タイは若いうちに行け

few friends

総社で妹尾さんと三宅さんが降りていき、ワタシは一人となって岡山駅を目指した。


あー、しんど


女子じゃないのに女子トークすんの、神経使うわ。


ワタシは背もたれに寄りかかり、携帯を見つめた。


楓悟からは相変わらず大量のLINEが届いてる。

ワタシもすぐに返信したかったんだけど、二人がいたし、さすがに出来なかった。

ここから岡山まで、三十分以上かかるし、のんびり返信するか。


ん？


あっ！

携帯を開いてみると、楓悟だけじゃなくて、お母さんからも入ってる


お母さんもだけど、これは…



広野さんからも来てるじゃん。


広野さんだあ…




この三人だと、広野さんが最優先だ。


ワタシは、早速開いてみた。



久しぶりの広野さんからのLINEは、ワタシが元気でやっているかどうかを気にしてくれてる内容から始まり…


今度、近くに来るそうで、もし、タイミングが合えば会いたいねって書かれていた。


会いたい！会いたい！

めっちゃ会いたい！


海外に住んでる友人が日本に遊びに来るらしく、広島の平和公園と宮島に行くんだって。
広野さんもガイドがてら、一緒に旅行して、広島の翌日は別行動らしく、岡山にも寄るので会わないかってことだった。


まあ、広島と岡山は隣接しているからねえ。

知らない人は近いと思うかもしれないけど、実際はめっちゃ離れてて、広島中心部から岡山中心部までは160kmほど離れている。

これは、東京から栃木の真ん中辺りまでと同じくらいの距離だ。


でも、立ち寄ってくれるって言うんだから、是非会いたい。

ワタシのこの体とメンタルをこの世で唯一理解し、シンパシーを感じてくれている人が広野さんなんだから。


ワタシは、広野さんに長文の返信を送った。


申し訳ないけど、お母さんと楓悟のは後回しにした。