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後悔
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「お母さん、冷蔵庫に飲み物が入ってないけど、買い置きある?」
ユウが台所の方から裕美に声をかけた。
「あ、ごめんなさい
買ってないわ
すぐに買ってくる」
裕美は慌てて立ち上がったが、ユウが制止した。
「大丈夫よ。
ワタシ買ってくるから。
南さんに久し振りに会いたいしね」
ユウはそう言うと、財布を自分のバッグから取り出した。
「ユウちゃん、ワタシも行くよ。」
「あ、ワタシ買ってきます。」
智とメグも声をかけたが、ユウは
「大丈夫。
酒屋さんのおばさんがね、ワタシが子供の時にすごく良くしてくれたのよ。
だから、その再会も含めて行ってくるよ。」
そう答えて、玄関の方に消えていった。
ユウが出ていくと、裕美は智とメグに頭を下げた。
「ごめんなさい。気が利かずに。
お酒くらい用意しとけって話ですよね」
と、恥ずかしそうに言った。
「いえ、ワタシ達が急にお邪魔したわけですし、本当にお気遣いなさらないように。」
智は恐縮して首を横に振った。
「でも、智さんのような人があの子と一緒に暮らしていただいている事を聞いて、内心ホッとしてるんです。」
「いえ、逆なんです。
ワタシがユウさんにお世話になりっぱなしで…」
「あの子は小さいときから女の子っぽくて、遊ぶのもお人形とかそういうのばかりで、仲のいいお友達もみんな女の子でした。
主人も私も、そういう事に無知で、優を矯正しようとしました。
そんなことしても何にもならないのに。
そのうち優は、私達に対し次第に心を閉ざすようになっていきました。」
「そうだったんですか…
ワタシがこんな風になったのは大人になってからなので、幼少期はそういったことはなかったですけど…
メグちゃんは同じような目に遭ったんじゃない?」
「はい。
ワタシの場合は、親もこういう生き方を認めてくれなかった事がとても辛かったのもありますし、学校でいじめられたのもかなりきつかったですね。
今は笑ってられますけど、当時は本当に死にたいって、いつも考えてました。」
メグは自分の幼少期から高校入学くらいまでの事を思い出しながら訥々と話した。
「そうだったんですね。
私も優の事を変だって思い込んで、小さい時はずっと男の子らしくさせようと躍起になってしまっていました。
今となっては反省の気持ちしかありません。」
「お母さま
それでも今はちゃんとユウさんの事を認めて下さってるんですよね?
世の中にはずっと許さないっていう親も沢山います。
それだけでも彼女の気持ちは救われていると思いますよ。」
智は、そう言って裕美を励ました。
ユウが台所の方から裕美に声をかけた。
「あ、ごめんなさい
買ってないわ
すぐに買ってくる」
裕美は慌てて立ち上がったが、ユウが制止した。
「大丈夫よ。
ワタシ買ってくるから。
南さんに久し振りに会いたいしね」
ユウはそう言うと、財布を自分のバッグから取り出した。
「ユウちゃん、ワタシも行くよ。」
「あ、ワタシ買ってきます。」
智とメグも声をかけたが、ユウは
「大丈夫。
酒屋さんのおばさんがね、ワタシが子供の時にすごく良くしてくれたのよ。
だから、その再会も含めて行ってくるよ。」
そう答えて、玄関の方に消えていった。
ユウが出ていくと、裕美は智とメグに頭を下げた。
「ごめんなさい。気が利かずに。
お酒くらい用意しとけって話ですよね」
と、恥ずかしそうに言った。
「いえ、ワタシ達が急にお邪魔したわけですし、本当にお気遣いなさらないように。」
智は恐縮して首を横に振った。
「でも、智さんのような人があの子と一緒に暮らしていただいている事を聞いて、内心ホッとしてるんです。」
「いえ、逆なんです。
ワタシがユウさんにお世話になりっぱなしで…」
「あの子は小さいときから女の子っぽくて、遊ぶのもお人形とかそういうのばかりで、仲のいいお友達もみんな女の子でした。
主人も私も、そういう事に無知で、優を矯正しようとしました。
そんなことしても何にもならないのに。
そのうち優は、私達に対し次第に心を閉ざすようになっていきました。」
「そうだったんですか…
ワタシがこんな風になったのは大人になってからなので、幼少期はそういったことはなかったですけど…
メグちゃんは同じような目に遭ったんじゃない?」
「はい。
ワタシの場合は、親もこういう生き方を認めてくれなかった事がとても辛かったのもありますし、学校でいじめられたのもかなりきつかったですね。
今は笑ってられますけど、当時は本当に死にたいって、いつも考えてました。」
メグは自分の幼少期から高校入学くらいまでの事を思い出しながら訥々と話した。
「そうだったんですね。
私も優の事を変だって思い込んで、小さい時はずっと男の子らしくさせようと躍起になってしまっていました。
今となっては反省の気持ちしかありません。」
「お母さま
それでも今はちゃんとユウさんの事を認めて下さってるんですよね?
世の中にはずっと許さないっていう親も沢山います。
それだけでも彼女の気持ちは救われていると思いますよ。」
智は、そう言って裕美を励ました。
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