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揺らぎ
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ミサトは、珀を三階に案内した。
「ここは食堂兼休憩する場所ね。
どっちかって言うと、お相撲部屋のちゃんこを食べる雰囲気があるでしょ?
みんな畳に直に座って食べるんだよ。」
「へえ、すごいね」
「ワタシもちゃんこ番をする事もあるけど、お店から出前を取ることもあるの。
だから毎日やらなきゃいけないってこともないの。
そこまでキツくないわよ、ホント。
それに、ご飯作る時は、その時間帯は練習免除になるし、ちょっとラッキーな感もあるし。」
「わかる、その気持ち」
珀は笑って言った。
「じゃあ、次を案内するね。
奥は筋トレ室とシャワールームがあるの。」
奥の扉を開けると、筋トレマシーンなどが並べてあった。
「ねえ、ミサトちゃん」
「どうしたの?」
「NPWって施設が充実しすぎてない?
ワタシもチラッとしか他の団体の道場を見た事がないけど、ここの方が全てにおいて豪華だよ。」
「そうだね、ワタシもそう思う。」
「ニューハーフプロレスってそんなに儲かるの?」
「それはないと思う。
けっこう人気も出てきてて、盛り上がってはいるけど、これだけの道場を維持するほどは、とてもじゃないけど儲かってないよ。」
「だったら…」
「社長よ。
友谷社長」
「社長がどうかしたの?」
「ワタシもここに来て、そんなに経ってないから、詳しい事はよく知らないんだけど、聞いたところによると、友谷社長はすごい資産家で、収支を度外視して、どんどんお金をつぎ込んでくれてるみたいなの。」
「えっ、なんで…」
「なんかね、もう十分にお金を稼いだから、残りの人生は慈善事業に費やしたいって考えてるみたいで、ワタシらみたいな性同一性障害とかで悩んでる人のためになるような事をやりたいって。
学校をいじめられて、辞めたり引きこもりになったりした子達も支援してるらしいよ。」
「えっ、そんな事をしてくれてるの?」
「そう。
だから、ワタシは社長のためにも頑張って、このNPWをメジャーにしたいと思ってるの。
トップのミカさんも、他の先輩方もみんな同じ気持ちだと思うよ。
どうかな?
珀クンにも力を貸して欲しいんだけど、一緒に頑張ろ。」
ミサトの話は、珀の心を熱くした。
そして…
「ミサトちゃん…
ワタシもここに入らせて下さい。」
と、ハッキリと言った。
ようやく、決心がついたのだった。
「ここは食堂兼休憩する場所ね。
どっちかって言うと、お相撲部屋のちゃんこを食べる雰囲気があるでしょ?
みんな畳に直に座って食べるんだよ。」
「へえ、すごいね」
「ワタシもちゃんこ番をする事もあるけど、お店から出前を取ることもあるの。
だから毎日やらなきゃいけないってこともないの。
そこまでキツくないわよ、ホント。
それに、ご飯作る時は、その時間帯は練習免除になるし、ちょっとラッキーな感もあるし。」
「わかる、その気持ち」
珀は笑って言った。
「じゃあ、次を案内するね。
奥は筋トレ室とシャワールームがあるの。」
奥の扉を開けると、筋トレマシーンなどが並べてあった。
「ねえ、ミサトちゃん」
「どうしたの?」
「NPWって施設が充実しすぎてない?
ワタシもチラッとしか他の団体の道場を見た事がないけど、ここの方が全てにおいて豪華だよ。」
「そうだね、ワタシもそう思う。」
「ニューハーフプロレスってそんなに儲かるの?」
「それはないと思う。
けっこう人気も出てきてて、盛り上がってはいるけど、これだけの道場を維持するほどは、とてもじゃないけど儲かってないよ。」
「だったら…」
「社長よ。
友谷社長」
「社長がどうかしたの?」
「ワタシもここに来て、そんなに経ってないから、詳しい事はよく知らないんだけど、聞いたところによると、友谷社長はすごい資産家で、収支を度外視して、どんどんお金をつぎ込んでくれてるみたいなの。」
「えっ、なんで…」
「なんかね、もう十分にお金を稼いだから、残りの人生は慈善事業に費やしたいって考えてるみたいで、ワタシらみたいな性同一性障害とかで悩んでる人のためになるような事をやりたいって。
学校をいじめられて、辞めたり引きこもりになったりした子達も支援してるらしいよ。」
「えっ、そんな事をしてくれてるの?」
「そう。
だから、ワタシは社長のためにも頑張って、このNPWをメジャーにしたいと思ってるの。
トップのミカさんも、他の先輩方もみんな同じ気持ちだと思うよ。
どうかな?
珀クンにも力を貸して欲しいんだけど、一緒に頑張ろ。」
ミサトの話は、珀の心を熱くした。
そして…
「ミサトちゃん…
ワタシもここに入らせて下さい。」
と、ハッキリと言った。
ようやく、決心がついたのだった。
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