79 / 226
間眠
しおりを挟む
一台の車が繁華街のど真ん中に停まった。
助手席の男が慌てて後ろに回り込み、ドアを開けると、そこから一人の男が出てきた。
細身で長身、年齢は四十くらいか。
「お疲れ様です。
さあ、こちらへ」
男は出迎えの者に案内され、目の前にあるビルに入っていった。
「若、お疲れ様です」
中に入ると、志賀が待っており、若と呼ばれた男に深々と一礼をした。
「志賀、色々すまんかったな。」
「いえ。
若の方こそ、色々ご不便な生活をさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした。
しかし、ようやくです。
ようやく、新生大友組を始動させる事ができます。」
「ああ。
さすがに、親父があんな事件を起こしてしもたがために、これまでずっと看板も上げれずに、地下で生きる事を余儀なくされてきた。
それも二十年もの長きに渡ってな。
表舞台に立てんということが、どれだけのものか、ほんまに思い知らされたよ。」
「そうですね…」
「では、的の現況を聞いておこうか。」
大友がそう言うと、志賀は頷き、一歩前に出た。
「先ずは、上本組ですが…
上本秀和が病気になり、最近、その妻の翔子が後継者として襲名しました。」
「フッ、女だてらに大変やな。」
「我々が拐っていた男女の刑事二人ですが、女の方は、ヤクの打ちすぎで完全に壊れてしまい、現在も安田病院に入院したままです。」
「なんや、ウチのが入ってるのと同じところやないか。
次行った時、顔出したらなあかんな。」
「ご冗談を。
もう一人の早川望につきましては、最近現場復帰したようです。」
「現場復帰て、警察にか?」
「はい。
女性刑事として。」
「まあ、あの早川って刑事は、こっちが手術する前の段階から既に綺麗な顔してたしな。
女として生きる事になっても十分通用するやろ。」
「そして、最大の的である、岡田未来、新田薫、松山亮輔ですが…」
志賀がその名前を口にした瞬間、大友の表情が一変した。
助手席の男が慌てて後ろに回り込み、ドアを開けると、そこから一人の男が出てきた。
細身で長身、年齢は四十くらいか。
「お疲れ様です。
さあ、こちらへ」
男は出迎えの者に案内され、目の前にあるビルに入っていった。
「若、お疲れ様です」
中に入ると、志賀が待っており、若と呼ばれた男に深々と一礼をした。
「志賀、色々すまんかったな。」
「いえ。
若の方こそ、色々ご不便な生活をさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした。
しかし、ようやくです。
ようやく、新生大友組を始動させる事ができます。」
「ああ。
さすがに、親父があんな事件を起こしてしもたがために、これまでずっと看板も上げれずに、地下で生きる事を余儀なくされてきた。
それも二十年もの長きに渡ってな。
表舞台に立てんということが、どれだけのものか、ほんまに思い知らされたよ。」
「そうですね…」
「では、的の現況を聞いておこうか。」
大友がそう言うと、志賀は頷き、一歩前に出た。
「先ずは、上本組ですが…
上本秀和が病気になり、最近、その妻の翔子が後継者として襲名しました。」
「フッ、女だてらに大変やな。」
「我々が拐っていた男女の刑事二人ですが、女の方は、ヤクの打ちすぎで完全に壊れてしまい、現在も安田病院に入院したままです。」
「なんや、ウチのが入ってるのと同じところやないか。
次行った時、顔出したらなあかんな。」
「ご冗談を。
もう一人の早川望につきましては、最近現場復帰したようです。」
「現場復帰て、警察にか?」
「はい。
女性刑事として。」
「まあ、あの早川って刑事は、こっちが手術する前の段階から既に綺麗な顔してたしな。
女として生きる事になっても十分通用するやろ。」
「そして、最大の的である、岡田未来、新田薫、松山亮輔ですが…」
志賀がその名前を口にした瞬間、大友の表情が一変した。
4
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる