pretty preschool teacher

フロイライン

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Uターンラッシュ

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遥の帰省は終わりを迎え、東京に帰る日を迎えた。

「それじゃあお母さん、ワタシ
そろそろ帰るけえ…

体には気をつけてね。」


「ありがとう、遥。
あんたの方こそ体に気をつけるのよ。
離れて住んでるから、すぐには駆けつけられんし、その点がすごく心配よ。」


「それはお互い様よ。」


そう言うと、遥は荷物を置き、母にハグをした。


「遥、お相手の男性によろしくね。」


「うん。
良ちゃんはすごくいい人だから、多分お母さんに会いたいって言ってくれると思う。」


「えっ

なんか、緊張してきたわ。」


奈津子はそう言って笑った。


「あ、もうバスの時間よ。
早よ出ないと」


壁掛けの時計を見て奈津子が言うと、遥は頷いて、荷物を再び持ち、靴を履いた。


「バス停まで一緒に行くわ」

奈津子も荷物を一つ持ち、バス停まで一緒に来てくれた。


「遥、東京での生活は順調そうで安心したけど、もし嫌なことがあったり、辛いって思ったら、いつでも家に帰ってくるのよ。」


「うん。
ありがとうお母さん。」


涙脆い遥は、母の言葉に泣きながら感謝した。





バスがやってきた。

遥は、母き持ってもらっていた荷物を受け取ると、バスに乗り込んだ。

三列目の窓際に座った遥は、バス停で手を振って見送る母に向かって、自分もまた手を振った。

バスが走り出しても、母はずっと手を振り続けていた。


バスが左折し、母の姿が見えなくなると、ようやく椅子にもたれかかり、前を向いた。


性別を変えて生きていく事になった自分を、変わらぬ愛情で出迎えてくれた母には、感謝の気持ちしかなく、こうして帰るべき場所がいつでもあるという事実に、幸せを感じた。



今度ここに帰ってくる時は、良太と俊斗と三人で来たい…

遥は、そんな淡い期待を胸に、窓の外に映る地元の街並みを見つめていた。


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