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佳澄修行編
男として生きる難しさ
「いくら男女平等の世界だの、ジェンダーレスだの言っても、それは一般論であって、寿司職人に女性が少ないのはまさにそれを物語っていると思うのね、
況してや、ニューハーフの寿司職人なんて気持ち悪がって誰も来てくれないわ。
店に来る来ないはお客さんの自由であって、それを差別だって言うわけにはいかないわ。
だから、ワタシはお父さんに弟子入りするときに、女で生きるって事を捨てたの。
少なくとも外見上は。」
佳澄は、ワタシに事の経緯を話し始めた。
「でも、ワタシはユキと同じで女性ホルモンの投与をしているのと、去勢手術をしちゃってる事で、体の内分泌に狂いが生じてて、自力ではどうすることもできない。
このような状況でホルモン投与をやめたら、体に弊害が出てしまって、骨粗鬆症になる可能性がグッと上がる。」
「うん。
それは、ワタシも知ってる。」
「でも、少しでも男に近づくために、ワタシは女性ホルモンの投与をやめたの。
最初は量を減らしてっていうか、経口薬にして回数も減らしてたんだけど、今は全くやめてる。」
「えっ、大丈夫なの?」
「大丈夫じゃないけど、そうするしかなくて。
でも、どうしても男には戻れないわけで…
さすがに男性ホルモンを体に入れるのは絶対にイヤだし。」
佳澄は、深刻な表情でワタシに訴えかけてきた。
況してや、ニューハーフの寿司職人なんて気持ち悪がって誰も来てくれないわ。
店に来る来ないはお客さんの自由であって、それを差別だって言うわけにはいかないわ。
だから、ワタシはお父さんに弟子入りするときに、女で生きるって事を捨てたの。
少なくとも外見上は。」
佳澄は、ワタシに事の経緯を話し始めた。
「でも、ワタシはユキと同じで女性ホルモンの投与をしているのと、去勢手術をしちゃってる事で、体の内分泌に狂いが生じてて、自力ではどうすることもできない。
このような状況でホルモン投与をやめたら、体に弊害が出てしまって、骨粗鬆症になる可能性がグッと上がる。」
「うん。
それは、ワタシも知ってる。」
「でも、少しでも男に近づくために、ワタシは女性ホルモンの投与をやめたの。
最初は量を減らしてっていうか、経口薬にして回数も減らしてたんだけど、今は全くやめてる。」
「えっ、大丈夫なの?」
「大丈夫じゃないけど、そうするしかなくて。
でも、どうしても男には戻れないわけで…
さすがに男性ホルモンを体に入れるのは絶対にイヤだし。」
佳澄は、深刻な表情でワタシに訴えかけてきた。
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