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蟄居閉門
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真弥は一週間、智は二週間で退院して、自宅で静養する事になった。
二人共に相当なダメージがあったが、薬物投与をされていた期間が僅か一日で済んだのが奏功し、最悪の事態だけは免れた。
自宅療養については、美智香、ユウがそれぞれ献身的に面倒を見た。
特に美智香については、真弥がこうなってしまった事について、全て自分が悪いという自覚があり、真弥の母の真奈美にも土下座して泣いて謝った。
しかし、真奈美はそんな美智香を責めようとせず、優しい言葉をかけてくれたが、それが彼女にとっては余計に辛く、申し訳ない気持ちでいっぱいになったのだった。
「真弥君、ご飯食べれる?」
「あ、うん…ありがとう」
真弥は全身の虚脱感に襲われ、一日のほとんどを寝てすごしていたが、食事については、帰って来てからは少しずつ食べられるようになってきていた。
重い体を起こし、テーブルのところまで来ると、用意された遅めの昼食をゆっくり食べ始めた。
「あ、美味しい…」
真弥はそう言うと、美智香を見つめて笑って言った。
「食べられるところまででいいからね。」
「うん…」
真弥はしばらく食べ続けたが、やがて箸を置き、美智香を再び見つめた。
「ん、どうしたの?真弥君」
「みっちゃん…
僕は…
謝らなきゃいけないことがあって…」
「謝る?」
「うん…
監禁されてたとき、薬を打たれて…
トモさんと…してしまったんだ
それも何度も…」
「あ、その事ね…
それは仕方ないよ
あんな薬打たれたら…
そんな事より、私のせいで真弥君が酷い目に遭って…
本当に…ごめんなさい」
美智香は肩を震わせて泣き出した。
「みっちゃん、その事こそ気にしちゃダメだよ。
悪いのはアイツらじゃないか。
みっちゃんは何も悪くない…
みっちゃんが機転をきかせて動いてくれてなかったら僕は死んでいたかもしれない。」
「真弥君…」
「もう、僕らの人生を邪魔しようとする人間もいなくなったんだ。
これからまた、力を合わせて幸せに生きていこうよ。
ね?」
「うん、ありがとう
真弥君」
美智香はまた顔を覆って泣き、何度も頷いた。
真弥は、それから一週間休み、仕事に復帰した。
徐々にではあるが、これまでと変わらない日常生活を送れるようになり、気持ちを新たにする真弥だったが、それからも、フラッシュバックに悩まされる日々は続いた。
二人共に相当なダメージがあったが、薬物投与をされていた期間が僅か一日で済んだのが奏功し、最悪の事態だけは免れた。
自宅療養については、美智香、ユウがそれぞれ献身的に面倒を見た。
特に美智香については、真弥がこうなってしまった事について、全て自分が悪いという自覚があり、真弥の母の真奈美にも土下座して泣いて謝った。
しかし、真奈美はそんな美智香を責めようとせず、優しい言葉をかけてくれたが、それが彼女にとっては余計に辛く、申し訳ない気持ちでいっぱいになったのだった。
「真弥君、ご飯食べれる?」
「あ、うん…ありがとう」
真弥は全身の虚脱感に襲われ、一日のほとんどを寝てすごしていたが、食事については、帰って来てからは少しずつ食べられるようになってきていた。
重い体を起こし、テーブルのところまで来ると、用意された遅めの昼食をゆっくり食べ始めた。
「あ、美味しい…」
真弥はそう言うと、美智香を見つめて笑って言った。
「食べられるところまででいいからね。」
「うん…」
真弥はしばらく食べ続けたが、やがて箸を置き、美智香を再び見つめた。
「ん、どうしたの?真弥君」
「みっちゃん…
僕は…
謝らなきゃいけないことがあって…」
「謝る?」
「うん…
監禁されてたとき、薬を打たれて…
トモさんと…してしまったんだ
それも何度も…」
「あ、その事ね…
それは仕方ないよ
あんな薬打たれたら…
そんな事より、私のせいで真弥君が酷い目に遭って…
本当に…ごめんなさい」
美智香は肩を震わせて泣き出した。
「みっちゃん、その事こそ気にしちゃダメだよ。
悪いのはアイツらじゃないか。
みっちゃんは何も悪くない…
みっちゃんが機転をきかせて動いてくれてなかったら僕は死んでいたかもしれない。」
「真弥君…」
「もう、僕らの人生を邪魔しようとする人間もいなくなったんだ。
これからまた、力を合わせて幸せに生きていこうよ。
ね?」
「うん、ありがとう
真弥君」
美智香はまた顔を覆って泣き、何度も頷いた。
真弥は、それから一週間休み、仕事に復帰した。
徐々にではあるが、これまでと変わらない日常生活を送れるようになり、気持ちを新たにする真弥だったが、それからも、フラッシュバックに悩まされる日々は続いた。
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