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exclusive defense
metamorphose
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「ひょっとして、薫さんが空手を習い始めたのって、何かあったときの護身のため?」
亮輔は、薫に質問した。
「はい。実はそうなんです
過去に色々あって、主人もワタシも辛い思いしたし、二度とあんな風にはなりたくないって…
それにはワタシが足を引っ張るようじゃダメだと思い…
昔通っていた道場にまた稽古を付けてもらう事にしたんです。
そこで、この未来ちゃんと出会って…」
「なるほど、そうなんだね
ワタシも通おうかな、その空手道場に。」
「えっ、でも沙織さんて、めちゃくちゃ強いじゃないですか」
薫が不思議そうに言うと、亮輔は首を横に振った。
「ワタシって、例の薬で完全に性転換してるじゃない?
そのせいで体力と筋力がすっかり無くなっちゃってね。
機能回復訓練をずっと続けてるんだけど、男だった時代の足元にも及ばない状態なのよ。
パワーそのものを復活させるのは、そもそも骨格自体が違っちゃってるからムリがあるのよね。
だったら、空手とかそういうもので技術を養うのもアリなんじゃないかって思うの。」
「なるほど」
薫は亮輔の話に納得して頷いた。
「沙織、そろそろ時間だ。
薫ちゃん、未来さん
そういう状況なんで、くれぐれも注意なさって下さい。
まあ、大丈夫だとは思いますが、何があるかわかりませんからね。」
大西はそう言うと、薫と未来に軽く頭を下げて、また集団を引き連れて、その場から去っていった。去り際に、亮輔は振り返ると、二人に手を振ってニコリと笑った。
薫も笑顔で手を振り、未来は頭を下げた。
未来は、大西達の後ろ姿を見つめながら、不安そうな面持ちでぽつりと言った。
「薫さん
あんな話を聞いちゃうと、不安になります。
優磨…
ワタシのカレもその当事者ですから。」
「そうね。
前にも言ったと思うけど、その昔、ワタシがしくじって捕まっちゃってね。
そのせいで、夫は脅されて相手の言いなりにならざるを得なさったの。
ワタシもドラッグを大量に注射されて、廃人寸前に追い込まれたし。
あの時のような事には絶対になりたくないし、ワタシ自身がまた足を引っ張るような存在にもなりたくない。
逆にワタシが守ってあげないとって…
だから空手をやったり、いざという時に備えてるの。」
「そうですね。
ワタシも同じです。
もし、カレと一緒にいるとき、危機が迫ったら、ワタシ自身が足手纏いになるんじゃなくて、自分が犠牲になってもカレを守りたい…
そういうふうに思ってるんです。」
「未来ちゃん…
そんな事にはならないよ。」
悲壮感を漂わせる未来の肩に手を置き、薫は頷いた。
亮輔は、薫に質問した。
「はい。実はそうなんです
過去に色々あって、主人もワタシも辛い思いしたし、二度とあんな風にはなりたくないって…
それにはワタシが足を引っ張るようじゃダメだと思い…
昔通っていた道場にまた稽古を付けてもらう事にしたんです。
そこで、この未来ちゃんと出会って…」
「なるほど、そうなんだね
ワタシも通おうかな、その空手道場に。」
「えっ、でも沙織さんて、めちゃくちゃ強いじゃないですか」
薫が不思議そうに言うと、亮輔は首を横に振った。
「ワタシって、例の薬で完全に性転換してるじゃない?
そのせいで体力と筋力がすっかり無くなっちゃってね。
機能回復訓練をずっと続けてるんだけど、男だった時代の足元にも及ばない状態なのよ。
パワーそのものを復活させるのは、そもそも骨格自体が違っちゃってるからムリがあるのよね。
だったら、空手とかそういうもので技術を養うのもアリなんじゃないかって思うの。」
「なるほど」
薫は亮輔の話に納得して頷いた。
「沙織、そろそろ時間だ。
薫ちゃん、未来さん
そういう状況なんで、くれぐれも注意なさって下さい。
まあ、大丈夫だとは思いますが、何があるかわかりませんからね。」
大西はそう言うと、薫と未来に軽く頭を下げて、また集団を引き連れて、その場から去っていった。去り際に、亮輔は振り返ると、二人に手を振ってニコリと笑った。
薫も笑顔で手を振り、未来は頭を下げた。
未来は、大西達の後ろ姿を見つめながら、不安そうな面持ちでぽつりと言った。
「薫さん
あんな話を聞いちゃうと、不安になります。
優磨…
ワタシのカレもその当事者ですから。」
「そうね。
前にも言ったと思うけど、その昔、ワタシがしくじって捕まっちゃってね。
そのせいで、夫は脅されて相手の言いなりにならざるを得なさったの。
ワタシもドラッグを大量に注射されて、廃人寸前に追い込まれたし。
あの時のような事には絶対になりたくないし、ワタシ自身がまた足を引っ張るような存在にもなりたくない。
逆にワタシが守ってあげないとって…
だから空手をやったり、いざという時に備えてるの。」
「そうですね。
ワタシも同じです。
もし、カレと一緒にいるとき、危機が迫ったら、ワタシ自身が足手纏いになるんじゃなくて、自分が犠牲になってもカレを守りたい…
そういうふうに思ってるんです。」
「未来ちゃん…
そんな事にはならないよ。」
悲壮感を漂わせる未来の肩に手を置き、薫は頷いた。
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