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男と女の間には
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「東京のお家は、売っちゃって、財産分与する事になってるの。」
「そう…」
お母さんの話は、マジでリアクション取り辛い…
「で、私って専業主婦だし、何もしがらみがなくなるのよ、東京に。
だったら、こっちに戻るのも一つの手かなって。
雫も、岡山に住み続けるんでしょ?」
「まあ、それは…
うん…」
「私も実家に住もうなんて考えてないし、雫みたいに、市内で部屋を借りるか、買うか
どちらかにしようと思ってるの。」
「そうだったんだ。
お父さんはどうすんのかな。」
「知らないわ。
その愛人の家にでも転がり込むんじゃないの。」
お母さんは吐き捨てるように言った。
「事情はよくわかったわ。
でも、驚いたわ。
お正月に帰った時は、夫婦仲もそんなに悪くなかったように思えたんだけどなあ。」
「夫婦なんてそんなものよ。
アンタもじきにわかるわ。」
「そっか…」
ワタシは、思わず、お母さんに話そうになった
そう…
あの事を…
ワタシが女子の妹尾美亜を好きになってしまったという事実を…
でも、やっぱり言えなかった。
男であったワタシが性転換手術を受けて女となり、男の恋人が出来た
なのに、女の恋人が出来てしまい…
浮気状態にある…
なんて言えるわけがない。
さすがに、親には。
はぁ…
「そう…」
お母さんの話は、マジでリアクション取り辛い…
「で、私って専業主婦だし、何もしがらみがなくなるのよ、東京に。
だったら、こっちに戻るのも一つの手かなって。
雫も、岡山に住み続けるんでしょ?」
「まあ、それは…
うん…」
「私も実家に住もうなんて考えてないし、雫みたいに、市内で部屋を借りるか、買うか
どちらかにしようと思ってるの。」
「そうだったんだ。
お父さんはどうすんのかな。」
「知らないわ。
その愛人の家にでも転がり込むんじゃないの。」
お母さんは吐き捨てるように言った。
「事情はよくわかったわ。
でも、驚いたわ。
お正月に帰った時は、夫婦仲もそんなに悪くなかったように思えたんだけどなあ。」
「夫婦なんてそんなものよ。
アンタもじきにわかるわ。」
「そっか…」
ワタシは、思わず、お母さんに話そうになった
そう…
あの事を…
ワタシが女子の妹尾美亜を好きになってしまったという事実を…
でも、やっぱり言えなかった。
男であったワタシが性転換手術を受けて女となり、男の恋人が出来た
なのに、女の恋人が出来てしまい…
浮気状態にある…
なんて言えるわけがない。
さすがに、親には。
はぁ…
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