からバッグを降ろし、無表情でホームに降り立った。
これから愛が待つ自宅に帰るのだ…
心は下りエスカレーターのところへ向かって歩き出したが、すぐに立ち止まってしまった。
何故なら…
「心…
お帰り」
愛が駅のホームまで迎えに来ていたからだった。
「あっ、愛ちゃん…」
「ちゃんと帰ってきてくれたんだね。」
「それは、もちろん…
わざわざ迎えに来てくれたの?」
「お母さんのところへ行っててね。
どうせ通り道だし、来ちゃったわ。」
「ごめんね、わざわざ来てもらって。」
「ちょっと心配だったからね」
愛は少し笑いながら言った。
心はそんな妻の表情を見て、言葉が続かなくなってしまった。
あらためて見る愛は、とても美しく、自分など足下にも及ばない、生まれながらの女性としての美があったからだ。
性的な目線を失った今の心は、あくまでも同性としての目でしか愛を見る事が出来なかった。
圧倒的敗北…
いつも周りから美人と持て囃された愛に対して、心は見るも無惨な敗北を喫したのだった。
心は、東京での生活を今日で終え、いよいよ愛の元へ帰る事となった。
帰るからといって、女装をやめるわけではなく、スカートを履き、バッチリメイクをして、完璧に女子の姿になった。
今やおっぱいがあって、体の他のパーツもほとんど女性化してしまっているので、女の服装をしない方をしていない方が逆に違和感がある。
女装を始め、女性ホルモンの投与を開始し、脱毛に通い、そしてタマ抜きの手術を行い、女性化への道に突き進んできた。
三年余りで、自分の事を男だと見破る者がいないレベルに到達し、心の変身はほぼ成し遂げられたと言っても過言ではなかった。
女性ホルモンの副作用として、心が自覚しているものとしては、情緒不安定、鬱、足が攣りやすくなった、ホットフラッシュ、頭痛、眠気、睡眠障害、やる気が起きない、イライラする、思考力の低下などがある。
それでも、自分が求めていた体を手に入れる事が出来、満足感は大きかった。
だが、一人で気ままに女性としての生活を楽しんでいた日々は終わってしまった。
今乗っている新幹線から降りた瞬間、これまでの生活が一変するのだ。
そう考えると、心は、落ち込まずにはいられなかった。
それでも、愛との暮らしに戻ると約束したのは自分であり、今後の人生は、贖罪のためにあるといえた。
(あれ、もう着いちゃった…)
心は荷物棚からバッグを降ろし、無表情でホームに降り立った。
これから愛が待つ自宅に帰るのだ…
心は下りエスカレーターのところへ向かって歩き出したが、すぐに立ち止まってしまった。
何故なら…
「心…
お帰り」
愛が駅のホームまで迎えに来ていたからだった。
「あっ、愛ちゃん…」
「ちゃんと帰ってきてくれたんだね。」
「それは、もちろん…
わざわざ迎えに来てくれたの?」
「お母さんのところへ行っててね。
どうせ通り道だし、来ちゃったわ。」
「ごめんね、わざわざ来てもらって。」
「ちょっと心配だったからね」
愛は少し笑いながら言った。
心はそんな妻の表情を見て、言葉が続かなくなってしまった。
あらためて見る愛は、とても美しく、自分など足下にも及ばない、生まれながらの女性としての美があったからだ。
性的な目線を失った今の心は、あくまでも同性としての目でしか愛を見る事が出来なかった。
圧倒的敗北…
いつも周りから美人と持て囃された愛に対して、心は見るも無惨な敗北を喫したのだった。
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