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後悔
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現在
「アンタねえ、いつまでそうしてるつもり?」
母の麻美に叱られた望は、その日も、昼間だというのにパジャマ姿で、だらけた生活をしていた。
「いつまでって、出来たら永遠に。」
「まあ、呆れた。
そんな事より、今日は佐竹さんが来るんでしょ?」
「あ、忘れてた!」
望は、ベッドから飛び起きると、部屋を出ていった。
そして、洗面所の鏡の前に立つと、ボサボサの長い髪を整え、歯磨きをした。
顔を洗って部屋に戻ってきた望は、着ていたスウェットを脱ぎ捨て、服を手に取って着替え始めた。
麻美はまた呆れた表情になり
「ねえ、ブラジャーくらい着けなさい。」
と、ノーブラで服を着ようとした望を窘めた。
「いいよ。そんなの着けなくても。」
望はそんな母の話には耳を傾けず、あっという間に着替えを終えた。
勿論ノーブラのままで。
三十分後、約束の時間通り、佐竹が家にやってきた。
佐竹正毅は、年齢三十九歳
ガッチリとした体格に相応しい、ワイルドな容貌をしていた。
望の部屋に通された佐竹は、望の前に腰掛けると、すぐに話し始めた。
「早川
体調はどうだ?」
「サイアクっす。」
「そうか…まだ本調子にならないか。」
「はい。」
「聞いてると思うが、お前がその気なら、いつでも戻ってきていいんだぞ。
ちゃんと席は残してある。」
「ありがとうございます…
でも、今の自分の状況では、なかなか…」
「そうか。
お前の辛い気持ちも勿論わかるが…
一生部屋の中に閉じ籠ってるわけにもいかんだろ。」
「それはそうですけど…」
「佐々木君の事は聞いてるか?」
「あ、いえ…」
「彼女も全然ダメらしい。
社会復帰出来る目処も立ってないそうだ。」
「そうですか…」
「だが、お前は違う。
復帰しようと思えばいつでも出来るじゃないか。」
「…」
「それに、もう一つ、情報が入ったから言っておく。」
「動き出したぞ
大友が…」
「えっ!
大友って、あの大友賢の事ですか?」
「ああ。
上本組のトップが交代するタイミングで何か仕掛けてくるって噂だ。」
「佐竹さん…
自分はくだらないヤクザ同士の抗争なんてどうでもいいです。
ただ、大友だけは許せないです。
アイツらが自分や佐々木さんにした事に対し、必ず報いを受けさせます!
やっぱり、復帰させて下さい!」
「ああ。そう言うと思ってたぜ。」
「また佐竹さんとコンビを組めるんですね」
「…
あ、いや…」
佐竹は、先ほどの勢いを失くしてしまった。
そして、しばらく間を置いて話し始めた。
「早川
お前は復帰しても組織犯罪対策部には戻れない。
生活安全課の所属となる。」
「えっ…」
望は、その言葉を聞いて固まってしまった。
「アンタねえ、いつまでそうしてるつもり?」
母の麻美に叱られた望は、その日も、昼間だというのにパジャマ姿で、だらけた生活をしていた。
「いつまでって、出来たら永遠に。」
「まあ、呆れた。
そんな事より、今日は佐竹さんが来るんでしょ?」
「あ、忘れてた!」
望は、ベッドから飛び起きると、部屋を出ていった。
そして、洗面所の鏡の前に立つと、ボサボサの長い髪を整え、歯磨きをした。
顔を洗って部屋に戻ってきた望は、着ていたスウェットを脱ぎ捨て、服を手に取って着替え始めた。
麻美はまた呆れた表情になり
「ねえ、ブラジャーくらい着けなさい。」
と、ノーブラで服を着ようとした望を窘めた。
「いいよ。そんなの着けなくても。」
望はそんな母の話には耳を傾けず、あっという間に着替えを終えた。
勿論ノーブラのままで。
三十分後、約束の時間通り、佐竹が家にやってきた。
佐竹正毅は、年齢三十九歳
ガッチリとした体格に相応しい、ワイルドな容貌をしていた。
望の部屋に通された佐竹は、望の前に腰掛けると、すぐに話し始めた。
「早川
体調はどうだ?」
「サイアクっす。」
「そうか…まだ本調子にならないか。」
「はい。」
「聞いてると思うが、お前がその気なら、いつでも戻ってきていいんだぞ。
ちゃんと席は残してある。」
「ありがとうございます…
でも、今の自分の状況では、なかなか…」
「そうか。
お前の辛い気持ちも勿論わかるが…
一生部屋の中に閉じ籠ってるわけにもいかんだろ。」
「それはそうですけど…」
「佐々木君の事は聞いてるか?」
「あ、いえ…」
「彼女も全然ダメらしい。
社会復帰出来る目処も立ってないそうだ。」
「そうですか…」
「だが、お前は違う。
復帰しようと思えばいつでも出来るじゃないか。」
「…」
「それに、もう一つ、情報が入ったから言っておく。」
「動き出したぞ
大友が…」
「えっ!
大友って、あの大友賢の事ですか?」
「ああ。
上本組のトップが交代するタイミングで何か仕掛けてくるって噂だ。」
「佐竹さん…
自分はくだらないヤクザ同士の抗争なんてどうでもいいです。
ただ、大友だけは許せないです。
アイツらが自分や佐々木さんにした事に対し、必ず報いを受けさせます!
やっぱり、復帰させて下さい!」
「ああ。そう言うと思ってたぜ。」
「また佐竹さんとコンビを組めるんですね」
「…
あ、いや…」
佐竹は、先ほどの勢いを失くしてしまった。
そして、しばらく間を置いて話し始めた。
「早川
お前は復帰しても組織犯罪対策部には戻れない。
生活安全課の所属となる。」
「えっ…」
望は、その言葉を聞いて固まってしまった。
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