鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン

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stamina

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地区予選二戦目は、三陽女子との対戦だったが、開始前の鐘ヶ岡学園女子バレーボールチームは、緊張感に包まれていた。

何故なら、突如覚醒した美少女アタッカーの新田まどかがマスコミから注目をされ、一気に一般の人からの視線も集まりだし、試合会場が満員になっていたからだ。

長年の不振で、すっかり注目される事を忘れてしまったメンバーは、ガチガチになっていた。

まどか自体は、元々その美貌から一部のファンから注目されており、今さらフィーバーが起きても全く動じなかった。

また、男子に性転換した事により、肝っ玉もさらにすわっていたのだ。


まどかは試合前の円陣で、檄を飛ばした。


「みんな、この状況にビビってる?」


「いえ、ビビってません!」


「オッケー
今日も繋いで繋いで勝つよ!
鐘ヶ岡バレーを見せて行こう!」


まどかの言葉に、メンバーは大声で応え、コートに散っていった。


その光景をベンチで見ていた部長の山口は、不思議に思っていた。

いつも、檄を飛ばすのは監督の木本の役目だ。

しかし、この予選が始まってから、一度も訓示を述べず、まどかに任せっきりになっている。

しかも、キツい性格が普段からモロに出る木本なのに、今予選は、なぜかおとなしい。

一体どういうことだろう?

山口は、触らぬ神に祟りなしと、初戦は何も聞かなかったが、今回ばかりは、たまらず木本に声をかけた。

「監督、試合前に檄を飛ばさないのは何故なんですか?」

と…

木本は、意外な顔で、山口を見たが、少しだけ笑って

「まどかはもう私の代弁者よ。

コートの中にまで私は入っていけないからね。」

と、言った。


「なるほど。

彼女は技術面だけではなく、精神面でも立派に成長しているって事なんですね。」


「まあ、そんなところよ。」


木本はそう言って、視線をコートに戻したが、内心は穏やかでなかった。

まどかに、今後は自分を性処理の道具として自分を扱わないで欲しいと言われたからだ。

それだけなら食い下がろうともしたが、度々自分がまどかを監督室に呼び出し、チームに不協和音を生じさせてしまった。

その責任は木本にあり、まどかにはない。

それに、目標は全国大会出場なのだ。


木本は耐えるしかないと、心に誓った。
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