47 / 931
策略
しおりを挟む
「六回目終了。
あと四回、頼みますよ、トモちゃん。」
桐山はベッドで仰向けに横たわる智に声をかけた。
契約したうちの半分以上が過ぎ、ゴールが見えてきた、と言いたいところだったが、回数を重ねる事に桐山のセックスに溺れてしまった智は、返事も出来ず、全身を痙攣させてその快感を貪り味わっていた。
「奈々が待ってるんでしょ?
早く帰ってやりなよ。」
桐山が、智の乳首を指で転がしながら言うと
「あっあん!
もう一回だけしたいっ!」
と、智は甘えた声を出し、桐山のペニスにむしゃぶりついた。
この日は結局五時間ぶっ続けのセックスを行い、智はまたフラフラになりながら家路についた。ここのところ、終わった後の疲労感が酷く、何をするのも嫌になってしまった。
あと四回、こんな激しい行為が続くと体がもたないかもしれない。
いくら奈々を守るためとはいえハードすぎる。
そんな事を考えながらお風呂に入って疲れを取る智だったが、ある程度時間が経つと疲れよりも、またやりたいという性欲の方が強くなり、体が疼いてくるのだった。
「ワタシ、こんなに淫乱だったかな」
少し焦り気味に、鏡に映った自分を見つめた。
一週間後、待ちに待った桐山とのひとときを迎えた智は、また激しいセックスを堪能した。そして、あと三回で契約満了となる事に、異常なほどの寂しさを感じた。
もはや、憎しみの相手ではなく、会いたくて会いたくて仕方ない存在に変貌を遂げていたのだ。
この後、出かける用事があるらしく、桐山が車で駅まで送ってくれると言うので、智は言葉に甘える事にした。
駅前のロータリーに到着すると、車を停め、二人は数分談笑していたが、奈々を待たせている事を気にして、智の方から切り上げるようにもっていった。
「送っていただいてありがとうございます。
それでは、また来週。」
と、桐山に礼を告げて降りようとした瞬間、
運転席側の窓が外からコンコンとノックされた。
智は驚いてその方向を見ると、二人の警察官が立っていた。
「ちょっとお話、よろしいですか。」
ノックした方の若い警察官が、開いた窓から顔を覗かせ、桐山に話しかけてきた。
「なんですか?」
桐山は慌てる様子もなく、淡々と聞き返した。
「ちょっとお車の中を拝見したいんですが」
もう一人の年配の警察官が言うと、桐山と智に車を降りるように促した。
桐山も智も素直に応じ、車から出てきた。
「すいません、すぐ終わりますから」
「いやいや、これは何ですか?
任意ですよね??」
「そうです。」
「何か疑われてるかと思いますが、非常に不愉快です。
やましい事はないが、お見せできませんよ。」
「やましい事がないのなら、すぐ済みますので車の中を拝見させて下さい。」
桐山と警察の攻防は続いた。
早く家に帰りたかった智は、さっさと見せればいいのにと、少し苛つきながらそのやり取りを見ていた。
「とにかく急いでるんで、令状がない限りお断りします。」
桐山は焦る様子もなく、淡々とではあるが、きっぱりと断った。
勿論、そんな事で警察が引き下がる事もなく、解放される気配が感じられない。
それどころか、応援のニ名が駆けつけ、向こうは四人となった。
桐山の前科を照会等をしているのが一名、桐山に張り付き、とにかく下手な動きをしないように見張る者が二名、後は優しい口調で桐山を説得するのが一名という布陣で、完全に囲んでいる。
三十分ほど経過した段階で桐山が折れ、車の中を見せる事を承諾し、警官が物色を始めた。
「早くしてくださいよ。こっちもヒマじゃないんだから!」
桐山はまだ余裕ある表情で腕時計を見つめながら言った。
だが、運転席を丹念に調べていた警官が、頭上のボックスに入っていたティッシュの箱を取り出し、そして中身を全て出したところで、桐山の顔色が変わった。
ティッシュ箱の底に小さなビニールに入った白いものが出てくるのが、智にもはっきりとわかった。
もう一人の警官が、すぐに簡易検査キットを出し、桐山の目の前で使ってみせた。
すぐに色が変わり、陽性反応が出た。
覚醒剤だった。
桐山はその場で現行犯逮捕‥
智はその光景をただ、呆然と見つめるだけであったが、警官が近づいてきて、落ち着いた口調で
「恐れ入りますが、あなたも署までご同行願います。」
と、告げた。
頭が真っ白になるとは、まさにこの事を言う。
智は膝から崩れ落ちそうになりながら、腕を警察官に持たれ、パトカーに乗り込んだのだった。
あと四回、頼みますよ、トモちゃん。」
桐山はベッドで仰向けに横たわる智に声をかけた。
契約したうちの半分以上が過ぎ、ゴールが見えてきた、と言いたいところだったが、回数を重ねる事に桐山のセックスに溺れてしまった智は、返事も出来ず、全身を痙攣させてその快感を貪り味わっていた。
「奈々が待ってるんでしょ?
