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恋のチカラ
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「奢りたいのは山々なんだけど、今お金ないのよ。
タマの手術代とかで、出ていく方が大きくて。」
「いいよ。そんなの」
海斗は、ハンバーガーの乗ったトレイを持ち、零の向かい側に座った。
「それで、もう痛くないのかよ。」
「うん。かなりマシになってきた。
手術の後は何日もきつかったけどね。」
「ふーん
で、タマ取って、やっぱニューハーフにでもなるんか?
まあ、既に見た目はそうなんだけど。」
「ニューハーフは仕事にはしないよ。
仕事は家業を継ぐから。」
「占い師を?」
「うん…
まあ、そんなとこだね。」
「占い師か。
安定しねえ仕事だな。
生活していけてんのかよ。」
「言っとくけどさあ、ウチの家ってもう1000年続いてんだよ、ずっと同じ仕事で。」
「へえ、そうなん。
そりゃすげえな。
その割にはお前の家の占いって無名じゃね?」
海斗は、ハンバーガーを頬張りながら指摘をした。
「ウチは宣伝とかしないし、メディアにも一切出ないから。
それでも、名前聞いたらビックリするようなお客さんが何人も来てんだよ。」
「えっ、誰?
一人だけ教えて?」
海斗が詰め寄ると、零はコーラを一口飲みながら、周りをキョロキョロと見渡した。
そして、徐に海斗に顔を近づけ
「総理大臣の石田俊夫」
と、小声で言った。
「えっ、ウソ
マジ?」
「うん。
おばあちゃんの大切な顧客だよ。」
「総理大臣が占いをなあ。
でも選挙に負けてんじゃん。」
「違うよ。
選挙の占いを頼んできたわけじゃないし。
ウチに依頼があったのは、選挙の後だよ、後」
「ふーん…」
海斗は質問をしておいて、興味を失ったのか、気のない返事をした。
「ワタシもおばあちゃんみたいになりたいから。
頑張って修行しようっと。
…
あっ」
零はそう言うと、思わず声を上げた。
「なんだなんだ!
どうした?」
「海斗、ワタシに惚れないでね。」
「はあ?」
「ワタシ、修行中の身で、恋愛禁止なのよ。
だから…」
「なんだよ、それ
アイドルグループか、お前は?」
「ちがうの。
海斗に惚れられたら、ワタシも絶対心が揺らいじゃうから…
そうなると、ウチの仕事にとってはあんまり良くない結果を招く事になるらしいの。」
「あー、そんなの心配ないよ。
安心しろ。
俺はフツーの女子が好きだし。」
「へえ、何か自分がモテる風な事言ってるけど」
「うるせー
俺は後半追い込み型さ。」
海斗がそう言うと、零はニヤッと笑い、またコーラを飲んだ。
タマの手術代とかで、出ていく方が大きくて。」
「いいよ。そんなの」
海斗は、ハンバーガーの乗ったトレイを持ち、零の向かい側に座った。
「それで、もう痛くないのかよ。」
「うん。かなりマシになってきた。
手術の後は何日もきつかったけどね。」
「ふーん
で、タマ取って、やっぱニューハーフにでもなるんか?
まあ、既に見た目はそうなんだけど。」
「ニューハーフは仕事にはしないよ。
仕事は家業を継ぐから。」
「占い師を?」
「うん…
まあ、そんなとこだね。」
「占い師か。
安定しねえ仕事だな。
生活していけてんのかよ。」
「言っとくけどさあ、ウチの家ってもう1000年続いてんだよ、ずっと同じ仕事で。」
「へえ、そうなん。
そりゃすげえな。
その割にはお前の家の占いって無名じゃね?」
海斗は、ハンバーガーを頬張りながら指摘をした。
「ウチは宣伝とかしないし、メディアにも一切出ないから。
それでも、名前聞いたらビックリするようなお客さんが何人も来てんだよ。」
「えっ、誰?
一人だけ教えて?」
海斗が詰め寄ると、零はコーラを一口飲みながら、周りをキョロキョロと見渡した。
そして、徐に海斗に顔を近づけ
「総理大臣の石田俊夫」
と、小声で言った。
「えっ、ウソ
マジ?」
「うん。
おばあちゃんの大切な顧客だよ。」
「総理大臣が占いをなあ。
でも選挙に負けてんじゃん。」
「違うよ。
選挙の占いを頼んできたわけじゃないし。
ウチに依頼があったのは、選挙の後だよ、後」
「ふーん…」
海斗は質問をしておいて、興味を失ったのか、気のない返事をした。
「ワタシもおばあちゃんみたいになりたいから。
頑張って修行しようっと。
…
あっ」
零はそう言うと、思わず声を上げた。
「なんだなんだ!
どうした?」
「海斗、ワタシに惚れないでね。」
「はあ?」
「ワタシ、修行中の身で、恋愛禁止なのよ。
だから…」
「なんだよ、それ
アイドルグループか、お前は?」
「ちがうの。
海斗に惚れられたら、ワタシも絶対心が揺らいじゃうから…
そうなると、ウチの仕事にとってはあんまり良くない結果を招く事になるらしいの。」
「あー、そんなの心配ないよ。
安心しろ。
俺はフツーの女子が好きだし。」
「へえ、何か自分がモテる風な事言ってるけど」
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