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骨
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「俊夫ちゃん
わざわざこんなところまで私を呼び出すくらいなんだから、よっぽどの事があったんでしょうね?」
芙美子は、そう言うと、石田に鋭い視線を送った。
「ええ、まあ…
ところで、こちらのお嬢さんは?」
やはり、零の事が気になったのか、石田は零と芙美子の関係性について、説明を求めた。
「私の孫よ。
お嬢さんかどうかは置いといて、れっきとした後継者です。」
「こんにちは」
零はバツが悪そうにしながらも、頭を下げて挨拶をした。
「こちらこそ、よろしくね。
そうでしたか。
こんな有望な後継者がいるとは。
二階堂家の未来もまだまだ安泰ですな。」
「まあね。
では、本題に入りましょうか。」
芙美子に促され、石田は、隣に座る秘書の田沼に視線で合図を送った。
田沼は頷き、少し前に乗り出して、話し始めた。
「実は、この度の衆議院選挙で、我が党は負けるべくして負けたんですが…」
「それはそうね。
告示前におかしな事を言い出したり、まるで誰かに操られてるのかって思ったわ。」
「ええ、まさにそうなんです。
石田総理は、或る人物に脅され、選挙で大敗することを約束させられたんです。」
「ふーん
でも、アンタら政治家って、選挙に勝つ事が最優先で、公約なんて通ってしまえば平気で反故にしちゃうでしょ?
それなのに、第三者の命令で選挙に負けるのを承諾したなんて、ちょっと信じられないわね。」
「たしかに、それはそうなんですが…」
田沼が口籠ると、そこからは
石田がバトンタッチした。
「芙美子さん
お恥ずかしい話ですが、私はいわゆるハニートラップに引っ掛かりましてねえ。
少しまずいことになっているんです。」
「ホント、男ってバカね。
アンタみたいなブサイクがさあ、いくら金と地位があるからって、ビビるくらいの美人が寄ってくるわけないじゃない。
いい加減に中国のやり方をわかりなさいよ。」
「…
すいません
でも、私が引っ掛かったのは、中国のハニトラではなく、北朝鮮のハニトラなんです。」
「北の?」
「ええ。」
「まあ、私の提唱した東アジア版NATOの件など、色々と向こうの癪に障ることが多かったらしく、選挙公約の変更と、方針転換を迫られ、受諾した結果、衆院選において、歴史的な大惨敗を喫したってわけです。」
「それは酷い話ね。俊夫ちゃん、あなた国賊じゃない。
あなたのせいで党が分裂の危機を迎えたってことね。」
「お恥ずかしいかぎりで…」
「で、そのハニートラップを仕掛けた人に呪いをかけてっていう話?」
石田の表情が少しだけ固まった。
わざわざこんなところまで私を呼び出すくらいなんだから、よっぽどの事があったんでしょうね?」
芙美子は、そう言うと、石田に鋭い視線を送った。
「ええ、まあ…
ところで、こちらのお嬢さんは?」
やはり、零の事が気になったのか、石田は零と芙美子の関係性について、説明を求めた。
「私の孫よ。
お嬢さんかどうかは置いといて、れっきとした後継者です。」
「こんにちは」
零はバツが悪そうにしながらも、頭を下げて挨拶をした。
「こちらこそ、よろしくね。
そうでしたか。
こんな有望な後継者がいるとは。
二階堂家の未来もまだまだ安泰ですな。」
「まあね。
では、本題に入りましょうか。」
芙美子に促され、石田は、隣に座る秘書の田沼に視線で合図を送った。
田沼は頷き、少し前に乗り出して、話し始めた。
「実は、この度の衆議院選挙で、我が党は負けるべくして負けたんですが…」
「それはそうね。
告示前におかしな事を言い出したり、まるで誰かに操られてるのかって思ったわ。」
「ええ、まさにそうなんです。
石田総理は、或る人物に脅され、選挙で大敗することを約束させられたんです。」
「ふーん
でも、アンタら政治家って、選挙に勝つ事が最優先で、公約なんて通ってしまえば平気で反故にしちゃうでしょ?
それなのに、第三者の命令で選挙に負けるのを承諾したなんて、ちょっと信じられないわね。」
「たしかに、それはそうなんですが…」
田沼が口籠ると、そこからは
石田がバトンタッチした。
「芙美子さん
お恥ずかしい話ですが、私はいわゆるハニートラップに引っ掛かりましてねえ。
少しまずいことになっているんです。」
「ホント、男ってバカね。
アンタみたいなブサイクがさあ、いくら金と地位があるからって、ビビるくらいの美人が寄ってくるわけないじゃない。
いい加減に中国のやり方をわかりなさいよ。」
「…
すいません
でも、私が引っ掛かったのは、中国のハニトラではなく、北朝鮮のハニトラなんです。」
「北の?」
「ええ。」
「まあ、私の提唱した東アジア版NATOの件など、色々と向こうの癪に障ることが多かったらしく、選挙公約の変更と、方針転換を迫られ、受諾した結果、衆院選において、歴史的な大惨敗を喫したってわけです。」
「それは酷い話ね。俊夫ちゃん、あなた国賊じゃない。
あなたのせいで党が分裂の危機を迎えたってことね。」
「お恥ずかしいかぎりで…」
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石田の表情が少しだけ固まった。
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