早く帰ってやりなよ。」
桐山が、智の乳首を指で転がしながら言うと
「あっあん!
もう一回だけしたいっ!」
と、智は甘えた声を出し、桐山のペニスにむしゃぶりついた。
この日は結局五時間ぶっ続けのセックスを行い、智はまたフラフラになりながら家路についた。ここのところ、終わった後の疲労感が酷く、何をするのも嫌になってしまった。
あと四回、こんな激しい行為が続くと体がもたないかもしれない。
いくら奈々を守るためとはいえハードすぎる。
そんな事を考えながらお風呂に入って疲れを取る智だったが、ある程度時間が経つと疲れよりも、またやりたいという性欲の方が強くなり、体が疼いてくるのだった。
「ワタシ、こんなに淫乱だったかな」
少し焦り気味に、鏡に映った自分を見つめた。
一週間後、待ちに待った桐山とのひとときを迎えた智は、また激しいセックスを堪能した。そして、あと三回で契約満了となる事に、異常なほどの寂しさを感じた。
もはや、憎しみの相手ではなく、会いたくて会いたくて仕方ない存在に変貌を遂げていたのだ。
この後、出かける用事があるらしく、桐山が車で駅まで送ってくれると言うので、智は言葉に甘える事にした。
駅前のロータリーに到着すると、車を停め、二人は数分談笑していたが、奈々を待たせている事を気にして、智の方から切り上げるようにもっていった。
「送っていただいてありがとうございます。
それでは、また来週。」
と、桐山に礼を告げて降りようとした瞬間、
運転席側の窓が外からコンコンとノックされた。
智は驚いてその方向を見ると、二人の警察官が立っていた。
「ちょっとお話、よろしいですか。」
ノックした方の若い警察官が、開いた窓から顔を覗かせ、桐山に話しかけてきた。
「なんですか?」
桐山は慌てる様子もなく、淡々と聞き返した。
「ちょっとお車の中を拝見したいんですが」
もう一人の年配の警察官が言うと、桐山と智に車を降りるように促した。
桐山も智も素直に応じ、車から出てきた。
「すいません、すぐ終わりますから」
「いやいや、これは何ですか?
任意ですよね??」
「そうです。」
「何か疑われてるかと思いますが、非常に不愉快です。
やましい事はないが、お見せできませんよ。」
「やましい事がないのなら、すぐ済みますので車の中を拝見させて下さい。」
桐山と警察の攻防は続いた。
早く家に帰りたかった智は、さっさと見せればいいのにと、少し苛つきながらそのやり取りを見ていた。
「とにかく急いでるんで、令状がない限りお断りします。」
桐山は焦る様子もなく、淡々とではあるが、きっぱりと断った。
勿論、そんな事で警察が引き下がる事もなく、解放される気配が感じられない。
それどころか、応援のニ名が駆けつけ、向こうは四人となった。
桐山の前科を照会等をしているのが一名、桐山に張り付き、とにかく下手な動きをしないように見張る者が二名、後は優しい口調で桐山を説得するのが一名という布陣で、完全に囲んでいる。
三十分ほど経過した段階で桐山が折れ、車の中を見せる事を承諾し、警官が物色を始めた。
「早くしてくださいよ。こっちもヒマじゃないんだから!」
桐山はまだ余裕ある表情で腕時計を見つめながら言った。
だが、運転席を丹念に調べていた警官が、頭上のボックスに入っていたティッシュの箱を取り出し、そして中身を全て出したところで、桐山の顔色が変わった。
ティッシュ箱の底に小さなビニールに入った白いものが出てくるのが、智にもはっきりとわかった。
もう一人の警官が、すぐに簡易検査キットを出し、桐山の目の前で使ってみせた。
すぐに色が変わり、陽性反応が出た。
覚醒剤だった。
桐山はその場で現行犯逮捕‥
智はその光景をただ、呆然と見つめるだけであったが、警官が近づいてきて、落ち着いた口調で
「恐れ入りますが、あなたも署までご同行願います。」
と、告げた。
頭が真っ白になるとは、まさにこの事を言う。
智は膝から崩れ落ちそうになりながら、腕を警察官に持たれ、パトカーに乗り込んだのだった。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる