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フロイライン

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お悩み解消

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「先生」

いつもは、女性ホルモンの注射を打つだけで何も診察等は受けない美月だったが、その日は注射の前に、医師の山下に相談をしていた。


「はいはい。
どうしたんですか?美月ちゃん。」


「先生、この胸のことなんですけど」


「本当に良かったね。
巨乳になれて。ウチに来るニューハーフの中で、美月ちゃんが一番大きいんじゃないかなあ。

まさに奇跡だよ。」


「それはワタシも嬉しいんですが、先生もご存知のように、ワタシの職業はプロレスラーなんです。

こんなに胸が大きいと、邪魔っていうか動きにくいっていうか…」


「そうなの?

もったいないなあ。他のニューハーフ達に聞かれたら怒られるよ。

それに、アレでしょ。
美月ちゃんて、巨乳美人レスラーとして売り出してもらってるんでしょ?」


「それは、はい…
ワタシのような新人で、力を入れてもらえてるのは本当に有難いことなんですが…
本業のプロレスに支障が出てしまって…」


「まあ、元々あったもんじゃないし、急におっぱいが膨らんで、戸惑いもあると思うけど、上手く付き合っていかないとしゃあないんじゃない?

スクール水着みたいにピタッとしたコスチュームでやるしかないじゃん?」


山下はあくまでも現状をポジティブに考えるように言った。


「先生、何か方法はないんでしょうか。」


「うーん…ないね。

キミの体は睾丸がないから、女性ホルモンの投与はずっと続けていかなければならない。
勿論、睾丸のある人に比べたら、注射の間隔は少し長めに取ってもいいけど。
それでも定期的に接種をしないと色々と弊害が出てくるからねえ。」


「そうですか…
やっぱり改善方法はないんですね。
この体と付き合ってくしかないのか。」


「まあ、そうだね。
でも、そんなキミの体を羨ましいと思う人達は山ほどいるよ。
それに可愛いしね。
僕もファンの一人として応援してるから頑張りなさい。」


「わかりました。
ありがとうございます

先生」


美月は礼を述べ、いつものようにホルモン注射を打ってもらい、診察室を出た。


そして、支払いを終えて病院を出ると、既に終わっていたミサトが待っていた。


「遅かったわね。」


「あ、ごめん

ちょっと先生に相談してて」


「そうなんだ。
注射だけなのに、なんで先生の診察受けるのかって思ってたのよ。
いつもは看護士さんに打ってもらって終わりなのに。

相談て胸のこと?」


「うん。そう」


「やっぱ、どうにもならないって。」


「まあ、そうだろうね。
巨乳すぎる女性が手術して胸を小さくするってのを聞いた事があるけど、ワタシらニューハーフは、少しでも胸を大きくしたいって人ばっかだからね。」

ミサトは優しげな表情で言うと、美月の肩に手を置いた。
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