カジュアルセックスチェンジ

フロイライン

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策略

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「六回目終了。
あと四回、頼みますよ、トモちゃん。」

桐山はベッドで仰向けに横たわる智に声をかけた。
契約したうちの半分以上が過ぎ、ゴールが見えてきた、と言いたいところだったが、回数を重ねる事に桐山のセックスに溺れてしまった智は、返事も出来ず、全身を痙攣させてその快感を貪り味わっていた。

「奈々が待ってるんでしょ?
早く帰ってやりなよ。」

桐山が、智の乳首を指で転がしながら言うと

「あっあん!
もう一回だけしたいっ!」
と、智は甘えた声を出し、桐山のペニスにむしゃぶりついた。

この日は結局五時間ぶっ続けのセックスを行い、智はまたフラフラになりながら家路についた。ここのところ、終わった後の疲労感が酷く、何をするのも嫌になってしまった。

あと四回、こんな激しい行為が続くと体がもたないかもしれない。
いくら奈々を守るためとはいえハードすぎる。
そんな事を考えながらお風呂に入って疲れを取る智だったが、ある程度時間が経つと疲れよりも、またやりたいという性欲の方が強くなり、体が疼いてくるのだった。

「ワタシ、こんなに淫乱だったかな」

少し焦り気味に、鏡に映った自分を見つめた。



一週間後、待ちに待った桐山とのひとときを迎えた智は、また激しいセックスを堪能した。そして、あと三回で契約満了となる事に、異常なほどの寂しさを感じた。
もはや、憎しみの相手ではなく、会いたくて会いたくて仕方ない存在に変貌を遂げていたのだ。

この後、出かける用事があるらしく、桐山が車で駅まで送ってくれると言うので、智は言葉に甘える事にした。

駅前のロータリーに到着すると、車を停め、二人は数分談笑していたが、奈々を待たせている事を気にして、智の方から切り上げるようにもっていった。

「送っていただいてありがとうございます。
それでは、また来週。」

と、桐山に礼を告げて降りようとした瞬間、
運転席側の窓が外からコンコンとノックされた。

智は驚いてその方向を見ると、二人の警察官が立っていた。

「ちょっとお話、よろしいですか。」

ノックした方の若い警察官が、開いた窓から顔を覗かせ、桐山に話しかけてきた。

「なんですか?」

桐山は慌てる様子もなく、淡々と聞き返した。

「ちょっとお車の中を拝見したいんですが」

もう一人の年配の警察官が言うと、桐山と智に車を降りるように促した。

桐山も智も素直に応じ、車から出てきた。

「すいません、すぐ終わりますから」

「いやいや、これは何ですか?

任意ですよね??」

「そうです。」

「何か疑われてるかと思いますが、非常に不愉快です。
やましい事はないが、お見せできませんよ。」

「やましい事がないのなら、すぐ済みますので車の中を拝見させて下さい。」

桐山と警察の攻防は続いた。

早く家に帰りたかった智は、さっさと見せればいいのにと、少し苛つきながらそのやり取りを見ていた。

「とにかく急いでるんで、令状がない限りお断りします。」

桐山は焦る様子もなく、淡々とではあるが、きっぱりと断った。

勿論、そんな事で警察が引き下がる事もなく、解放される気配が感じられない。

それどころか、応援のニ名が駆けつけ、向こうは四人となった。

桐山の前科を照会等をしているのが一名、桐山に張り付き、とにかく下手な動きをしないように見張る者が二名、後は優しい口調で桐山を説得するのが一名という布陣で、完全に囲んでいる。

三十分ほど経過した段階で桐山が折れ、車の中を見せる事を承諾し、警官が物色を始めた。

「早くしてくださいよ。こっちもヒマじゃないんだから!」

桐山はまだ余裕ある表情で腕時計を見つめながら言った。

だが、運転席を丹念に調べていた警官が、頭上のボックスに入っていたティッシュの箱を取り出し、そして中身を全て出したところで、桐山の顔色が変わった。

ティッシュ箱の底に小さなビニールに入った白いものが出てくるのが、智にもはっきりとわかった。

もう一人の警官が、すぐに簡易検査キットを出し、桐山の目の前で使ってみせた。

すぐに色が変わり、陽性反応が出た。

覚醒剤だった。

桐山はその場で現行犯逮捕‥

智はその光景をただ、呆然と見つめるだけであったが、警官が近づいてきて、落ち着いた口調で

「恐れ入りますが、あなたも署までご同行願います。」

と、告げた。


頭が真っ白になるとは、まさにこの事を言う。

智は膝から崩れ落ちそうになりながら、腕を警察官に持たれ、パトカーに乗り込んだのだった。
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