タイは若いうちに行け

フロイライン

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残りの日々

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僅かしかない高校生活を、ワタシは大切にすごそうと、勉強に体育、友達付き合いに全力を注いだ。

でも、ここのところの一番の関心というか、心配事というか、時間をかけているのが、急遽進路として浮かび上がった専門学校の事だ。


既に一次募集で試験を受けて合格し、入学が決まっている楓悟から、毎日のようにレクチャーを受けるワタシだった。


「雫は、今からやったら四次募集で受けるんがええと思う。

出願が1月6日~1月10日で、試験が1月18日という日程じゃ。」


「そうだね。
あー、なんか緊張してきた」


「なんも心配ないって。

俺が付いとんじゃし。」


「ホント頼むよ、楓悟」

ワタシは、そう言って彼の手を握った。


「任せとけって。
同じ学校に入ったら、ずっと一緒におれるし、不安や心配事より、楽しい事の方がいっぱいになるよ。」


「うん。」


「二人でおる時って、楽しい事しかないやろ?」


「そうだね。

エッチばっかしてる気もしないでもないけど。」


「まあ、それはそれじゃー

じゃあ、今度はどっかにいこうか。
映画とか…」


「うーん…

それだったら、ラブホでまったりすんのがいいかな。」


「ほらっ!

雫も俺と考えが変わらんやろ。」


「フフッ…」


「ところで、学校の方は上手い事いってんの?」


「うん。
友達も出来たし、楽しくやってるわよ。」


「それは、よかった。」


「授業について行くのもキツイけど、やっぱり体育はどうしようもないね。

昔の感覚でいたら、えらい目に遭ったわ。
情けないくらいに運動能力が落ちてるもん。」


「気にする事はないよ。
女子はみんなそれくらいなんじゃないの?

男基準で考えとったらダメよ。

雫は女なんじゃから。」


「そうだね。
何かあったら楓悟に頼るわ。」


「おう。
荷物持ちでも何でも言うてくれ。」




「あ、もうこんな時間だ。

そろそろ帰んなきゃ。」


「名残惜しいけど、しゃあないな」


ワタシ達は、いつものトーク場所である、天満屋バスセンター下のベンチから立ち上がった。

楓悟は、付き合いが良すぎるから、ワタシが誘ったら絶対に来てくれる。

今日も、悪いと思いながら楓悟を呼び出してしまった。

何故なら、家に帰りたくないからである。

帰ると、賢太と顔を合わす事になるからだ。

パンツでオナ事件のトラウマは、ワタシの心にイヤ~な影を落としている。


専門学校行き出したら、一人暮らしをしようかと真剣に考えている今日この頃のワタシ。

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