タイは若いうちに行け

フロイライン

文字の大きさ
94 / 332

ヒロイン降臨

しおりを挟む
昼休みに担任の秋山先生に職員室に呼ばれたワタシは、ドアを開けると、秋山先生の机がどこにあるか、キョロキョロと探した。

あー、職員室のこの雰囲気、めっちゃイヤ。


「秋山先生?」

入ってすぐのところにいた女性の先生がワタシに気付いて声をかけてくれた。


「あ、ハイ。」


「あそこよ。」

指で指された先に、秋山先生が座っており、手を挙げて、こっちを見ていた。
ワタシは早歩きで席の側にやってきた。


「酒井さん

久しぶりの高校はどう?」


「はい。すごく緊張しましたけど、みんな親切に話しかけてくれたので、嬉しかったです。」


「それはよかった。

いや、来てもらったのはね、昼からの体育のことなんだけど、どうするかなって思ってね。

最初だし見学にする?」


「いえ、体操服も持ってきてますので、出てもいいのなら…」


「勿論、酒井さんがそう言うんなら全然かまわないんだよ。

じゃあ、更衣室には女子の誰かに連れてってもらってね。

お昼に呼んで悪かったね。
ご飯食べてきて。」


「はい。ありがとうございます。」

ワタシは一礼して職員室を後にした。


あー、そうか

着替えなきゃならないんだあ


性転換してずっと体動かしてなかったし、アソコの状態も良いから、軽い気持ちで体育を受けようと思ったんだけど…

更衣室で女子と着替えなきゃなんないのをすっかり忘れてた…

男の時は教室でフツーに着替えてたもんなあ。


着替えるときにボロ出ないかなあ。

女子ってどういうふうに着替えるんだろう
着替えの順番とか…

まあ、見てりゃわかるか


ヤバっ、緊張してきた…


そんな思いに包まれながら、教室に戻ってくると、妹尾さんと岡本さんがワタシを待っててくれた。

「雫ちゃん、どこ行ってたの?」


コミュ力高めの妹尾さんは、すでにワタシの事を下の名前で呼んでいる。


「秋山先生に呼ばれてて。」


「ふーん、そうなん。

雫ちゃんてお弁当?」


「うん。持ってきてる。」


「じゃあ、一緒に食べよう。」

岡本さんか優しげな口調で手招きしてくれた。


感謝の正拳突きを一万回してしまいそう…


妹尾さんと岡本さんと一緒にお弁当を食べながら、たくさんおしゃべりができた。
ほとんどが二人からワタシへの質問だったけど。


「あの、妹尾さん」


「ん、どうしたの?
雫ちゃん」


「昼からの体育

ワタシも受けるんだけど、更衣室に一緒に連れてってもらってもいい?」


「なんやー、そんなことかあ。

当たり前やん。
一緒に行こ。」


「ありがとう」


まだまだ始まったばかりの女子としての高校生活だけど、今のところ上手くいってます。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

BODY SWAP

廣瀬純七
大衆娯楽
ある日突然に体が入れ替わった純と拓也の話

秘密のキス

廣瀬純七
青春
キスで体が入れ替わる高校生の男女の話

交換した性別

廣瀬純七
ファンタジー
幼い頃に魔法で性別を交換した男女の話

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

ボディチェンジウォッチ

廣瀬純七
SF
体を交換できる腕時計で体を交換する男女の話

リボーン&リライフ

廣瀬純七
SF
性別を変えて過去に戻って人生をやり直す男の話

処理中です...