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新生
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「そういうわけで、次の興行はミサトと美月にメインを務めさせます。
それでまた塩っぱい試合をしたら、すぐにその地位を剥奪しますがね。」
夕方になって道場に顔を出した久美子に、山本が今日行ったスパーリングの結果を報告していた。
「そうなのね。
今度は合同での興行になるし、楽しみだわね。
あの二人の成長ぶりを見るのが。」
久美子は、ニコッと笑ったが、やはり、心なしか元気がなかった。
「社長
それで、美香の容態は?」
「うん…
正直言って、芳しくないっていうのが本当のところ。」
「じゃあ、もう…」
「ええ。
レスラーとしての復帰は絶望的だって、病院の先生にはハッキリと言われたわ。
でも、ワタシはもう…
彼女に、もう一度自分の足で歩き、介助なしで生きられるようになって欲しいの。」
「やはり、そんなに悪い状態なんですね」
「そうね…
もう、ワタシの事もわからないし、別人のように痩せ細って…」
久美子は、途中で言葉が続かなくなり、落涙した。
「美香の親御さんは?」
「連絡したんだけど、もう絶縁したからって…」
「えっ、来てないんですか?」
「今回、あんな事に巻き込まれてしまって…
一部週刊誌やネットで美香ちゃんの本名や出身地などのプライベートな情報が晒されてしまって…
余計に、恥だって言ってて…」
「それは、美香が可哀想だ…」
「だから、せめてこの裁判だけには何としてでも勝って、メニーズ事務所をとことん追及するつもりよ。」
久美子は、依然として涙目だったが、ハッキリとした口調で、そう言い切ったのである。
それでまた塩っぱい試合をしたら、すぐにその地位を剥奪しますがね。」
夕方になって道場に顔を出した久美子に、山本が今日行ったスパーリングの結果を報告していた。
「そうなのね。
今度は合同での興行になるし、楽しみだわね。
あの二人の成長ぶりを見るのが。」
久美子は、ニコッと笑ったが、やはり、心なしか元気がなかった。
「社長
それで、美香の容態は?」
「うん…
正直言って、芳しくないっていうのが本当のところ。」
「じゃあ、もう…」
「ええ。
レスラーとしての復帰は絶望的だって、病院の先生にはハッキリと言われたわ。
でも、ワタシはもう…
彼女に、もう一度自分の足で歩き、介助なしで生きられるようになって欲しいの。」
「やはり、そんなに悪い状態なんですね」
「そうね…
もう、ワタシの事もわからないし、別人のように痩せ細って…」
久美子は、途中で言葉が続かなくなり、落涙した。
「美香の親御さんは?」
「連絡したんだけど、もう絶縁したからって…」
「えっ、来てないんですか?」
「今回、あんな事に巻き込まれてしまって…
一部週刊誌やネットで美香ちゃんの本名や出身地などのプライベートな情報が晒されてしまって…
余計に、恥だって言ってて…」
「それは、美香が可哀想だ…」
「だから、せめてこの裁判だけには何としてでも勝って、メニーズ事務所をとことん追及するつもりよ。」
久美子は、依然として涙目だったが、ハッキリとした口調で、そう言い切ったのである。
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