ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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策謀

「今日はご苦労だったな 
亮輔。」 

「うん。勝手にすねたりしてごめん… なんだか疲れちゃったね。」 

家に帰ってきた二人はお互いの労をねぎらい、熱い口づけを交わした。 

「すまんなあ 
新婚旅行にも行けなくて。だが、近いうちに必ず連れて行くから、期待しておいてくれよ。」 

「いえ。あなたも今仕事が一番忙しいときでしょ? そんなワガママ言えないわ。」 

「まあ、今海外に行くのはかなり面倒だしな。」 

「面倒?」 

「お前のパスポートの問題だよ。 

性転換して女になってるにもかかわらず、松山亮輔の名前で男で、さらに顔の整形までしている。どこに行こうが、入国審査で必ず引っかかるよ。」 

多村の言うことはもっともな事で、亮輔もわざわざ海外に出かけて、さらし者になるのはまっぴらごめんだった。 

「あなた…私はいつ女性になれるの?」 

亮輔は甘えた声で多村に抱きついて言った。 

「心配するなと言ってあるだろ? 俺が前に言ってた綾香の戸籍の件だが 、アイツには身内がいなくてな… こっちとしても仕事がしやすいよ。」 

「でも、そんなことしても… 絶対バレちゃうよ。」 

「安心しろ。全てが順調だ。並行して松山亮輔の戸籍の性別変更も進めていけばいいんだ。」 

「えっ? 本当なの? 
私みたいに、病院で性同一性障害の診断を正式に受けてない人間は難しいって…」 

「バカ、そんなもん、他人の戸籍をパクるよりはるかに簡単だ。病院や医師の買収なんてのは俺達の得意技だろうが。」 

「じゃあ… 綾香の戸籍なんて必要ないんじゃ…」 

亮輔が不思議そうに尋ねると、多村の目つきが鋭くなった。 

「何回も言わせるな! 

俺は綾香を絶対に許さねえ。戸籍の件は俺からの制裁の一つだよ。 

殺しはしねえが、まともな人生は送れねえようにしてやるよ。
まあ見てろ。」 

これ以上話を続けると、多村がキレてしまいそうだったので、亮輔は話題を変えた。 

「あなた… 私も仕事手伝ってもいいんでしょ?」 

「ああ。もちろんだ。それは約束していたことだからな。お前さえ良ければ、明日からでも構わんぞ。」 

「ありがとう。」 

亮輔はまた多村に抱きついた
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