タイは若いうちに行け

フロイライン

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歓談

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「楓悟

好きよ

愛してる!」


裸でベッドの上にいたワタシ達だったが、今日は何だか感情が高まってしまって、ワタシは照れもせずに愛の言葉を楓悟にぶつけ、その逞しい胸板にしがみつくように抱きついた。


「そんなん
俺も死ぬほど愛しとる。

お前に出会えてよかった…」


楓悟もワタシの言葉に感化されたのか、真剣な表情でそう返してくれて、激しいキスをしてきた。

もう、たまらないくらいに気持ちいい。

キスし合ってるだけなのに、股のところからお腹にかけて、めっちゃ疼く。

すごく濡れてる?

気がする。


「楓悟、ごめんね

本物の女の子じゃなくて…」


「もう、それを言うな。

このおっぱいも偽物なんか?

ちがうじゃろ?」


「うん…

おっぱいだけは本物だと思う」


ワタシが恥ずかしさに包まれながら言うと、楓悟は、乳首に吸い付いた。


「あっ、ダメっ!

感じるっ!」


おっぱいはホントに感じちゃう。


男の時は全然そんな事なかったのに。

乳首が大きく育つと、感度もその分上がるんだろうか?


たしかに、この二つの乳房の膨らみだけは自前だ。

女性ホルモンの注射の力を借りたけど、ちゃんと思春期の女子の胸が徐々に膨らんでいくように、ワタシの胸も少しずつ成長を続けて、今がある。

多分だけど、揉まれた時とか吸われた時の感覚は、本物の女子と変わらないと思う。


「でもスゴイよなあ」


「えっ、何が?」


「だって、雫って高二の途中まで俺と変わらんフツーの男子やったんやろ?」


「うん」


「それやのに、今は完璧に女子じゃん。

そりゃ手術したり、女性ホルモンだったっけ?

そういうのをしたからかもしれんけど、もし、俺がその立場になっても、絶対にこうはなれん。

うん、自信がある。」


「ワタシもさあ、最初は絶望して、死にたいって何度も思ったのよ。

でも、そんな事思ったって元に戻れるわけないし、実際、死にたくもないし…
この現実を受け入れるしかないって、気持ちを切り替えたのよ。
頑張って女として生きていこうって。

広野さんとか、お母さんとか、周りの力を借りながらね。」


「そうか。」


「でも、一番大きな理由は何かわかる?」


「えっ、わからん。」


「楓悟だよ。」


「俺?」


「うん。

楓悟のことが好きって思う自分を発見できた…

それが一番大きかった。」


「俺の事を…」


「女として生きる覚悟が出来て、体も戸籍も変えて頑張ろうとは思ったけど、自分の志向が変わるのかはわかんなかったの。
でも、楓悟と出会って、この人のことが好きって思えたのね。

だから…

楓悟と出会えて、ワタシ

すごく幸せ…」



「雫…」


自分で言って、自分で感動してウルウルしてる…

恥ずかし…
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