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統一
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「えらい警官の数やな。」
車の後部座席に座る神里浩輔は、警戒にあたる警察官の姿を見て、ポツリと呟いた。
「それにしてもアニキ
今の時代、ヤクザの襲名披露や言うて、こないに警戒せなあかんもんでっしゃろか。
もう、抗争なんて二十年も起きてへんのやさかい。」
神里の舎弟にあたる岬健輔は、運転しながらそう言うと、ルームミラーで後部座席の神里を見た。
「健輔
とはいえ、今やウチの組…
上本組は、日本一のヤクザ組織や。
そこの組長が引退し、新しいもんが襲名するとなったら、警察もマスコミも騒がしくなるのはしゃあない事やろ。」
「まあ、そうでっけど。
それに、今度の組長は若くて綺麗な女性やいうんやから、マスコミとしても格好のネタになるでしょうね。」
「姐さんは大したもんやで。
あの若さで、かなり前からオヤジに代わって組を切り盛りしてたんや。
組のトップになるのに関しても、誰もが悪う言う者はおれへん。」
「すごいでんな。」
「お前は知らんやろうけどな
姐さんは、オヤジにとっては二番目の妻でな。
オヤジが先妻に死なれてしもてなあ。
えらい落ち込みようやったんやけど、何年かして再婚した言うて、ワシらに紹介されたんが、今の姐さんや。
あのときはホンマにびっくりしたなあ。」
「何がびっくりしたんでっか?」
「そら、おまえ…
あまりにもそっくりやったからやないか。
姐さんと亡くなられた奥さんがな。」
「ホンマでっか!
そんなに似てたんでっか。」
「ああ。
年齢は姐さんのほうが遥かに若いが、とにかく似てたんや。
瓜二つ言うんは、あーいうのを言うんやろな。」
「へえ。
てことは、二人共超べっぴんさんて事でっか。
姐さんて、めちゃくちゃ美人ですがな。」
「ゲスい事を言うな。
まあ、気持ちはわからんでもないがな。
それにしても、オヤジはすげえよな。
姐さんて、まだ二十代だぞ。二十六だったか…
てことは、親父と付き合い始めたときって十八くらいやったんとちゃうか。
これって、犯罪にならへんか。」
「ひえっ
オヤジの事やから、ヤクザパワーを最大限に発揮して、脅したんとちゃいまっか。」
「おい、お前
滅多な事を言うもんやないぞ。
いらん事言う奴は長生き出来へん。
それだけは言うといたる。」
「すんません
調子に乗りすぎてしまいました。…」
「ほら、着いたぞ。
車から降りたら、もう黙っとけよ。」
「はい…」
二人は、襲名披露パーティー会場があるホテルに到着し、中に入っていった。
車の後部座席に座る神里浩輔は、警戒にあたる警察官の姿を見て、ポツリと呟いた。
「それにしてもアニキ
今の時代、ヤクザの襲名披露や言うて、こないに警戒せなあかんもんでっしゃろか。
もう、抗争なんて二十年も起きてへんのやさかい。」
神里の舎弟にあたる岬健輔は、運転しながらそう言うと、ルームミラーで後部座席の神里を見た。
「健輔
とはいえ、今やウチの組…
上本組は、日本一のヤクザ組織や。
そこの組長が引退し、新しいもんが襲名するとなったら、警察もマスコミも騒がしくなるのはしゃあない事やろ。」
「まあ、そうでっけど。
それに、今度の組長は若くて綺麗な女性やいうんやから、マスコミとしても格好のネタになるでしょうね。」
「姐さんは大したもんやで。
あの若さで、かなり前からオヤジに代わって組を切り盛りしてたんや。
組のトップになるのに関しても、誰もが悪う言う者はおれへん。」
「すごいでんな。」
「お前は知らんやろうけどな
姐さんは、オヤジにとっては二番目の妻でな。
オヤジが先妻に死なれてしもてなあ。
えらい落ち込みようやったんやけど、何年かして再婚した言うて、ワシらに紹介されたんが、今の姐さんや。
あのときはホンマにびっくりしたなあ。」
「何がびっくりしたんでっか?」
「そら、おまえ…
あまりにもそっくりやったからやないか。
姐さんと亡くなられた奥さんがな。」
「ホンマでっか!
そんなに似てたんでっか。」
「ああ。
年齢は姐さんのほうが遥かに若いが、とにかく似てたんや。
瓜二つ言うんは、あーいうのを言うんやろな。」
「へえ。
てことは、二人共超べっぴんさんて事でっか。
姐さんて、めちゃくちゃ美人ですがな。」
「ゲスい事を言うな。
まあ、気持ちはわからんでもないがな。
それにしても、オヤジはすげえよな。
姐さんて、まだ二十代だぞ。二十六だったか…
てことは、親父と付き合い始めたときって十八くらいやったんとちゃうか。
これって、犯罪にならへんか。」
「ひえっ
オヤジの事やから、ヤクザパワーを最大限に発揮して、脅したんとちゃいまっか。」
「おい、お前
滅多な事を言うもんやないぞ。
いらん事言う奴は長生き出来へん。
それだけは言うといたる。」
「すんません
調子に乗りすぎてしまいました。…」
「ほら、着いたぞ。
車から降りたら、もう黙っとけよ。」
「はい…」
二人は、襲名披露パーティー会場があるホテルに到着し、中に入っていった。
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