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氷解
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まどかの誤解は解け、部員全員が新たな気持ちで、打倒紅陽、その先にある悲願の全国大会出場に向けて、再び進んでいくことになった。
蟠りが無くなったメンバーは練習疲れもあって、大部屋で全員が就寝し、すぐに熟睡してしまった。
しかし、まどかだけは眠れず、目が冴えた状態で、天井をボーッと見つめていた。
果たしてこれでよかったのだろうか…
自身の運動能力は飛躍的に上がったが、チームを分裂させてしまった。
そんな後悔の念に駆られ、眠れなくなってしまっていたのだ。
「まどか、眠れないの?」
隣で寝ていた麻由香が目を覚まし、まどかに声をかけてきた。
「あ、ごめん、起こしちゃった?」
「ううん。
私も眠れなくてね。」
「そう…
早く寝ないとダメよ」
「まどかもね。
ねえ、ちょっと話さない?」
「えっ…
うん。」
二人は起き上がり、部屋の外に出た。
廊下に出た二人は、突き当たりにあるトレーニングルームに入っていった。
麻由香はサイクルマシーンに跨り、傍らに立つまどかに話しかけた。
「まどか…
さっきはごめんね。
あんな言い方して。
自分でも最低だって…自己嫌悪に陥っちゃったわ。」
「ううん。そんな事ないよ。
最低なのは私よ。
みんなに内緒にして、あんな事をして、チームを崩壊寸前にしてしまったわ。」
「無理もないわ。
チームの事や、学校の期待を全てまどかに押し付けてたんだもの。
副キャプテンとして失格ね、私は。」
「ちがうって。麻由香には助けられてばっかだよ。
本当にありがとう。」
まどかの言葉に、麻由香は申し訳なさそうな表情を浮かべ、首を横に振った。
そして、まどかの顔をしばらく見つめていたかと思うと、何かを思い立ったように話し始めた。
「ねえ、まどか。
監督はアンタのこと自分の欲求不満の道具として使ったんだよね?
ワタシ、それが許せないの。」
「えっ?」
「だってそうでしょ?」
「ううん。ワタシが悪いの。
薬の副作用で自分の欲求を抑えられなくなったのを監督に相談して…」
「そして、おもちゃにされたってわけでしょ?」
「…」
「さっきもみんなの前で言ったけど、もう木本監督のところに行っちゃダメだからね。
じゃないとまたチームがおかしくなっちゃうから。」
「わかってる…もう行かないから安心して。」
「でも、ヤリたくなるんだよね?」
「…うん
女子の匂いっていうの?
アレに反応しちゃって…」
「そっか…
だったらさあ、私を使ってよ。」
「えっ?」
「私がまどかのそういう欲求を受け止めてあげるから。」
「それはダメだよ。」
「いいの。
キャプテンを補佐して助けるのが副キャプテンの役目だから。」
麻由香は力強い言葉で、まどかに言った。
蟠りが無くなったメンバーは練習疲れもあって、大部屋で全員が就寝し、すぐに熟睡してしまった。
しかし、まどかだけは眠れず、目が冴えた状態で、天井をボーッと見つめていた。
果たしてこれでよかったのだろうか…
自身の運動能力は飛躍的に上がったが、チームを分裂させてしまった。
そんな後悔の念に駆られ、眠れなくなってしまっていたのだ。
「まどか、眠れないの?」
隣で寝ていた麻由香が目を覚まし、まどかに声をかけてきた。
「あ、ごめん、起こしちゃった?」
「ううん。
私も眠れなくてね。」
「そう…
早く寝ないとダメよ」
「まどかもね。
ねえ、ちょっと話さない?」
「えっ…
うん。」
二人は起き上がり、部屋の外に出た。
廊下に出た二人は、突き当たりにあるトレーニングルームに入っていった。
麻由香はサイクルマシーンに跨り、傍らに立つまどかに話しかけた。
「まどか…
さっきはごめんね。
あんな言い方して。
自分でも最低だって…自己嫌悪に陥っちゃったわ。」
「ううん。そんな事ないよ。
最低なのは私よ。
みんなに内緒にして、あんな事をして、チームを崩壊寸前にしてしまったわ。」
「無理もないわ。
チームの事や、学校の期待を全てまどかに押し付けてたんだもの。
副キャプテンとして失格ね、私は。」
「ちがうって。麻由香には助けられてばっかだよ。
本当にありがとう。」
まどかの言葉に、麻由香は申し訳なさそうな表情を浮かべ、首を横に振った。
そして、まどかの顔をしばらく見つめていたかと思うと、何かを思い立ったように話し始めた。
「ねえ、まどか。
監督はアンタのこと自分の欲求不満の道具として使ったんだよね?
ワタシ、それが許せないの。」
「えっ?」
「だってそうでしょ?」
「ううん。ワタシが悪いの。
薬の副作用で自分の欲求を抑えられなくなったのを監督に相談して…」
「そして、おもちゃにされたってわけでしょ?」
「…」
「さっきもみんなの前で言ったけど、もう木本監督のところに行っちゃダメだからね。
じゃないとまたチームがおかしくなっちゃうから。」
「わかってる…もう行かないから安心して。」
「でも、ヤリたくなるんだよね?」
「…うん
女子の匂いっていうの?
アレに反応しちゃって…」
「そっか…
だったらさあ、私を使ってよ。」
「えっ?」
「私がまどかのそういう欲求を受け止めてあげるから。」
「それはダメだよ。」
「いいの。
キャプテンを補佐して助けるのが副キャプテンの役目だから。」
麻由香は力強い言葉で、まどかに言った。
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