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ミカがこのNPWの看板レスラーとなってから、美しさを第一として、その次に強さ、そして三番目に魅せる技というものに重点を置いてきた。
何年も前に如恵留と理亜夢から空手を教わり、かなり上達していたが、プロレスにおいての空手の技は、派手なもの…
たとえば後ろ回し蹴りなど以外は、ほぼ封印していた。
下段回し蹴りなど、相手にダメージを与える効果はあるが、地味なものは自分のプロレスにそぐわないと思っていたからだった。
しかし、ブックなしで臨んだこの熊子戦では、捕まったら負けが決まってしまうほどの体格差があったので、なんとか打撃技で凌ごうと必死になっていた。
それ故に、下段回し蹴りなどを多用し、少し客が退屈するような展開もやむなしと思い、熊子から1.5mほど離れたところに立ち、牽制を続けた。
膝裏に何発も蹴りを入れ、腹にも前蹴りを入れるミカに、熊子は真っ向から受け止め、痛い顔一つせず、両手を体の前に出しながら、ミカを睨みつけた。
ミカは、目を離さないようにしながら、間合いを測っていたが、熊子に集中しながらも、一方で会場の空気を感じ取った。
せっかく自分の試合の前まで盛り上がっていたのに、塩っぱい試合をしているがために、一気に熱が冷めてきている。
ミカは、メインを張っている者として、このままではいけないと思い始めていた。
「あーっ、ヤバい。
ミカちゃん、動いちゃうよ。」
ミカの表情を見て、サオリはこの後の展開がどうなるか、容易に想像出来た。
「えっ、まさか…」
アキが驚いた様子で、横を向くと
「我慢できないんだよ、ミカちゃんは…」
サオリは諦めた様子で言い、ため息をついた。
サオリの言葉通り、この膠着した状況を打開すべく、ミカは覚悟を決めた。
自ら熊子の反対側のロープまで走ると、その反動を利用して、勢いよく戻ってきた。
そして、タイミングよく飛び上がると、高い打点のドロップキックを繰り出した。
熊子の胸の上部にクリーンヒットさせる事に成功したが、熊子は一歩下がるも、全く倒れず、それどころか、ついにミカとの間合いを完全に詰める事が出来た。
熊子はミカの髪の毛を掴み、無理やり立たせると体格差を活かして、その太い腕でミカを包み込むように抱きしめた。
もちろん殺意を持った抱擁、ベアハッグとして…
「ああっ!」
ミカの苦しそうな声が会場全体に響き渡った。
何年も前に如恵留と理亜夢から空手を教わり、かなり上達していたが、プロレスにおいての空手の技は、派手なもの…
たとえば後ろ回し蹴りなど以外は、ほぼ封印していた。
下段回し蹴りなど、相手にダメージを与える効果はあるが、地味なものは自分のプロレスにそぐわないと思っていたからだった。
しかし、ブックなしで臨んだこの熊子戦では、捕まったら負けが決まってしまうほどの体格差があったので、なんとか打撃技で凌ごうと必死になっていた。
それ故に、下段回し蹴りなどを多用し、少し客が退屈するような展開もやむなしと思い、熊子から1.5mほど離れたところに立ち、牽制を続けた。
膝裏に何発も蹴りを入れ、腹にも前蹴りを入れるミカに、熊子は真っ向から受け止め、痛い顔一つせず、両手を体の前に出しながら、ミカを睨みつけた。
ミカは、目を離さないようにしながら、間合いを測っていたが、熊子に集中しながらも、一方で会場の空気を感じ取った。
せっかく自分の試合の前まで盛り上がっていたのに、塩っぱい試合をしているがために、一気に熱が冷めてきている。
ミカは、メインを張っている者として、このままではいけないと思い始めていた。
「あーっ、ヤバい。
ミカちゃん、動いちゃうよ。」
ミカの表情を見て、サオリはこの後の展開がどうなるか、容易に想像出来た。
「えっ、まさか…」
アキが驚いた様子で、横を向くと
「我慢できないんだよ、ミカちゃんは…」
サオリは諦めた様子で言い、ため息をついた。
サオリの言葉通り、この膠着した状況を打開すべく、ミカは覚悟を決めた。
自ら熊子の反対側のロープまで走ると、その反動を利用して、勢いよく戻ってきた。
そして、タイミングよく飛び上がると、高い打点のドロップキックを繰り出した。
熊子の胸の上部にクリーンヒットさせる事に成功したが、熊子は一歩下がるも、全く倒れず、それどころか、ついにミカとの間合いを完全に詰める事が出来た。
熊子はミカの髪の毛を掴み、無理やり立たせると体格差を活かして、その太い腕でミカを包み込むように抱きしめた。
もちろん殺意を持った抱擁、ベアハッグとして…
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ミカの苦しそうな声が会場全体に響き渡った。
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