ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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最終決戦篇

one more

「今まで、あなた方がやったという証拠を誰も掴むことが出来なかった。

全ては実行犯の男が母の治療費を得る代わりに自らが罪を被る事を誓ったからです。

なかなかいい人を見つけたようですね。
あなた方の期待通り、男は現在まで口を割っていません。」


未来は、携帯を手元に置き、大友達に鋭い視線を送りながら言った。


「よくもそんな出鱈目を言えまんなあ。

想像で話されても、こっちは何も答えようがあらへん。」


大友は、明らかに動揺していたが、それを悟られないよう、努めて冷静な口調で未来に返答した。


「それでは、今見てもらった動画についてはどう説明されますか。」


未来の問いかけに、今度はキムが反論した。


「岡田さん
そんなものフェイク動画として、作ろうと思えばいつだって出来ますよ。

今の時代はね。

それが証拠になり得るものなら、こんなまどろっこしい事をせずに、何故、警察に真っ先に届け出なかったんですか。

それが出来ないから、ここに来たんですよね?

その証拠に、お連れの二人は何も聞かされていないのか、初耳だって顔をしてますよ。」



「ワタシもこれを入手したのはごくごく最近のことだったので、お二人には内緒にしていました。
あなたのような勘の鋭い人に気付かれてもいけませんからね。」


「いやいや、説明になっていませんよ。

最近入手したにしても、警察に届け出る時間くらいあったでしょう?

わざわざこちらに出向く時間があるんだから。」


キムの言う事は、至極真っ当な話だった。


しかし…


「キムさんの言う事はごもっともです。

ワタシが今やってる事は、とても変に見えているでしょう。

でも、これでよかったんです。」


「よかった?」


「ワタシは、あなた方が驚き、そして絶望する姿をこの目で見たかったんです。

知らないところであなた方三人が逮捕されても、こちらの気が済みませんので。」



未来は、依然として無表情で淡々と語った。


「この女!

つけ上がりやがって!

あなた、ヤッてしまいましょう!今ここで!」



「アホっ

そんな事したら、こっちが破滅してまうわ!

どうせこの小娘の後ろには垂水が付いとる。
鷹村っちゅうヤクザ弁護士がな。」


激昂する多村を、大友が窘めた。


「ですが、どうします?

今の動画が警察の手に渡ると圧倒的に我々が不利になります。

そして、捕まれば重い刑に処せられるのが目に見えている。」



キムは、初めて少しイラついた表情となり、大友に言った。
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